2014年03月05日

◆ STAP細胞の実験手順が公開

 STAP細胞の実験手順が公開された。

 ──

 正式発表は理研のページ。
  → STAP細胞作製に関する実験手技解説の発表について

 詳細な手順は、下記。(無料)
  → Nature protocol exchange (3月05日公開)

 同等(?)の手順は、下記。(無料)
  → PDF版

 その機械翻訳は、下記。
  → Google 翻訳

 ──

 最後の機械翻訳を見るとわかるが、非常に条件がシビアである。私は前に「圧力がポイント」と述べたが、そのレベルの話ではない。ポイントは一箇所だけでなくて、たくさんある。
 これはまるで、迷路のなかで唯一の正解を見出すようなものだ。これでは、たいていの人が失敗するのも、当然だろう。





maze.png
迷路








 複雑な迷路があれば、人は簡単には通り抜けられない。あらかじめ手順(正解の通路)を教えられていれば簡単だろうが、そうでなければ、行きつ戻りつで、莫大な試行錯誤が必要となる。「1週間だけ何度も試行錯誤しましたが、通り抜けられませんでした」というのでは、とうてい足りないわけだ。

 にもかかわらず、「私はトライしましたが失敗しました」という報告が 10件あったというだけで、「ここを通り抜けることは不可能」と決めつけた人が、わんさとあふれたわけだ。
 こういう人たちは、「迷路というものを通り抜けるには多大な試行錯誤が必要だ」ということを理解できていないわけだ。

 なお、次の反論もあるかもしれない。
 「簡単に再現できると述べた小保方さんは、嘘つきだ!」

 いやいや。それは早とちりだ。今回公表された手順を、マニュアルに従って実験するだけなら、たいして面倒ではあるまい。手練れの人なら、「簡単だ」と言えるだろう。
 ただ、手順は簡単であっても、その簡単な手順にたどり着くことは容易ではないわけだ。

 ひとことで言えば、今回の正解は「エレガントな解答」なのである。それは、いったん教えられてみれば、あまりにもシンプルであり、理解することは容易だ。ただし、それを自分で思いつくことは、ものすごく難しいのだ。
 そして、それを理解できなかった人々は、小保方さんに比べて圧倒的に能力が低かったことになる。
 換言すれば、小保方さんは世界の一流の科学者たちよりも、圧倒的に優れていたことになる。
 まさしく天才の証明と言えよう。

 結局、今回の「捏造」騒動のすべては、天才・小保方によってもてあそばれた凡人たちのドタバタ騒ぎにすぎなかったわけだ。そのことが判明したと言えるだろう。
 
 あとは、数日後に、再現成功の報告が各地から続々と出るだろうから、それをもって「 STAP細胞は真実である」ということが確定する。
 これで一件は完全に決着が付くことになるだろう。



 [ 付記1 ]
 「まだ再現成功の報告はないぞ」
 と抗弁する人もいるだろうが、その抗弁が有効なのも数日間だけだ。その後は抗弁もできなくなるから、今のうちに頭を下げる容易をしておいた方がいいだろう。

 [ 付記2 ]
 今回の発表に伴って、小保方さん自身が実験の手順を他人に見せていたはずだ。再現性は理研の内部で確認済みだと見ていいだろう。
 確認も取らずに手順だけを公開する、というのはあまりにもずさんだから、ありえない。これまでかなり日数をかけたことからしても、確認を取っているはずだ。
 また、コメント欄には、次の書き込みがあった。
 理研ではすでに、理研内部の今回の件に関与していない専門の研究者数名でチーム編成した特別チームに小保方氏の立ち会いのもとで追試を行っている最中であるという話です。
( → Posted by 研究者 at 2014年02月27日 22:44

 これが嘘だとも思えないから、再現性は理研の内部で確認済みだと見ていいだろう。

 [ 付記3 ]
 今回の実験手順の公開までは、いくらか日数がかかった。手順が判明しているのであれば、どうして日数がかかったのか?
 私の推測を言えば、こうだ。
 「成功する方法ではなくて、失敗する方法を探っていた」

 論文を書くまでは、「成功する手順」だけを探ればよかった。それは常に手元にある。道具も材料も手元にある。
 一方、今回は、「誰もが再現できるようにするため」に、「失敗する手順」も公開する必要があった。それは、手元にはない。なぜなら、過去の膨大な試行錯誤で、捨ててきたものだからだ。その記録は、過去のノートの中にある。そのノートを探り出して、整理する必要がある。
 公表された文書では、STAP細胞を作る際には細胞への刺激の与え方などに特別な注意が必要なことを説明したうえで、オスのマウスの細胞を使うほうが、メスのマウスよりもできやすいことや、培養の際に不純物が含まれていたりすると、できにくくなることなどが書かれています。
( → NHKニュース

 迷路で言えば、これまでは「正解の通路」だけを考えていればよかったが、今回は「間違いの通路」を示して、「こっちは間違いですよ」と記述する必要があった。そのためには過去の記録を丹念に調べ直す必要があった。だから、かなりの日数がかかったのだ。
 私はそう推測する。

 [ 付記4 ]
 私はどう表明するか? 
 「どうせ予想的中だと威張るのだろう」
 と思う人が多いだろうが、いやいや、語る必要のないことは語りません。 (^^);

 私としては、小保方さんに、祝福の言葉を贈りたい。
 「正義は勝つ」
 「勝者には謙虚さを、敗者にはいたわりを」
posted by 管理人 at 19:14 | Comment(60) | 科学トピック このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
 [ 付記2 ] を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 19:46
  [ 付記3 ] を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 20:24
 私としては特に感想を書くようなことはないけれど、本サイトにさんざん出現した捏造論者の人は、この報を受けて、何か書くことがあるんじゃないの?
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 20:25
再現出来そうで、良かったですねー。

でも、Natureに示された実験手順と全く同じではなければ、あの論文に記載の手順は嘘だったと言う事になりますかね?
出口はあっちだと嘘を教えられたら、同じようにやっても出口は見つかりっこないとも言えるでしょう(すごく簡単だよ!と言われてしまっていたら)。
真似されたくないと言う保身があったのかもしれませんが、初めから本当の手順をNatureに書けば良かっただけなので、真摯な対応ではなかったと思います。

