「飛鳥美人」で知られる奈良県明日香村の特別史跡、高松塚古墳(7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画(国宝)について、文化庁の古墳壁画保存活用検討会(座長=永井順国〈よりくに〉・政策研究大学院大客員教授)の委員17人の大半が、技術的な見通しが立たないことなどを理由に、修理後も「当面は古墳に戻すべきではない」と考えていることが、朝日新聞のアンケートでわかった。

 文化庁はこれまで、「遺跡の現地保存」の原則のもと、修理後の壁画は古墳内に戻す姿勢を取っていたが、次回3月27日の検討会での結論を受けて方針転換するとみられる。はぎ取った極彩色壁画を古墳に戻さない方針が決定済みのキトラ古墳(明日香村、特別史跡、7世紀末~8世紀初め)に続き、当面は古墳外で保存される可能性が強くなった。

 高松塚古墳の壁画は劣化のため、2007年に石室ごと取り出され、村内の仮設施設で約10年計画で修理されている。検討会は昨年3月から、古墳に戻すべきかどうか本格的な議論を続けている。