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【芸能・社会】長渕 歴史的空手大会テーマソング 新極真会代表・緑健児さんラブコール2014年3月7日 紙面から
ミュージシャンの長渕剛(57)が、5月17、18日に大阪市の大阪市中央体育館で開催される「第1回全日本フルコンタクト空手道選手権大会」のテーマソングを担当することが決まった。大会を主催する全日本フルコンタクト空手道連盟の理事長で、新極真会代表の緑健児さん(51)の熱いラブコールに応えた長渕は、アレンジを一新した自身の名曲「HOLD YOUR LAST CHANCE」をテーマソングに採用。5月18日の大会終了後、長渕は会場で、新たな命が吹き込まれた同曲をスペシャルライブで初披露する。 94年に創始者の大山倍達さんが死去後、極真空手は分裂したが、緑さんは空手を五輪の正式種目にすべく、昨年3月に国内226団体と海外96の国と地域が加盟する国際団体とともに「全日本フルコンタクト空手道連盟」を発足させた。 流派や会派の垣根を越え、共通の夢をかなえるための歴史的革命。その始まりを告げる大会で、緑代表が「これからの子供たちのために歌を作ってほしい」とラブコールを送ったのが長渕だった。 長渕と同じ鹿児島出身の緑さんは高校生のころから長渕のファン。長渕の長男が極真空手を習っていた縁もあり、約20年前から2人の交流が始まった。03年に新極真会が誕生した際、長渕は会歌「新極真会の歌」をプレゼントした。 長渕が再び緑さんのために一肌脱ぐ決意をした背景には、緑さんが伝承する揺るぎない精神があった。 「試合をする子供たちは、きっと(相手が)怖いですよ。でも、腹を決めて戦いを始める。『行け』と背中を押す父性と、『よく頑張った』と抱きしめてあげる母性の両輪を持っていることに感動するんですよ。それを継承して、大人たちが子どもたちのために団体を発足させ、記念すべき五輪に向けてのフルコンの第1回大会が行われる。すばらしい瞬間に立ち会えると思いました」 ♪傷つき打ちのめされても はい上がる力がほしい 人は皆 弱虫を 背負って生きている 「HOLD YOUR LAST CHANCE」の冒頭の歌詞だ。1984年の同名アルバムに収録された同曲は、元プロボクサーの戸高秀樹さんが入場テーマに使用するなど、戦う者たちの応援歌として親しまれている。 「いくつか(新曲を)書いたんですけど、やっぱりこの歌しかないと。弱き者が強き者に立ち向かって行く姿と、強くなるほど寸分の弱い自分を許さない自分と戦っていくという精神性がこの歌には脈々とひそんでいる。こういう歌を子供たちに歌ってほしいと思いました」 長渕はこう熱く語った上で、「今の時代のテーマ性を考えたサウンドをゼロからつくって魂を吹き込もうと思います。荘厳なイメージで音が忍び込んできて、最終的にゴスペル風に何百人もの人間の声で『負けずに生きていこう』というメッセージを紡ぎます」と明かした。 緑さんも「僕もこの歌を現役時代に歌ったりして、自分を鼓舞していました。長渕さんがこの歌って決めたとき、『やっぱりな』と。子供たちや現役の選手たちが壁を乗り越えられるようなメッセージがあるのですばらしい。完成を楽しみにしています」と満足げに語った。空手の五輪種目化、そして優しくて勇敢な子供たちを育成するため、長渕と緑さんががっちりと手を握った。 (江川悠) ◆空手には2つのルール空手には、直接打撃制ルールを採用するフルコンタクトと、攻撃を寸止めで行う伝統派のルールがある。フルコンタクトは、人気劇画「空手バカ一代」の主人公にもなった大山倍達さんが、世界各国の格闘技を研究しながら完成させた。 今大会は男女4階級ずつのトーナメント形式で、高校生以上がエントリー可能。約300人が出場予定。 ●緑健児(みどり・けんじ) 1962(昭和37)年4月18日生まれ、鹿児島県出身。高校進学時に上京し、極真会館の東京城南川崎支部に入門。85年と87年に「全日本ウェイト制空手道選手権大会」の軽量級の部で優勝した。91年「第5回全世界空手道選手権大会」では、体重無差別のトーナメントで優勝。ここで現役を引退、「小さな巨人」として語り継がれた。2000年に「極真会館」の代表理事に就任。03年に「新極真会」と名前を変え、引き続き代表理事を務めている。 PR情報
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