竹井聖寿容疑者は1人暮らしで職にも就いておらず、周囲との交流がほとんど確認されていない。対照的にインターネット上では“冗舌”ぶりを発揮し、動画投稿サイトやチャット(文字での会話)サイトを頻繁に利用していたとみられている。逮捕前には報道陣に自ら「事件を目撃した」として犯行の内容を明かすなど不可解な行動もあり、通り魔事件を起こした容疑者像の謎は深まる一方だ。
「社会に報復したかった」。捜査本部によると、竹井容疑者は逮捕後、動機についてこう話す一方で、涙を見せながら「後悔している」と供述することもあるという。
取り調べに素直に応じる一方で、突然発言が少なくなったり、話の流れと全く関係のない言葉を話すなど、特異な言動も散見されるという。
4日夜には大勢の報道陣を前に、自身が目撃したとする一連の事件の経緯を雄弁に説明した竹井容疑者。翌5日朝に捜査員に任意同行を求められた際には、チェスでいう「詰み」に当たる「チェックメイト」という言葉をつぶやいた。同日夕の家宅捜索では、自宅に集まった報道陣に向かって指を立てる挑発的なポーズをとったり、「バンザイ」と奇声をあげたりして捜査員に制止された。捜査幹部は「感情の起伏が大きいという印象」と話す。
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