論文には、サポーティングインフォメーションという実験手順を示す補助書きを載せる部分があり、そこには文字数の制限はありませんので、プロトコルの詳細を書けたはずです。
投稿時に国際特許の優先権主張の期限直前だった事を考えれば、細かい部分は抜きにしてもある程度のプロトコルを作製して、特許に記載した方が基本特許とするには有利だったはず。

このプロトコルを1ヶ月で作れたのに、Natureのリバイスの間に何故できなかったのでしょうか?
また、本当に最初から再現出来るプロトコルがあったのなら、何故1ヶ月も何故かかったのでしょうか?
また、コレスポンディングを取っているのが何故に丹羽先生なのか?
筆頭著者よりもコレスポンディング(この論文の責任者)の方が重要な人になります。
ですので、同じ理研の人なのにもかかわらず、問い合わせ連絡先が小保方氏ではなく、丹羽先生になっているのには理由があるはずです。



以下は、単に私の個人的な意見です。

>換言すれば、小保方さんは世界の一流の科学者たちよりも、圧倒的に優れていたことになる。


iPS細胞でノーベル賞を取った山中先生の所も実際にiPS細胞を見つけたのは生物をやった事のない若手化学者(今は京大の講師)だった気がしますし、多くの教授達の成果はほとんど学生か若いスタッフが見つけたもの。ノーベル賞受賞者の田中耕一さん然り。

小保方氏の場合は、アイデアは先生、実行して成功し、発表した時に独立した研究ユニットのリーダーであったから、自身で発表することができて、一躍時の人になった(見つけたのは本当にすごいことですよね)。

例えば、丹羽先生のラボに入り研究室の一員として出した成果なら、丹羽先生が評価されたでしょうし、論文も初めからもっとまともに作製されて騒ぎを起こすこともなかったかな?と思います(丹羽先生の所ではやらせて貰えなかったかもしれませんが)。
与えられたチャンスを少し棒に振った感じが否めません・・・残念ですね。

また、こういった世紀の大発見という研究のほとんどが本当は学生から生まれています。
科学の世界ではなんら不思議ではありませんし、理研のHPにも毎日新しい成果が報告されています。
このほとんどは20代、30代の若手研究者が見つけた成果です。

科学の世界では、このビギナーズラックを否定する先生は居ません。学生に思ったことをやってみろと言って、それが大発見に繋がりますので、多くの先生方が学生に自由に考えさせて実験をさせます。
まあ、この場合、成果は先生が持って行きますから、今回のようなフィーバーにはなりませんけれども・・・。
今回のケースは、マスコミの取り上げ方が異常だっただけで、小保方氏を取り上げて天才と騒ぐほどの事ではないと思います。

単に科学者あるあるです。
彼女に限った事ではないと言う現実を一般の人にもっと知って頂いて、世紀の発見をした学生や若手研究者にも、大きなスポットを当てて貰えると良いなぁと常々思います。
小保方氏ほどの世界的成果であるかどうかは別として、すごい成果はたくさん学生から生まれています。
Posted by 研究者 at 2014年03月05日 20:29
手順書を見ましたが、とても複雑です。
まさに、天才にしか発見できなかったことでしょう。

管理人さんの洞察力が勝利することを、私は予想していたので・・・私はちょっとスゴイぞ、と独り満足です(笑)。
Posted by ムギ at 2014年03月05日 20:32
> Natureに示された実験手順と全く同じではなければ、あの論文に記載の手順は嘘だったと言う事になりますかね?

 Natureに示された実験手順は分量が大幅に少ない簡易版だったようです。詳細版はあまりにも大量であるようです。(現時点では未公開らしい。)

 再現性のために大切な点は、公開された論文には書かれていないことが多い、とすでに何度も指摘された通り。プロトコルは、プロトコル用の雑誌に掲載されるのでしょう。1カ月後に掲載されるのなら、遅くはない。

 私が前に「掲載を1年も2年も遅らせる査読は好ましくない」と述べたときには、「正確性のためには1年か2年ぐらい遅らせてもいい」と主張した人が多いのに、プロトコルについては「正確性なんかどうでもいいから1日でも早く出せ。1週間も待てない」と主張する人が多い。
 そういうのをダブルスタンダードというんです。
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 20:38
> 多くの教授達の成果はほとんど学生か若いスタッフが見つけたもの。

 まるで学生の成果を盗んだような書き方をしていますが、根本的に誤解していますよ。教授が実験の手順を命令してから、具体的な作業を任せることはあるけれど、学生が自力で見つけることなんか、まずありません。
 小保方さんの業績を、ビギナーズラックのように思っているとしたら、根本的な勘違いなので、事実を正しく理解することをお薦めします。
 メガネに色を付けないで見ましょう。

Posted by 管理人 at 2014年03月05日 20:47
管理人、よくがんばりましたね。
項目数が増えたせいで、グーグル・エンジンへの引っかかり悪くなりました。
加えて、リンク数の多い、大手マスコミも登場したりして・・・
残念なことがあります。早く発表せよとの趣旨をマスコミに迫られ、それらに負けたことです。
しかし、理事長を含め皆様、宮仕えの身ですよね。まず、このつらさを理解することから始めます。
なんといったって、小保方博士の無念に勝るものは近年なかろうかと思います。
この大発見(1回目のノーベル賞受賞予定)を前に、2回目のノ−ベル賞受賞予定(同じノーベル賞でも値打ちが落ちる分、K氏やT氏など多数の方が受賞している)のレベルで
末葉突き、呼び捨てまでやった輩が、この世にはいるのです(管理人に代わって申し上げているのではありません)。
Winners take all. ではありませんので、開発者(発見者)に利益を少しでも分けてあげるのがマナーです。
お待ち申しあげる時間こそ、開発者の利益です。一足早く研究を進め、また特許対応を練ることができるのです。
この点は、管理人も賛成するところであります。
年寄ですが、こんな皮肉は初めてです。
Posted by 素人の素人ですが at 2014年03月05日 21:02
公開されたプロトコールには、STAP幹細胞には成熟T細胞に起こる遺伝子再構成がなかったとさらっと記述されているので、分化した細胞が酸によって初期化されたということを示すデータがひとつなくなっちゃいましたね。
初期化なのか、選択なのか論争になりそうです。
Posted by 夜更かしresearcher at 2014年03月05日 21:06
前にも書きましたけど、結果もわからないのに捏造だと騒ぐ研究者の書き込みは、嫉妬しているようにしか見えません。見苦しいことこのうえなかったですね。

