能面ヅラ美

30代半ばの未婚女、内向的なヅラ美です。マイペースです。1人が好きです。クールです。能面顔です。

人間嫌いっていうか、私の場合は人間苦手って感じかな

一時期「私は人間が嫌いなのかな?」と考えていた事がある。そんな事を考え始めたきっかけは、職場での居心地の悪さだった。黙々と淡々と働いている。イジメにあっているわけではない。文句も言われていない。

f:id:nomenzura:20140308185233j:plain

ただ、気の合う人が1人もいない職場での内勤業務というのはなかなか辛いものがある。

以前の職場には気の合う人がいて、あの頃は良かったなぁなんて思うけれど、移動や退職でバラバラになってしまった。職場の人間関係なんてそんなものだ。

そう考えると今の職場の居心地の悪さも、そのうち変化があるのかもしれないのだけれど。ただ、他人と関わる事に積極的ではない私自身の性格にも問題があるのではないか?と考え始めてしまったのだ。「自分が悪いのでは…」と考え始めるのは私の悪い癖。


私はここ何年か、職場で誰かと一緒に昼食をとった事がない。毎日1人で済ませている。それは、気を使う会話が煩わしいからだ。飲み会にも参加しない。

今の職場の身近な人とは、仕事の話以外を煩わしいと感じている。波長が合わないなと思う事が多いから(当然相手もそう感じているだろう)。そうは言っても、全く無視しているわけにもいかないので適当に笑ったり相槌を打ったりしつつ、うっすらと壁を作っている。

そういった自分の気持ちについて、時々顔を出す上の人(信頼している人)に軽く相談してみた。「私は立ち振る舞いを正した方がいいか?」と聞いてみたところ「仕事だからそれでいい。問題ない」と言われたので、そのままの態度を貫いている。

私が一番苦手としている隣のデスクの女性はとても社交的だ。誰とでもすぐに仲良くなれる。すぐに人の名前と顔を覚える。飲み会も大好き。昼食も隣の部署の人達と仲良くとっている。

しかし私にとっての彼女は"楽しい人"ではなく"お喋りでうるさい人"だ。そしておそらく彼女にとっての私は"無口でつまらない人"だろう。

私は自ら他人に近付かない。仕事などで話すきっかけがあれば仲良くなる事もある。でも、きっかけが無ければ話しかける事はほとんど無い。なので人間関係が広がらない。というか広げようという気が無いのだ。

よほど気が合わない限り、関わり合いは面倒だと思っている。が、よほど気が合う人はそうそう現れない。そんな自分は"人間嫌い"とまではいかないものの、"人間苦手"ではあるだろうなと考えていた。

(ちなみに、こんな私の性格を最近になって知った母は少々呆れ気味だ。だが、父もこんな性格だったりするので仕方ない)

"人間苦手"であっても仕事に支障が無ければ、私は普段の生活で困ることは無い。ただなんとなく「世間的に、こういう人間でいいのか?」という不安だけが、かすかに心に残っていた。

そんな時に読んだのが中島義道さんが書いた"「人間嫌い」のルール"。

中島さんはカトリックの妻と離婚はしていないものの、家庭内で顔を合わせるのは年間で1分未満。息子がどこに住んでいるのかも知らない。親戚付き合いを全て絶っている為、叔母の死も知らなかったとの事。徹底された人間嫌いっぷりがすごい。

この本には"人間嫌いな人"の生態や生き方が書かれているのだけれど、その中に

考え方感じ方の異なった者同士は、一通りコミュニケーションの努力をした後に「通じない」と分かったら出来るだけ離れているに越したことはない。連絡しなければいい。会わなければいい。傍にいざるをえない時は話さなければいいのであり、目を合わさなければいい。相手を存在していないかのように扱えばいいのである。

と書かれていて思わず笑ってしまった。いくらなんでも極端すぎるだろう、と。

でも同類の人間がいた事に安心したし、「私はまだまだ、だな」と思った。中島さんに比べれば、私なんてまだひよっこだ。私は人間嫌いを目指そうとは思っていないけれど、人間苦手のままでいいや…と思えた本だった。

読んでいただきありがとうございました。


Copyright (C) 2014 能面ヅラ美 All Rights Reserved.