3月7日、日経朝刊「経済教室」に掲載されたアーサー・ウォルドロン ペンシルベニア大学教授 の論文『米国との同盟、過信は禁物』は刮目に値する。
要点を抜き書きしておく。
1.ただ私は、日本と米国との同盟関係をそれほど信頼していない。私はニクソン元大統領による対中関係改善以降について、機密指定が解除された公文書を詳しく研究してきた。少なくとも当時の米政権は、米国のアジアにおける将来の主要な対話相手は中国と考えており、日本の立場は明確に定義されていなかった。
2.(核兵器を他国のために使うという米国の約束を当てにすること)私自身は、こうした約束は守られないとみている。米本土に対する核攻撃への報復以外の理由で核兵器を使用する米国の大統領はいないだろう。
3.米国の最も古い同盟国であり、米国を最もよく知る英国とフランスもこうした考え方を共有している。いずれも核攻撃を受けた際に米国が守ってくれるとは考えていない。
英国はバンガード級原子力潜水艦3隻を保有しており、それぞれが核弾頭を搭載したミサイルを艦載している。これらの潜水艦のうち1隻は常に海中を航行し、英国を攻撃する者に壊滅的な打撃を加える態勢を整えている。フランスもそれに匹敵する軍事力を保有している。こうした抑止力によって、他国から攻撃を受けないことを保証しているのだ。
4.日本が安全を守りたいのであれば、英国やフランス、その他の国が保有するような最小限の核抑止力を含む包括的かつ独立した軍事力を開発すべきだ。
5.日本は米国の行動にかかわらず、全領土を自らの手で守れるような軍事力を今すぐに持つ必要がある。
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