批判者は何か言うべき事があると思いますけどね。
Posted by こもの at 2014年03月05日 21:55
今回公開された手順は、IPSやES細胞にはない特徴である万能細胞としての機能を備えたものなのですか?また増殖性のあるSTAP幹細胞の生成についても担保された内容なのでしょうか?
世紀の大発見として発表された当時の価値を備えたものなのか、よく分からず、手放しで喜んで良いのか懐疑を抱えたままの気持ちです。
管理人さんは、今回の手順公開で、STAP細胞の公開当初の価値ある発見としての位置付けを、証明出来たと考えていますか。
その点の不安を払拭出来る解説を頂けると幸いです。
Posted by 読者です。 at 2014年03月05日 22:11
> 証明出来たと考えていますか。

 証明は追試が必要です。あと数日、待つ必要があります。果報は寝て待て。
 ただ、追試はすでに理研ではなされている、と推察しています。

> 世紀の大発見として発表された当時の価値を備えたものなのか

 iPSと同等のもの、という位置づけは与えられないでしょう。作成する元となるのは、細胞分裂した娘細胞に限られるでしょう。(たぶん。)
 それでも、元が何であるかは、あまり関係ない。とにかく万能細胞ができればいい。その意味では、当初の期待は満たされます。

 ただし、最初から言われていたように、実用化はまだまだ先です。臨床への応用ということであれば、iPS にはずっと後れを取っています。

 比喩的に言えば、「まだ使いこなせない強力な道具」みたいなもの。実際にどれほどの価値があるかは、今のところは不明です。
 どちらかと言えば、生命の神秘を探る学術的な意味の方が、ずっと大きい。どうしてこういうことが起こるのか?
 その謎を探りたい、というのが、私がこれまでこだわってきた理由です。価値があるかどうかは、あまり関係ない。謎を解きたがるのが、私の気質です。

Posted by 管理人 at 2014年03月05日 22:29
 今回の手順を見た限りでは、原理はやはり不明であるようだ。論文では「酸性液にひたしたこと」とか、「刺激を与えたこと」とかが原理とされているが、とてもそれだけでは済みそうにない。
 ただ、手順は多数に上っているので、このうちのどこが本質的であるかはわかりにくい。圧力かと思ったが、圧力ではないらしい。いったい何だろう? 
 小保方さんの出した特許はもはや無効も同然だが、かわりに別の誰かが原理を見つけて特許を取るだろうか? しかしその特許の方法は、今回の手順に含まれているとしたら、特許は取れない。
 どうなることやら。

 真実(STAP細胞の作成の核心)を見つけた人には、特許という大きなご褒美を得るチャンスがある、とだけ記しておこう。
 
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 22:39
ついこの間まで、管理人さん寄りの意見を持っていた人間です。
でも、今回のプロトコールを読んで愕然としました。
TCRの再構成ないって書いてありますよ?
これ、どう説明します?
これ、認めたらもともとのNatureの論文、矛盾だらけになりますよ?
「え?嘘だったの?」って。
なぜならNature読んだ限り、T細胞由来で、しかもここが味噌という感じで書いてあったから、
「いやはや、もともとあったものをセレクトしたっての、否定されたな〜」
と突っ込みどころをなくしたのですから。
なかなかシークエンスデータを出さなかった理由、論文に怪しいところが多かった理由、すべてが今回のプロトコールでつながった気がしているのです。
しかも、Natureはまだ公開してないですよ。
日本時間の15時だったのでは?
理研のニュースにも遅れているとありました。
私と同じような印象を持った人なら、
「ちょっとまてよ、これ、公開したら
Nature、やばくない?」
ってなるんじゃないですかね。
もしくは公開処刑のつもりで公開するか。。。
途中からObさんよりむしろ管理人さんのことを応援していたので、心から残念ですわ。
Posted by 研究者X at 2014年03月05日 22:52
まるで「コロンブスの卵」ですよね。
絶対に立たせられなかった卵もやり方を教えてもらえば簡単にできる。
初めてやるからすごいのです。
Posted by しろーと at 2014年03月05日 22:56
> TCRの再構成ないって書いてありますよ?

 その件は、下記項目のコメント欄で言及されています。

http://openblog.meblog.biz/article/21294534.html
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 23:04
追伸です
捏造論派ではありません。あしからず。
真実が知りたいだけです。

管理人さんに問いたい。

リアレンジメントがみられなかった、という結果です。

今回のプロトコールには嘘はないでしょう。

だとしたら、ObさんのNatureは?
シークエンスのデータも今回のリアレンジメントがみられなかったことを、どうやら支持しているようですよ。(ここは自分で確認した訳ではないけれど)
つまり、
シークエンスデータと今回のプロトコールには矛盾がない。

となると、Natureの幾つかの記述とデータに絶対的な矛盾点が見つかります。

(もう遅いので詳細は省きますが、これに関してはたくさんの人が指摘していますよね)

これ、どう説明するのですか?

