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【競馬・ボート・競輪】

[ボート]とこなめが熱い!! あすから中日スポーツ金杯争奪「G1マーメイドグランプリ」

2014年3月7日 紙面から

 とこなめボートの中日スポーツ金杯争奪・開設60周年記念競走「G1マーメイドグランプリ」が8日から13日まで、6日間シリーズで開催される。2月のとこなめG1東海地区選手権では地元の柳沢一が2度目のG1優勝。対してエース池田浩二はF2のアクシデント。今シリーズは全国からトップレーサーが集結して地区選以上の激しい優勝争いが展開される。ドリーム戦の1号艇はF直後の池田と瓜生正義。2人のV対決はあるか。代わって主力を主張するのはとこなめ巧者の太田和美。調整力でリードする赤岩善生やSの破壊力抜群の菊地孝平だ。

とこなめに絶対の自信を見せる太田和美

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◆太田、とこなめ巧者健在

 昨年の6月、とこなめグラチャンでイン逃げ圧勝。太田は一昨年に続いてグラチャン2連覇を成し遂げた。とこなめでは、2010年の第57回大会の優勝戦2着を皮切りに、11年6月のタイトル戦で優勝、12年11月の第59回大会で優勝戦2着と4節連続ベスト6入りしている。

 とこなめ実績から見れば太田の昨年のグラチャン優勝は十分予想されてしかるべき結果だった。自身も「とこなめは相性がいいし好きな水面」と自然と力が入る。それに加え、「新ペラ制度になってからは、積極的にSもいくようになった」と攻めのスタイルに磨きをかけて、台頭する若手の挑戦をはねのける。

 今年に入ってからは、G1戦でなかなか準優の壁を突破できずにいたが、前走の下関周年では、準優でしぶとさを発揮して2着を確保、今年初のG1ベスト6入りを果たした。優勝戦では展開に恵まれず6着に敗れたが、リズムは確実に上向いている。

 調子を整えて、得意のとこなめを迎えるとなれば、当然優勝候補の筆頭に躍り出るスター選手。昨年は、とこなめグラチャン優勝をステップにして、暮れの賞金王決定戦までつなげて見せた。最終のベスト6入りは果たせなかっただけに、今年こその思いは強い。

前節の悪夢を振り払い、新たなタイトル取りを目指す瓜生正義

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◆瓜生、雪辱だ

 好事魔多しとよく言われる。瓜生にとって、直前の下関で切ってしまったFはまさにそれ。2月26日のG1周年記念初日6Rだった。4号艇で5コースからスタートした瓜生は、4コースの西村拓也とともにF。そのタイミングはプラスコンマ12。コンマ05以上のスリットオーバーに適用される「非常識なF」として即日帰郷させられてしまった。

 それまでが絶好調を思わせる走りだった。芦屋で行われたG1九州地区選手権で2度目の優勝を飾り、蒲郡の一般戦7日間シリーズでもオール2連対のまま連続優勝した。「ここまでは順調というか、出来過ぎって感じですね。ペラもいい感じで調整できてます」と話していただけに、悔やまれる勇み足だった。

 2日目のトコタンドリーム1号艇に選ばれ、優勝候補の1人として注目を集める瓜生。下関のFは足かせにはなるだろうが、それでも冷静沈着なハンドルさばきと豊富な経験で十分補える。それは前回Fを切った一昨年2月にくしくも“証明”してみせた。芦屋周年でFを切りながら、続くとこなめ周年に参戦した瓜生は、(2)(2)(1)(2)(2)(3)着と堅実にすべて舟券に貢献しながら、予選トップ通過(準優は4着)を果たしている。「とこなめは自分が初めてG1を勝った場所ですからね。相性はもちろんいいと思っています」。1998年初めてG1タイトルを手にしたのがこのとこなめ周年記念。相性に加え、どんな状況下でも目の前の1走に全力を尽くす瓜生なら、今回もしっかりファンを魅了してくれるはずだ。

04年に続くマーメイドグランプリ制覇を狙う菊地孝平

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◆菊地、燃える!!

 手探り状態だった昨年と違う。少し地味な印象はあるかもしれないが、2014年に入り“天才スターター”菊地のリズムは着実に上がってきた。

 そんな菊地の上昇度は2月のとこなめG1・地区選でも伝わった。上々の行き足を武器に優出を果たした。優勝戦は3コースから4着に終わったが、つかみかけている“流れ”は逃していない。

 「何となくとこなめは好き」と話す菊地。それもそうだろう。初めてG1を優勝したのが、このとこなめ。しかもマーメイドグランプリ(04年)だ。

 「悪い印象はないですよ。どこというところはないですが、初めてG1を取ったところですから」

 昨年は悩みに悩んだ。ペラに苦しみ、自信をなくすこともあった。その流れは昨年の秋に断ち切り、同時に「イメージ通りの走りができるようになった」と菊地は話す。

 下関G1・周年記念は節間2勝という不完全燃焼の走りに終わり、フラストレーションを抱えたまま挑むことになるマーメイドグランプリ。まだ完全に波には乗れていない。思い出のG1で、菊地がファンを魅了する走りを披露する。

ビッグタイトルで地元トップレーサーの名を確実にしたい赤岩善生

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◆赤岩、任せろ!!

