蹴球探訪
原 博実 日本の船頭になる(1月20日)
トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事
【サッカー】本田 3得点に絡んだ ノールックで絶妙ヒールパス2014年3月6日 紙面から ◇キリン・チャレンジカップ 日本4−2ニュージーランド
本田がプレーするたびに、「聖地」が波打った。その中でも、最も沸いたのは前半17分のビッグプレーだった。左サイドの香川からパスを引き出すと、本田はノールックで絶好のヒールパスを届けた。屈強な相手に体をぶつけられながら、コース、角度、強さともに絶妙。岡崎は左足を振るだけで良かった。 絶対的な精度を誇る左足で、3得点をおぜん立て。だが、得点に対して最も貪欲な男が、香川にPKを譲った。 「(香川)真司がファウルされた瞬間におれの方を見て、察したよ。おれも(点を)取りたかったけど、真司の蹴りたい気持ちが勝ったのかもしれない。同情? そんなきれいごとじゃない。真司が活躍してくれないとW杯で結果を出せないだけの話で、彼が乗ることでオレに利益がもたらせる。そういうこと」 4得点は褒めてもいい。ただ、この試合で振り返るべきはそこではない。頂点だけを見ているからこそ、細かな点が気になるのだ。相手のレベルと本番を見据えれば、守備におけるスキを指摘せずにはいられない。「チームとして対応できたかもしれないけど、どれだけいいプレッシャーを掛けても一発でいかれるとそれで負けてしまうことがある。確率論だけど、もっと(失点の)確率を下げる作業は一人一人必要」 速攻とクロスへの対処法、何よりもゴール前の最後の詰め。ちょっとしたスキが大きな違いとなって膨れ上がる。「個(の向上)は当たり前の領域として置いておき、次のステップに進むようなことをここで話すべきで、それを日本全体に浸透させていくべきかなと思う」 W杯メンバー発表前、最後の強化マッチ。節目でも区切りでもなく、本田にとっては本編への貴重なレッスンとなったようだ。 (松岡祐司) PR情報
おすすめサイトads by adingo
|
|