まあ、少なくとも大幅書き直しはしてもらわないと。嘘はいけません。嘘は。

しかも、Natureなわけですから、
T細胞由来じゃないなら、
STAP幹細胞ができたとしても、
これってどうでしょう。
Nature級といえるのでしょうか。

まあ、最近海外のサイトでは
「STAPって大したことないんじゃね?」

という噂はとびかってましたけど。

自分のこのモヤモヤ、解決してくれるのは管理人さんだけだと思うのです。

どうかよろしく


Posted by 研究者X at 2014年03月05日 23:22
> Natureの幾つかの記述とデータに絶対的な矛盾点が見つかります。

 Nature の方が間違っていたんでしょう。それで片付く。
 じゃ、何で間違えたか? 測定ミスか? 捏造か? いや、標本の不安定さによる、データのバラツキのせいだ、というのが私の見解です。

 STAP細胞は、娘細胞に由来するんだから、標本の不安定さは不可避です。工業製品を作るような場合とは違って、生物依存で、バラツキが生じます。
 詳しい話は、小保方さんの修正版を見ればわかるでしょう。

 今のところは、すべてを解決するというよりは、次の方針の方が好ましい。
  ・ 安定的な再現性の箇所は? 
  ・ 不安定な再現性の箇所は? 
  ・ それらを説明する原理は?  or 仮説は? 
 こうやって少しずつ解明していくべきです。その途中、不整合や矛盾がいくつか現れるでしょうが、それは新たな課題として、少しずつ解明していけばいい。
 新たな分野が出現したとき、いきなりすべての解決を求めるのは、求めすぎです。物理学の統一理論だって、最初から完成していたわけじゃない。最初はおおまかに分野ができて、そのあとで少しずつ修正されていったんです。最初から全部を解決しよう(矛盾をなくそう)というのは、望みすぎ。
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 23:37
 今回の手順公開でわかるのは、「STAP細胞というものは存在する」ということだけです。つまり、論文の主要部分が正しい、ということだけです。

 一方、STAP細胞の性質の解明という点では、まだ真実性は確認されていません。それは今後の追試で明らかになることです。
 ただし、これまでの小保方さんの論文のずさんさからして、あちこちでほころびが見つかりそうです。つまり、細かな点では間違いがいくつか見つかりそうです。
 ただ、それをもって STAP細胞という存在自体が否定されることはないでしょう。「大事な点ではホームランだが、チョンボが多い」というのは、長嶋茂雄に似ている。血液型性格学が役立つかもね。
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 23:46
 あとね。実験データを取るとき、都合のいいデータのみを取る、ということは、多くの人がやっている。
  ・ 1回目と2回目は、データが変だから、失敗実験だ。捨てる。
  ・ 3回目はきれいなデータが出たから、実験成功だ。採用。

 こういうふうに、頭のなかで狙っていたデータばかりを取ってしまう、ということは、普通です。
 思い込みによる補正、みたいなもの。
 嘘や捏造とは違って、ありがちです。
Posted by 管理人 at 2014年03月05日 23:55
残念ですが、STAP細胞「捏造」が現実味を帯びてきました。kahoさんのサイトをご覧ください。
kahoさんは、染色体配列から解析した結果、STAP幹細胞だけでなく、STAP細胞にはTCR再構成がないという結果が得られました。そもそも、STAP細胞であるという根拠に、TCR再構成を使用していたわけですから、これは論文の主張と決定的に矛盾します。これで、そもそもSTAP細胞そのものの存在が否定的になってきました。また、こんな矛盾する結果を堂々と出して、生データに公開してなかったわけですから、(後日公開しましたが。)意図的に捏造した可能性まででてきましたよ。

http://slashdot.jp/~kaho/journal/578529
Posted by 通りすがりの化学者 at 2014年03月06日 00:41
むむむ。
酸性溶液で処理するところ、HBSS(ハンクス緩衝溶液)でいいのだろうか?塩酸で培養液のPhを調整した後、なぜかCO2インキュベーターで処理している。ディッシュの蓋は当然密栓しているのだろうが、本来の目標とするphにあわしていないから、緩衝作用も書かれている通り弱いものだろうし。もし、開放系のディッシュ等を使用して密栓していないなら、phはかなり変動していてもおかしくないと思います。冷蔵から取り出したの溶液は恒温槽で温めるのか、ディッシュの型は何なのか、密栓したか、インキュベーターのCO2濃度は?
それによって、細胞が処理されているPhの値はすごくすごく変化する。ハンクスじゃなくアール系を使用するだけでph刺激の結果が変わるかも。
Posted by NA at 2014年03月06日 01:01
>  通りすがりの化学者

TCR の件は、すでにコメント欄で示されています。書く前に、前のコメントを見るといいですよ。
Posted by 管理人 at 2014年03月06日 01:07
この板もそうですけど
男のひがみって醜いわ〜
理屈で批判するふりして僻み根性丸出しの人はまあ、もてない。
私は管理人さんは二流根性から解放されているから好き
(東大の人ならでは)

Posted by てんてん at 2014年03月06日 08:35
>この板も

訂正

>この板のコメント欄も
Posted by てんてん at 2014年03月06日 08:42
正義は勝つって。
STAP細胞が真実だとしても、意図的な捏造があるのは事実だと思うな。
さすがに疑惑全てが共著者言うところの悪意の無いミスだなんて考えられない。
そこは勝てば官軍と言うべきでしょう。
Posted by うむむ at 2014年03月06日 08:43
ちょっと気になったので。

>あとね。実験データを取るとき、都合のいいデータのみを取る、ということは、多くの人がやっている。
  ・ 1回目と2回目は、データが変だから、失敗実験だ。捨てる。
  ・ 3回目はきれいなデータが出たから、実験成功だ。採用。

こんなずさんなこと、決してやっていません。少なくともまともな研究者なら。きれいなデータが出ることはもちろんうれしいですがたまたま出たきれいなデータを採用したりしません。何度も繰り返し、きれいなデータが再現することを確認して(その条件を検討して)初めて採用します。研究を始めた時に叩きこまれる基本中の基本です。これをしていない人は研究者とはいえないと思っています。

本筋とは何の関係もありませんが研究者を誤解されているようなので書き込ませていただきました。
Posted by 野次馬 at 2014年03月06日 10:08
>再現性のために大切な点は、公開された論文には書かれていないことが多い、とすでに何度も指摘された通り。プロトコルは、プロトコル用の雑誌に掲載されるのでしょう。1カ月後に掲載されるのなら、遅くはない。