 池田が先の東海地区選手権で2本目のFに沈んだとなれば、今回の周年で地元代表を任ずるのは赤岩において他はない。地区選では20%台のエンジンに苦闘して必死の調整に取り組んだが、トップ級とのエンジン差はいかんともし難く、準優で4着に敗れた。それでも「整備で徐々に上向いて、バランスが取れてきた」と、集中力を途切らせることなく、舟足アップに努めた。

 もう少し素性のいいエンジンを引きさえすれば、違った結果になっていた可能性は十分。とこなめは昨年のSGグラチャンでベスト6入りしたように、蒲郡と並んで、思い入れの強い地元水面。2日目のドリーム戦2号艇にシードされた以上、「へたなレースは見せられない」という気迫のレースが期待できる。

 とこなめでG1を制したのは2010年2月の地区選。G1初優勝は09年11月の桐生MB大賞だったので、2度目のG1優勝をとこなめで飾り、東海チャンプに立ったが、地元のトップレーサーとして名を成すには、周年記念優勝は外せないタイトル。蒲郡は12年に57周年を制覇した。今度はとこなめの番だ。

 この5年、とこなめではSG、G1を含め、一度も予選落ちしたことがない安定感を誇る赤岩。池田が手負いの獅子となったいま、赤岩が“鬼”となって地元の意地を見せる。

◆初日&2日目のドリーム戦 見どころ

 F2となった池田の取捨が難しい。

 先の地区選では、F後は枠不問で6コースに出たが、前節の下関周年では、インを含めて枠なり進入に徹した。F2でも勝負に出るか。それとも無難にいくか。一応、イン主張と見るがSは慎重になる。主軸はとこなめ巧者の太田に期待したい。

 太田が攻めのハンドルを繰り出せば、浜野谷にも出番がある。Sの切れ味抜群の菊地がまくれば、白井と峰が、すかさず差してくる。

 瓜生が前節の下関周年初日にプラス0秒12という信じられないようなFを切って即日帰郷。今節は仕切り直しの一戦となるが、Sは慎重になるか。ただ、池田と違ってFは1本なら、ダメージは少ない。初日にしっかりS勘をつかんで、2日目のドリーム戦はイン速攻で主導権を握りそう。

 怖いのは地元の赤岩。調整力を発揮して、早めに仕上げてくるはず。Sも果敢に攻めてくる。スリット伸び切って逆転十分。しぶとい中島と井口が俊敏差しで追撃してくる展開か。

◆総展望

 初日ドリーム戦1号艇で登場する昨年の賞金王チャンプで地元エースの池田。本来なら優勝の最有力候補ながら、とこなめ前回のG1東海地区選3日目に今期2本目のFを切り、苦戦を強いられる。それでも天才的な旋回力を武器に、意地を見せたい。

 井口が雪辱を期す。地区選オープニングレースでまさかのL。早々と優勝争いから脱落しながら、中止順延が2日間あったロングシリーズを耐え忍んだ。その悔しさをバネに、今大会は的確な調整力とレース運びで勝ちにこだわる。

 大嶋、服部も思いは同じか。地区選2日目にFを切った。井口同様に優勝争いとは無縁のシリーズになったが、百戦錬磨の2人も無駄に時間を費やすことはなかったはず。調整面など今回の戦いに向けた準備は万全とみる。舟足をいち早く仕上げ、優位な戦いに持ち込むか。

 波乱続きだった地区選で2度目のG1優勝を飾ったのが柳沢。予選道中からスピード全開の走りを披露。逃げ快勝した優勝戦を含め8戦7勝の好成績を残した。上昇一途、地元G1戦連覇に挑む。

 仲口も黙ってはいない。地区選でのベスト6入りを含め、近況充実した走りが続く。2005年に続く2度目の大会制覇で新たな強さをアピールしたい。

 赤岩、菊地に坪井、新美、平本らも含めた東海勢に優勝奪取の期待が高まる中、他地区からの遠征陣も精鋭がそろう。

 瓜生、太田とともにダブルドリーム戦に選出された浜野谷、白井、峰、中島、森高、山口剛は実績、実力とも折り紙付き。序盤からリズムをつかんでシリーズリーダーの座を狙う。

 11年に当地で名人戦タイトルを優勝コレクションに加えた今村、直前の下関周年を制した寺田に魚谷、岡崎らも勝負強さを発揮する。

 SG常連組は今大会で結果を残し、10月にSGダービーが開催されるとこなめ水面に好イメージを残したい。

 

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