◇オリックス9−6ヤクルト
オリックスとのオープン戦に先発し、3イニングを無安打無失点に抑えたヤクルトの小川=京セラドーム大阪で(潟沼義樹撮影)
|
 |
ヤクルトは開幕投手最有力の小川が5奪三振で3イニングを完璧に抑えた。岩村は2ランで存在感を示した。オリックスは救援から先発転向を狙う岸田が3イニング3失点で球威に課題を残した。ベタンコートは適時打を放ち、二塁守備も無難だった。
◇
ヤクルト2年目の小川が自身初の開幕投手に向け強烈にアピール。2週間ぶりの登板だったが、3イニングをパーフェクトに抑えた。
「開幕投手をやらせてもらえるなら、思い切ってやりたいし、チームが勝てば勢いに乗っていけると思う。開幕じゃないにしても、自分のやるべきことをやるだけ。3月末に向けてしっかり準備したい」。いつも通りの淡々した口調ながら、意気込みがあふれていた。
毎回の5奪三振で、うち3つが見逃し。1年目の高津投手コーチは「見逃しが多いのは制球の良さに尽きる。ストライク先行で有利に運ぶ、投手のお手本のような投球。これを続けられるから去年のような成績(16勝4敗)があるんだな、と思って見ていた。非常にいいもの見せてもらった」とべた褒めだ。
課題にしていた変化球の仕上がりも順調。全球種を使い、ダルビッシュ(現レンジャーズ)に今オフ握りを教わったカットボールで坂口を空振り三振に仕留めた。小川監督は開幕投手について、「心の内では決めているが、まだ本人に告げていない」というが、昨季のセ・リーグ新人王、最多勝右腕に告げられる日は近そうだ。 (竹村和佳子)
この記事を印刷する