多いだけで、良いことにはならないです。
プロトコルは、本来は必ず、論文に記載するべきです。
プロトコルの論文とは、新規性がないがプロトコルが新しいと言う時に出す論文雑誌です。
学術論文は新規性がないものは掲載してはいけないと、どの論文にも明記されていますし、何かの解説本ではありません。
なので、今回のプロトコルがプロトコルの雑誌に掲載されたと言う事は、別の新しい手法だと言う事の証です。
別けて書くのは、論文の本数を増やすためのこそくな手法であり、嘘をついている事になります。
正確なプロトコルが解らないならば、論文にもそう記載するべきです。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 10:19
通りすがりの化学者さんに同意。

TCR再構成がなかったということは、論文の主旨が変わってくる。

以下はNatureの投稿規定です。

Erratum. Notification of an important error made by the journal that affects the publication record or the scientific integrity of the paper, or the reputation of the authors, or of the journal.

Corrigendum. Notification of an important error made by the author(s) that affects the publication record or the scientific integrity of the paper, or the reputation of the authors or the journal. All authors must sign corrigenda submitted for publication. In cases where coauthors disagree, the editors will take advice from independent peer-reviewers and impose the appropriate amendment, noting the dissenting author(s) in the text of the published version.

Retraction. Notification of invalid results. All coauthors must sign a retraction specifying the error and stating briefly how the conclusions are affected, and submit it for publication. In cases where coauthors disagree, the editors will seek advice from independent peer-reviewers and impose the type of amendment that seems most appropriate, noting the dissenting author(s) in the text of the published version.

Addendum. Notification of a peer-reviewed addition of information to a paper, usually in response to readers' request for clarification. Addenda are published only rarely and only when the editors decide that the addendum is crucial to the reader's understanding of a significant part of the published contribution.

胎盤画像の取り違えだけなら、Corrigendumで正しい写真に載せ替えればいい。

しかし、TCR再構成がなかったということは、分化した細胞のリセットという論文の結論が変わってくる。
この場合、Addendumも難しいだろう。Addendumはデータを追加して結論の裏付けを補強したいときであり、論文の結論を変えるものではない。

つまり、Retractionとなる可能性が非常に高い。
Posted by c-Myc at 2014年03月06日 11:04
結局、核となるリプログラミングの証拠が無いわけだから
STAPと呼ばれる細胞が存在しようとすまいと
今回のペーパーは撤回しないと研究者として非常に不誠実な態度と言わざるをえない。
理研、Obokata諸氏には真摯な対応を期待したい。
新規な多能性細胞の選別法として、格下のジャーナルに
でも再投稿するのが落とし所だろう。
Posted by wingless at 2014年03月06日 11:51
ほんとここは知ったか多いよですよね。
木を見て森を見ずな口だけ君が沸きすぎな気がします。

Natureなんて手段であって目的じゃないことを知ったほうがいいと思いますよ。
論文すら手段でしかないと知ったほうがいいですよ。論文てのは「無能の万人に善意で教えてあげてるだけ」ですよ。

ここで論文の中身がどうたら〜言ってる人は何でもいいから万能細胞という成果物を量産してくれません?
小保方さんが間違ってるなら間違ってるでどうでもいいんで。ほしいのは「量産可能な万能細胞」なので。

万能細胞の量産という成果に比べたら、課程のミスなんて些細なもの。間違っているなら後で補正していけばいいだけです。
成果は覆りません。なぜなら成果物を作成できるのだから。
Posted by ここの米欄はあまりにひどいね at 2014年03月06日 12:00
私の「ただの意見」へのコメントありがとうございます。


>まるで学生の成果を盗んだような書き方をしていますが、根本的に誤解していますよ。教授が実験の手順を命令してから、具体的な作業を任せることはあるけれど、学生が自力で見つけることなんか、まずありません。


ありますよ。
事実を述べているだけなので、あなたがそう思っていても構いません。
「教授が実験の手順を命令してから、具体的な作業を任せる」のは、一般的なケースではほとんど、これでしょうね。
私が述べたのは上記ではありません。
アカデミックの世界でトップを張れるくらいのレベルで生き残っていく研究者の多くは、学生の頃から自分でテーマを立案して実行します。
これはごくごく当たり前の事でたくさん居ますよ。

まあ、別に管理人さんがどう思おうと私は全く構いませんし、反論された所で最先端の現場を見に行けば解ります。(理研の別の研究室が今週の某週刊誌に掲載されているとか・・・あそこが最先端で超一流のラボかどうかは私には解りませんけど)
見てきたらどうですか?


>小保方さんの業績を、ビギナーズラックのように思っているとしたら、根本的な勘違いなので、事実を正しく理解することをお薦めします。


はい、ありがとうございます。
誤読されているようですが、言われるまでもなく、事実を正確に理解して発言していますので、ご安心を。
私は色眼鏡をかけてみていません。


注:私は「STAP細胞が捏造」だろうとは一度も発言していませんしね。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 12:04
追試をするところが多数出てくるでしょう。

そのうえでどうなるかですね。
まぁ1年もすればわかるでしょう。
Posted by yoshi at 2014年03月06日 12:26
>ここの米欄はあまりにひどいね さん

リセットして多能性細胞を作出という「成果」が覆ったので問題となっている。
過程のミスや論文の誤植ではない。
Posted by c-Myc at 2014年03月06日 12:27
>論文てのは「無能の万人に善意で教えてあげてるだけ」ですよ。

激しく科学の世界を愚弄しているばかりか
小保方さんのこれまでの仕事をも愚弄していることに
気付いていないのだろうか?





