関西国際空港へ向けて出発する巨人の原監督=新千歳空港で(戸田泰雅撮影)
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巨人・原辰徳監督(55)が6日、2軍調整中の沢村拓一投手(25)へ辛らつな言葉を投げかけた。宮崎キャンプで右肩の不安を訴えた右腕は1軍復帰のめどがたたない状態。指揮官は開幕時の戦力構想から外す非情の覚悟もしているようだ。
「彼は出遅れている。まだ、野球選手じゃない」と原監督。札幌から大阪への移動途中、新千歳空港で報道陣から沢村について感想を求められたのだが、激辛コメントは続く。「2月1日を迎えていない」。指揮官は顔色を変えることなくこう言い切った。
基準は明快だ。実力至上主義をチーム編成の軸に置く原監督。1、2軍のすべての選手に対して「投げること、走ることは100%の状態にしてキャンプに来てほしい」と厳命。できない者は1軍のベンチに入る資格がないと言い続けてきた。
現在の沢村は投球練習を再開したが、実戦登板のプランは依然として立っていない。指揮官も2軍からの報告でこのことを把握している。その一方で、頭の中では開幕ダッシュに向けた先発ローテの骨格をすでに固めている。だからこそ、非情な言葉を口にしたのだ。
「全力で投げる、走るという面において、できていないわけだからね」。もちろん、辛らつな言葉は愛のむち。その能力を評価する指揮官は沢村が意味をかみしめ、しっかり肩を整えることを望んでいる。 (川越亮太)
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