「ウルトラマン」の漫画本、マレーシアで発禁処分に
[クアラルンプール 7日 ロイター] -マレーシア当局は、日本発のスーパーヒーロー「ウルトラマン」が登場する漫画本について、「社会的秩序」を乱す可能性があるとして発禁処分にした。インターネット上では、行き過ぎた検閲行為を象徴する動きだとして、当局を軽蔑する言葉が飛び交っている。
国営ベルナマ通信によると、2月18日付で発禁処分となったのは「ウルトラマン ザ・ウルトラパワー」で、同漫画本を輸入および発行した者には最高3年の禁錮刑が科されるという。
同国内務省のウェブサイトには7日、同漫画本を含む発禁本一覧が掲載された。発禁の理由は、ウルトラマンをイスラム教の神「アラー」と比べている部分があるからと報じられているが、同省当局者の確認は取れていない。
マレーシアではこの日、ウルトラマン発禁処分がツイッターを最もにぎわせる話題となったが、その多くは当局を軽蔑するコメント。あるユーザーは「マレーシア政府を見くびってはいけない。スーパーヒーローの入国さえ止められるのだ」とからかった。
一方、政府内の一部からも、今回の処分を疑問視する声が上がっている。カイリー・ジャマルディン青年・スポーツ相は「ウルトラマンの何が問題なのか」と首をかしげている。
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