Posted by Mk689 at 2014年03月06日 12:34
> Retractionとなる可能性が非常に高い。

元の論文が引っ込められるなら、そのプロトコルも引っ込められることになる。つまり、STAP細胞の論文内容も、プロトコルの内容も、人類の資産としての位置は失われ、小保方さんと理研の私的な文書として秘匿されることになる。公開停止に伴って、著作権方ゆえに、誰も利用できなくなる。現状では nature および nature protocol exchange から誰もが無償で入手できるが、これを引っ込められたら、誰もが入手できなくなる。また、論文掲載がなくなるから、これらの論文を引用して研究報告することも困難になる。(私的文書を許可なく勝手に引用していいはずがない。学会誌から引用するのとは異なる。)

真実を隠匿することで損をするのは、本人ではなくて人類全体です。手続き論にこだわったすえ、肝心の全体を失ってもいい、というのは、変ですね。

ま、以上の説明では納得できないでしょうから、次項の執筆をお待ち下さい。
Posted by 管理人 at 2014年03月06日 12:45
失うも何も、STAP細胞は存在しないのですよ。
TCRのデータが否定され、Acquisitionの証拠が否定されたのだから。

一度取り下げて、STAPではなくST Selection Pと名前を変えて再投稿すればよろしい。
Posted by c-Myc at 2014年03月06日 13:02
>管理人さん
>元の論文が引っ込められるなら、そのプロトコルも引っ込められることになる。


プロトコルは別論文なので、引っ込められないです。
Natureは内容が正しくなければ撤回される。
プロトコルは内容は正しいので撤回はされない。

また、Natureが撤回された場合、プロトコルの論文からはその引用部分がすべて黒塗りで潰されます。
それだけです。
イントロの部分は何をしている論文か分け解らなくなりますけど、それは仕方の無い事。

管理人さんがどう言っても、これが事実なので、文句はNatureなどの各雑誌へお願いします。
本人が取り下げた場合は、成果そのものがなくなりますね。
それは本人が決めたんだから仕方が無い。


>c-Myc
>TCRのデータが否定され、Acquisitionの証拠が否定されたのだから。

この部分については同意できませんね。
あの時点で、そう言う事実であると言う解釈ができたのであれば、論文としては成立します。
後で真実が解ったとしてもそれはそれでしょう。
Natureの論文を撤回する必要性にはなりません。
そんな事をしていては、これまでに世に出た論文のどれくらいを撤回しなければ行けないか解りませんよ。
新事実が後に出たとしても解釈については、その時点での論文内容の範囲でつじつまがあっているのであれば成立です。

Natureの論文が撤回されるのは、調査対象になっている画像の加工が行われた事と使い回しを意図的にした事が事実であった時だけです。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 13:29
c-Mycさん

書き込みに「さん」を付け忘れました。
すみません。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 13:34
てか、(管理人さんも含め)ここでコメントしてる人のどれだけが、論文とprotocolを読んだんでしょうかね。
IMPORTANCEが多いってことはそれだけ、論文のメソッドの記述が不十分ってことなんですよね。つまり、重要な工程が論文では抜けてたので、あの通りに進めてうまくいくわけないってことですよね。迷路の例えで言うなら、小保方論文は迷路にある道標みたいなものですよ。道標がスッカスカなのに簡単って、どういうことでしょうね。

>莫大な試行錯誤が必要となる
その詳細が小保方論文です。追試する人がなんで、いちいち細かい試行錯誤をするんです?彼女は簡単にできるって言ったんですよ?
>公表された手順を、マニュアルに従って実験するだけ
それを「簡単」と言います。手練の技が必要な物を簡単とは言いません。少なくとも再現性が重視される科学の世界では。
Posted by ふと at 2014年03月06日 13:51
>私的文書を許可なく勝手に引用していいはずがない。学会誌から引用するのとは異なる。

ダウトですね。著作物には、公開/非公開、私的/公的の区別はなく、引用は許可が要らないことも法律上明記されています。なので、私的文書も、勝手に引用していいのです。言論の自由の保証と引き換えにね(言いっ放しではなく、反論を許すため)

許可がいるのが転載で、今回は無断転載をやったのが小保方氏ですね。
一度公開された文章ですから、あとで非公開にしようがなにしようが、著作物であった事実も変わりません。そうでなければ、絶版本は引用できないとか、政治家が発言を取り消したら論評できないとか、意味の分からないことになります。
Posted by とおりすがりの臨床家 at 2014年03月06日 14:01
> 公開/非公開、私的/公的の区別はなく、引用は許可が要らない
> 私的文書も、勝手に引用していいのです。

 へえ。非公開のラブレターも、企業の秘密文書も、勝手に引用してバラしちゃっていいんですか。ありがとうございます。
Posted by どろぼう at 2014年03月06日 14:20
>研究者
>その時点での論文内容の範囲でつじつまがあっているのであれば成立です。

論文提出時のデータそのものに論文の肝となる部分と
辻褄が合わないものがあるのですよ?
そればかりか、論文提出時に出されていなければ
ならなかったそのデータ自体も後だしで登録された
という笑い話にもならない事実があります。

繰り返しになりますが、辻褄は論文内容の範囲ですら
あっていません。
よって、取り下げが妥当です。
Posted by Passing by at 2014年03月06日 14:32
>c-Myc さん

平行線をたどるのは嫌いなので、最初で最後に1回だけレスします。
あなたと私は見ているもの、立場が違うので、永遠に分かり合えないでしょうね。

「リセットして多能性細胞を作出という「成果」が覆ったので問題となっている。」のは「科学者」だけです。
庶民が求めているのは「科学者」ではなく「開発者」です。

みんなが求めている「成果」とは「多能性細胞の量産」、もっといえば、「移植可能な臓器の製造」であって、「リセットして多能性細胞を作出」ではありません。
違う方法なら違う方法でいいです。なぜなら庶民にとって、それは「手段」でしかないから。
論文を出したら満足する人が「科学者」なのでしょうか? 科学者としてはそれで正しいのかもしれませんが、庶民から見たらそれは目的を間違っています。
あなたと私は立場が違う。論文ていうのは「無知な私たちに知らしめてくれる」ためにあるんですよ。

