マレーシア航空がまたしても巨額赤字に陥った。今必要なのはリセットし再起を目指すことだ。
マレーシア航空は11億7千万リンギ(約365億円)の純損失を発表して市場を驚かせた。2011年に記録した25億リンギには及ばないが、投資会社は同社の株を「売り」に格下げし、光が差すと期待していた投資家も投げ売りに転じた。
アフマド・ジャウハリ最高経営責任者(CEO)が打ち出した輸送力増強と大幅なコスト削減という単純な戦略は、業績改善に十分な効果を生まなかった。
昨年は乗客が前年比28.2%増えた。ただ最も重要な指標である有償で搭乗した顧客を運んだ距離を示す「有償旅客キロ」は13%下落。地域の競合各社の5~7%より下落幅が大きかった。
同社の最大の問題は高コスト構造にある。その原因は燃料をがぶのみする大量の旧型機、生産性の低い社員、公正さを欠く調達契約などだ。
ジャウハリ氏の就任当初の再建計画では、15年までに黒字化するはずだった。今では業績が好転する時期の見通しさえ立たず、いつ退任に追い込まれても不思議ではない状況だ。ただCEOの任務は道半ばだ。同氏はがた落ちした信頼を回復するために収益管理から販売まで幅広い専門家の「ドリームチーム」を結成した。
今年の目標は単位コストの10%削減だ。即効性があるのは食事サービスの契約見直しや人員削減だが、これは難しい。旧式のボーイング737―400型機の一部を引退させ、燃料効率の良い同737―800型機に切り替える方針。同777型機のリース契約返上も模索している。
同氏は航空機の有効利用で輸送力をさらに強化する意向だ。しかしオーストラリア路線など一部では増強した輸送力を消化しきれず、米国路線は実質的にシンガポール航空に譲渡している。国内外で競争が激化するなか、輸送力増強が本当に目指すべき道なのかは疑わしい。
(2014年3月3日付 タイ・バンコクポスト紙)
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