4月1日に廃線となる岩手県内のJR岩泉線(茂市―岩泉間)で、廃線日以降の利用を有効とする乗車券65枚(計1万6540円)が販売されていたことがわかった。JR東日本が指定席券売機のシステムに今回の廃線を反映させていなかったことが原因で、これに気づいた鉄道ファンが記念に購入したケースが多いとみられる。

 同社が7日発表した。東京、神奈川、埼玉、千葉、長野の5都県内の22駅の指定席券売機で今月1~6日に販売されていた。指定席券売機は1カ月先までの乗車券を購入することが可能。65枚すべてが廃線区間を行き来するもので、うち54枚(計1万5430円)は、廃線日の4月1日有効の乗車券だった。

 同社は今月2日、外部から指摘を受け、6日までに、廃線日以降の岩泉線の乗車券を販売できないようにシステムを変更した。「深くおわび申し上げます」として、対象の乗車券の払い戻しには手数料無料で応じる。