ほしいのは「論文」ではなくて、「移植可能な臓器」です。
レシピを自分だけでもっておいて、自分で生産して自分だけが巨万の富を得てもいいのに、「製造する」だけでなく、「製造方法」まで無知な私たちに教えて、富を分け与えてくれるなんて小保方さんはとても優しい人ですね。
科学者は与えることが仕事で、自然なことかもしれませんが、充実した死を迎えたいのであれば、残された人生において1つでも多くの与えられている物事に気づき、感動し、「幸せを実感」することをお勧めします。
自動ドアが生まれてくれたことに感謝したことありますか?
最後は完全に蛇足です。気分を害したなら申し訳ない。
Posted by ここの米欄はあまりにひどいね at 2014年03月06日 14:33
研究者さん

言葉が足りなかったようです。

例えば技術の進歩等によって過去の学説が否定された場合は、過去の時点の範囲内では正しかったのだから、リトラクトにはならないでしょう。

しかし、今回は論文の結論を裏付けるTCRの泳動像にレーンの切り貼りの疑いがあり、さらに追試でもそこが再現されなかったのです。

まあ、加工があったかどうかはnatureの判断を待つべきでしょう。
Posted by C-Myc at 2014年03月06日 14:45
>ここの米欄〜さん
>みんなが求めている「成果」とは「多能性細胞の量産」、もっといえば、
「移植可能な臓器の製造」であって、「リセットして多能性細胞を作出」ではありません。
違う方法なら違う方法でいいです。

あなたの言う「みんな」が望むように、量産したければすればいいのです。
それと論文のリトラクトとは関係がありません。

>ほしいのは「論文」ではなくて、「移植可能な臓器」です。
なのでしょう?だから論文が撤回されてもあなたが気に病むことはない。
再投稿されたきちんとしたプロトコルのもとで、
いくらでも細胞を増やせば良いじゃないですか。
研究者には研究者の倫理というものが必要ですし、
それが長い目で見れば、「みんな」の幸福につながるはずです。
Posted by 横槍失礼 at 2014年03月06日 14:54
>Passingさん
>論文提出時のデータそのものに論文の肝となる部分と辻褄が合わないものがあるのですよ?

論文の胆となる部分と言うのは、プロトコルに書かれている内容ですか?それともNatureだけを素直に読んだ時にも判明する事ですか?

>そればかりか、論文提出時に出されていなければならなかったそのデータ自体も後だしで登録されたという笑い話にもならない事実があります。

あのプロトコルは別論文です。
C-Mycさんの言われているように、新事実が含まれているため、Natureの時とは別で論文投稿を行ったと思われますから、Natureへのコメントとして掲載しなかったのだと思います。
これをダメと言っていたら、撤回する論文は莫大な数になります。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 15:09
ここの米欄はあまりにひどいね さん

科学者倫理や論文のリトラクトについては前の方が述べてくれたので割愛。

多能性細胞を量産すること、あるいはそれによる再生医療がゴール、という意見はもっともだと思います。

そのゴールのためにも、iPSの山中先生も「再現性の確認や原理の解明、癌化リスクの評価が必要」と言っています。

「よく解らないけど多能性細胞が得られた」として、よく解らないもので作った臓器を信用できますか?

iPS細胞は科学者が原理を明瞭にしたからこそ、その後の応用であなたの言う「開発者」により癌化リスクがへらされ、臨床にこぎ着けたのですよ。
Posted by c-Myc at 2014年03月06日 15:12
>C-Mycさん
>しかし、今回は論文の結論を裏付けるTCRの泳動像にレーンの切り貼りの疑いがあり、さらに追試でもそこが再現されなかったのです。


その通りですね。
要するにNatureに投稿した時点で「切り貼りをしてないTCRの画像さえあれば」、Natureの内容はその時点では正しかった事として議論されます。
新たなプロトコルの論文発表により、Nature投稿時点でのTCRの部分はその時点での議論が間違っており、このプロトコルによりNature投稿時点では間違っていた新たな事実が明らかになっただけです。
「あくまで切り貼りしていない画像があれば」ですが。
おそらく、理研としては、あえて別論文として投稿し、上記の想定でNature時点では単なるミスとして扱う方向で行っていると考えられます。

と言うのが私の意見です。
また、理研としてはSTAP細胞の作製自体の再現は確認しているのでしょう(あくまで推測です)。


ただ、切り貼りしていないTCR画像が見つからなかったとなると・・・
今回のプロトコルが事実なら、そのTCR画像は再現出来ないので、その部分では捏造って事になりますから、ちょっと大変な事になりますかね・・・
そもそも切り貼りはしてはいけないので、単純なミスでは済まされない事になります。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 15:42
>多能性細胞を量産すること、あるいはそれによる再生医療がゴール、という意見はもっともだと思います。
1)これは、技術面のことを述べられていますね。これにより問題が解決し、市民もその利益を享受することができます。
2)一方で、自然科学に、ゴールはありません。一つの原理が解明されても、次にまた新しい疑問やテーマが現れ
、新たな原理が必要になる。これが繰り返されてきたのが、科学です。
STAP細胞の発見は、今のところ2)の問題を中心に論じるところとなっています。
山中博士の業績は、どちらかといえば1)が中心、発明と表現することが正確かもしれません。
小保方博士を中心としたSTAP細胞云々は、まさに2)として論じるところと思います。
よって、Nature発表が、もっともふさわしいところになったと思います。
一部、論点の混同が見られたので、老婆心を出しました。
これは、GoogleのCountUp目的の、寄り道に過ぎないものとなりました。
Posted by 素人の素人ですが at 2014年03月06日 16:13
>ここの米欄はあまりにひどいね さん

>みんなが求めている「成果」とは「多能性細胞の量産」、もっといえば、「移植可能な臓器の製造」であって、「リセットして多能性細胞を作出」ではありません。違う方法なら違う方法でいいです。


最初に「できる」と言われた成果が怪しげな物で再現不可能だったら、追随する者を惑わせるだけなので、「多能性細胞の量産」にも全く繋がりません。
専門家の興味をその怪しげな物に向けさせて、追随者を出してしまう事が時間の無駄なので、成果が嘘なのであれば、報告が無い事の方が早く「多能性細胞の量産」にたどり着いたかもしれない事になります・・・。
なので、成果の発信はその時点での議論が正しい必要がありますので、この論文が正しいかどうかを議論することは「多能性細胞の量産」にとっても非常に大事な事です。


