2月の契約数はドコモが再び純増首位、MNP転出も抑える

　電気通信事業者協会（TCA）と携帯電話事業者各社は、2014年2月末時点の携帯電話・PHS契約数を発表した。NTTドコモが2013年12月以来、2カ月ぶりに純増シェアトップとなった。

　各社の純増数は、NTTドコモが26万7900件、ソフトバンクが26万6000件、au（KDDI）が22万1500件となった。また携帯電話番号ポータビリティ（MNP）の利用件数は、ドコモが4万8000件の転出超過（マイナス）となり、au（KDDI）が4万1600件、ソフトバンクが9000件の転入超過（プラス）になった。

【3社の純増数】

【3事業者のMNP】

ドコモ、MNP転入数は過去2番目

　ドコモでは、学割キャンペーンやiPhoneの潤沢な在庫状況などが効を奏し、具体的な数値は明らかにしないものの、MNPによる転入（ポートイン）件数が過去2番目に高い水準だったと説明。また、他社へ乗り換える転出（ポートアウト）件数は横ばいとなった。MNPの転出数が-4万件台になったのは、2012年8月（当時は-4万3300件）以来のこと。

　一方、純増数では3位となったauは、今回もMNPでトップを維持。純増数については、1年前の同時期とほぼ同水準であり、他社の契約数から通信モジュールを差し引けば、他社と同等の水準と説明する。TCAが開示した数値によれば、通信モジュールを抜いた純増数は、KDDIがソフトバンクを上回る。なお、今回、モジュール契約数が1年ぶりに2万件台に増加したことについては、たまたま法人回線を獲得した結果が反映された形となっただけで、この時期だけに影響する特殊な要因があるわけではないとのこと。なお、auの契約数は、今回、4000万件を超えている。

　ソフトバンクの純増数は、今回、ドコモとの差が1900件と、僅差で純増数2位となった。MNP転入数については2カ月ぶりに1万件を割った。ソフトバンクでは「引き続きプラスは維持できている」としている。

　このほかウィルコムとイー・モバイルの直近の契約数も明らかにされている。どちらも3カ月に一度の発表で、今回明らかになったのは12月末時点の数字。ウィルコム（PHSのみ）は、第3四半期に9万2200件の純増で、累計契約数は540万2500件になった。一方、イー・モバイルは8万2000件の純増で、累計449万7000件と、まもなく450万件に達する。なお、同じく四半期ごとに契約数を開示するUQコミュニケーションズの12月末の数値は、先月、開示されている。Wireless City Planning（WCP）の第3四半期における純増数は54万8300件、累計契約数は262万9300件。

【通信方式別：加入者数】

【内訳：通信モジュール契約数】

【内訳：インターネット接続サービス契約数】

【内訳：プリペイド契約】

【PHS：加入者数（12月末時点、純増数は第3四半期を通じたもの）】

【BWA：加入者数（12月末時点、純増数は第3四半期を通じたもの）】