【鯨岡仁】政府・与党は9日、高収入の会社員や公務員の所得税・住民税を増税する方向で検討に入った。2016年から年収1200万円超、17年からは年収1千万円超の会社員らを対象に、必要経費とみなして非課税にしている「給与所得控除」を縮小し、増税する。来春の消費増税を含め、「負担増」が相次ぐことになる。

 所得税や住民税の税額は、収入からいくつかの「控除」を差し引いた「課税所得」に税率をかけて決まる。控除には、家族を養う人に配慮した「配偶者控除」「扶養控除」などがあるが、会社員や公務員にとって最も大きいのが「給与所得控除」だ。

 個人事業主などは仕事上の必要経費を非課税にできるように、給与所得者にも必要経費を認めようというものだ。ただ、実際にかかったお金の把握は難しく、年収ごとに「経費とみなす額」を決めている。

 控除額は年収が上がるほど増えるが、年収1500万円を上回ると、控除額は245万円で頭打ちになる。この控除の上限額を16年以降は「年収1200万円以上で230万円」、17年以降は「年収1千万円以上で220万円」に段階的に切り下げる方向。これで課税所得が増え、所得税と住民税は増税になる。