>「製造方法」まで無知な私たちに教えて、富を分け与えてくれるなんて小保方さんはとても優しい人ですね。


既に出した国際特許については、特許には真偽の見定めは関係なく、特許の請求項に書かれている項目範囲が有効かどうかの判断だけです。
最初の特許が既に公開されて存在する以上、誰でも製造に手を出せる状況にはありません。
追加したプロトコルが、最初の国際特許の範囲内であれば、他者が真似して製造販売を行う場合も使用料を払う義務がありますし、範囲内になければ、きっと特許を新たに出したはず(成立するかは後に決まるので、範囲内になくともおそらく出したはず)なので、権利を持つ理研やハーバード大へ使用料を払ってでも製造したい人、企業のみが手を出せる状況に既になってます。

特許は商業目的の製造販売の独占権を獲得する物なので、純粋な研究には特許の制限は適応されませんので、勝手に研究を行う事は可能ですが、最初の特許が基本特許となるならば、他者が独占して製造販売する事ができないため、タッグを組んで手を出す企業がどれだけあるのかと言う点においては、この特許使用料の値段がいくらかと言う問題にかかってきます。

研究においても何らかの新規性がなければ論文にはなりませんのであしからず。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 17:06
Nature protocol exchangeは、査読無しの情報共有サイトだったみたいですね。
良い実験手順をいち早く皆で共有しようと言うためにNatureが運営する登録制の情報共有サイトとの事です。
勘違いしてました。

ごめんなさい。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 17:37
>研究者さん
もうお分かりかと思いますが、
上で述べたデータというのはChip-seqのデータのことです。
Posted by Passing by at 2014年03月06日 18:08
>Passingさん
>上で述べたデータというのはChip-seqのデータのことです。

画像の加工と一緒で、それも含めて、Natureが小保方氏に問い合わせしていて、調査中のやつかと。
本来一緒でなければならないNatureの論文中にあるデータとNature中に登録されてたと記載したIDのデータで性別が違っちゃってるってのかなと。
それも画像の加工と一緒で、本当に取り違えなのか、わざとなのかによって解釈が異なりますと言う事です。
Posted by 研究者 at 2014年03月06日 19:59
↓性別が逆転とは、このことですね

by Anonymous Coward on 2014年03月06日 18時26分 (#2557633) Bioinformaticianのようですね。Chip-Seqのデータ、元のT細胞(?)とそこからできたSTAP細胞の性別見ると、メスからオスになってますから(Ch.XについてSeqチェックするとわかりますよ)。そもそも、何かのコンタミでしょうな。あるいは、もっと悪意あるものか。とにかく、リプログラムされても、性別までは変わるはずないので。今理研があがいてるのは、大部分の素人衆、一般世論の鎮静化が目的です。インサイダーにしてみれば、もう何をされても失笑しかないですから。

未熟な研究者が、杜撰な実験による錯誤を、誤解釈で妄信してるだけです。最近の若い研究者は、若くしてNatureなどを出すこと=成功だと思ってますから。悲しい風潮です。
Posted by 名無しさん at 2014年03月06日 20:08
 TCR の話は、次の項目で説明しました。

  → http://openblog.meblog.biz/article/21414835.html
Posted by 管理人 at 2014年03月06日 21:22
今回の論文の論理構成と主張点はココ
1.
「外的な刺激だけで、分化した細胞が初期化され、万能性を有する細胞が得られる。」
2.
「この細胞は、リンパ球などのごくありふれたものからも得られるし、様々な体の部位からも簡便な手法で得られる。(簡便さと汎用性)」
3.
「この万能細胞の中には実は増殖性を有する幹細胞まであって、それを使ってIPSやES細胞で難しい胎盤まで作製できる」

正直いってこの技術はまだとても応用段階にある話じゃないから、2なんてどうでもいい。大体2の根拠なんてリンパ球で得られた所以外、どこにもない。簡便さも汎用性も著者が出来たって言っているだけでどこにもデータがない。

ここで最重要なのは1なんだよ。なぜなら、1は2と3の前提なのであるから、1がウソということは論文のロジックに従えば2も3も自然と破綻する。

その意味で管理人さんのいうことは一理はある。
(3が否定されても、1が正しければ大発見ではある。)

ただね、DNA配列の解析結果は1も否定しているんですよ。論文のロジックだと、1がクロだともう何も残らないわけ。よって論文は撤回でしょうね。しかもね、論文ではわざわざご丁寧に、1を「シロ」だという根拠を示すために「加工」した電気泳動の写真を貼り、シロかクロかがわかる、GEOの結果を「わざわざnatureのルールに反して」載せていない(現時点でも)わけ。
これで捏造疑うなってのが無理ってもんでしょ。





Posted by 通りすがりの化学者 at 2014年03月07日 03:33
この一か月間ずっとこのページに注目していました。論理によって論文の内容が正しいかどうかを推測しようとしている姿勢に好感が持てたから。
しかしここにきておかしな主張に代わってます。

TCRの再構成はないことがProtocolに書かれていました。また他の方がChIP-seqのデータを解析したところSTAP細胞もTCR再構成の痕跡が無いと書かれていました。ここまでくるともう著者の悪意を感じませんか。
Posted by 通りすがりの物理学者 at 2014年03月07日 07:16
> DNA配列の解析結果は1も否定しているんですよ

> TCR再構成の痕跡が無い

 その誤解は別項で解説しています。TCR の話。
  → http://openblog.meblog.biz/article/21414835.html
Posted by 管理人 at 2014年03月07日 07:23
ネットを漁っていると、プロトコルはネイチャー論文の趣旨に反するだとか、STAPは実在したとしても無価値だなんて話もありますが、そこらへんはどのようにお考えでしょうか?
Posted by ななし at 2014年03月08日 18:51
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: