マー君　竜巻警報発令でも投げた　チケット完売で異例のＯＰ戦強行

＜フィリーズ・ヤンキース＞天候不良のため、約１時間３０分遅れで始まった試合に初先発した田中 Photo By スポニチ

　ヤンキースの田中将大投手（２５）が６日（日本時間７日）、米フロリダ州クリアウオーターで行われたフィリーズ戦でオープン戦初先発した。試合前には竜巻警報が発令され開催が危ぶまれたが、ホームのフィリーズ側が田中の登板を理由に試合開始を１時間２６分遅らせて試合を強行。田中は悪条件の中で制球を乱し、メジャー初被弾＆初失点を喫したが、３回を２安打１失点にまとめた。

　午前１１時３９分。球場周辺に竜巻警報が発令された。「Ｔａｋｅ　ｓｈｅｌｔｅｒ　ｎｏｗ（すぐにシェルターに避難してください）」。田中のオープン戦初先発マウンドは、避難勧告まで飛び出す嵐に見舞われた。

　「シーズンに入れば、こちらでは当たり前。もっと長い時間待つこともあるでしょうしね。まあいい練習ができたなと思う」

　試合開始は午後１時５分。ヤ軍のキャンプ施設から午前９時４５分にバスで出発予定だったが、未明からの雨のため、同１１時１５分出発に変更となった。私服で１時間３０分以上待機した田中はグラブを磨きながら苦笑いした。「いろんな人に“きょうはないから”と言われた」。ようやくバスに乗り込むと、今度は竜巻警報が追い打ちをかけた。

　試合は１時間２６分遅れの午後２時３１分から強行された。シーズン中にはよくあるが、試合開始時間を遅らせてまでオープン戦を開催するのはメジャーでは異例だ。その理由は田中人気。フ軍関係者は「田中が投げるからチケットはほぼ完売。オープン戦では普通、あり得ないけどね」と舞台裏を明かした。