大宮戦のキーポイントに家長封じを挙げたグランパスの西野監督=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
|
 |
名古屋グランパスの西野朗監督(58)が7日、大宮戦での『まな弟子封じ』を宣言した。大宮の攻撃をつかさどるのは、西野監督がG大阪監督時代に教えを授けた元日本代表MF家長昭博(27)。パスよしシュートよしドリブルよしの万能アタッカーを封じ込め、グランパス指揮官としての初白星を手に入れる。
開幕連敗スタートだけは避けたい大切な大宮戦。西野監督が真っ先に名前を挙げて警戒感を示したのが家長だった。「大宮には強いアクセントになる選手がいる。家長だ。彼を気持ちよくプレーさせちゃいけない。そこはポイントになるだろう」
西野監督にとって家長はかつての教え子だ。家長はG大阪ユースから高校在学中の04年にトップチームへ昇格した。当時G大阪を率いていた西野監督は、家長を世界的プレーヤーのメッシに例えて登用。07年までの4年間でJリーグ87試合に起用(5得点)している。
家長はその後、スペイン1部・マジョルカなどを経て今季大宮に加わった。開幕の横浜M戦ではトップ下で先発。ほとんどの攻撃が家長経由で始まるほどで、すでに存在感は絶大だ。
「パワーもあるし、シュートもうまい。自分の形を持っている」と西野監督。その能力を熟知しているゆえ、警戒感は自然と高まる。
開幕戦で敗れた大宮は、家長をサイドに置く新システムもテストしているという。いずれにしても、グランパスが勝つには家長封じは避けては通れない。守備的MFの磯村は「そこ(家長)が一番のタマの出どころ。意識しなければならないでしょうね」
西野監督は攻撃面では敗れたものの2得点した開幕清水戦の内容に手応えを感じており、メンバーも前節を踏襲するもよう。問題は守り。西野監督と家長の師弟対決の行方が、勝敗そのものを左右する。 (木村尚公)
◆大武、集中力で守り抜く
特別指定選手のDF大武(福岡大)は巨漢FWラドンチッチ封じを誓った。193センチのラドンチッチには清水に在籍した昨季、ゴールを許している。大武は「空中戦には自分も自信を持っている。開幕の清水戦では(同じく長身の)ノバコビッチにワンチャンスで得点されてしまったので、今度は集中力を保って守り抜きたい」と語った。
この記事を印刷する