アンネの日記 8割超が自由閲覧続行3月8日 20時53分
「アンネの日記」などが破られる被害が明らかになったあとも、東京都内の図書館のある自治体の80%以上が「利用者の知る権利を守る必要がある」などとして、関連する本を自由に閲覧できる対応を続けていることがNHKの取材で分かりました。
「アンネの日記」などが破られる被害が明らかになったあと、NHKは図書館のある都内61の自治体に、関連する本をどのように保管し利用者に提供しているか取材しました。
その結果「従来どおり誰もが自由に閲覧できる書棚に置いている」と答えた自治体が41(67%)。
「置き場所は変えたが自由に閲覧できる状態にしている」と答えた自治体が9(15%)。
「閉架書庫やカウンターの中に移した」と答えた自治体が11(18%)となり、80%以上が関連する本を自由に閲覧できる対応を続けていることが分かりました。
このうち新宿区の中央図書館は、関連する本およそ40冊をまとめて職員の目に届く位置の書棚に移したものの、利用者が自由に手に取れるようにしています。
藤牧功太郎館長は「過剰な対応をせず、利用者の知る権利を守ることが必要だ。自由に閲覧してもらい関心に応えていきたい」と話しています。
一方、中央区の京橋図書館は被害の拡大を防ぐため、関連する本を一時的に閉架書庫に移す対応を取りました。
担当の菅原健二さんは「本を守るための措置だが、利用者の知る権利を保障する機関として苦渋の決断だった。様子を見て元の状態に戻したい」と話しています。
一連の事件では、都内38の公立図書館で「アンネの日記」と関連する本、合わせて311冊が破られる被害が確認されています。
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