台湾:反原発デモに数万人
毎日新聞 2014年03月08日 18時41分(最終更新 03月08日 19時30分)
【台北・鈴木玲子】台北郊外の新北市に建設中の台湾電力第4原発の建設中止などを訴える反原発デモが8日、台北市や南部・高雄市など8カ所であった。環境保護団体などが呼びかけ、原発立地の地元住民や若者らを含め、数万人が参加した。台湾で原発は3カ所に2基ずつ計6基が稼働し、さらに日本企業が主要部分を供給する第4原発(2基)が建設中。2011年の東京電力福島第1原発の事故後、地震多発地帯の台湾では原発の安全性を懸念する声が上がっている。
台北のデモは雨の中、市内3カ所から中心部に向かってそれぞれ数キロずつ行進した後、総統府前で集会を開き、「原発はいらない」などと訴えた。
第4原発については、昨年に立法院(国会)で同原発建設中止の是非を巡る住民投票実施案が審議入りしたのに伴い工事は中断。その審議は、政府による同原発安全検査報告書提出まで見合わせるとして凍結状態になっている。反原発を訴える大規模デモは昨年3月にも行われた。