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【サッカー】

本田 3得点に絡んだ ノールックで絶妙ヒールパス

2014年3月6日 紙面から

◇キリン・チャレンジカップ 日本4−2ニュージーランド

日本−ニュージーランド 前半、岡崎のチーム4点目のゴールをアシストするヒールパスを出す本田(左)=国立競技場で(川戸賢一撮影)

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 本田がプレーするたびに、「聖地」が波打った。その中でも、最も沸いたのは前半17分のビッグプレーだった。左サイドの香川からパスを引き出すと、本田はノールックで絶好のヒールパスを届けた。屈強な相手に体をぶつけられながら、コース、角度、強さともに絶妙。岡崎は左足を振るだけで良かった。

 絶対的な精度を誇る左足で、3得点をおぜん立て。だが、得点に対して最も貪欲な男が、香川にPKを譲った。

 「(香川)真司がファウルされた瞬間におれの方を見て、察したよ。おれも(点を)取りたかったけど、真司の蹴りたい気持ちが勝ったのかもしれない。同情? そんなきれいごとじゃない。真司が活躍してくれないとW杯で結果を出せないだけの話で、彼が乗ることでオレに利益がもたらせる。そういうこと」

 4得点は褒めてもいい。ただ、この試合で振り返るべきはそこではない。頂点だけを見ているからこそ、細かな点が気になるのだ。相手のレベルと本番を見据えれば、守備におけるスキを指摘せずにはいられない。「チームとして対応できたかもしれないけど、どれだけいいプレッシャーを掛けても一発でいかれるとそれで負けてしまうことがある。確率論だけど、もっと(失点の)確率を下げる作業は一人一人必要」

 速攻とクロスへの対処法、何よりもゴール前の最後の詰め。ちょっとしたスキが大きな違いとなって膨れ上がる。「個(の向上)は当たり前の領域として置いておき、次のステップに進むようなことをここで話すべきで、それを日本全体に浸透させていくべきかなと思う」

 W杯メンバー発表前、最後の強化マッチ。節目でも区切りでもなく、本田にとっては本編への貴重なレッスンとなったようだ。 (松岡祐司)

 

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