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日記

kahoの日記: STAP細胞の非実在について#3 46

日記 by kaho

残念ながら政治的には勝てそうにありません.
しかしここを読んだ人に誤解していただきたくないのは,私が孤独な戦いをしているというわけではないということです.むしろ話をした方々は全て私に賛同し応援してもらっており,数の上では私の方が圧倒的なマジョリティだと思っています.
科学雑誌の論文は著者全員の同意がないと著者側からの撤回はできませんので,一人でも意見を曲げない人がいれば強制的に撤回させる方法はないのが現在の制度であるのです.

ところでSTAP幹細胞ではTCRの再構成がみられないが,STAPでは見られる,という現在のストーリーですが,前回のTCR領域を見て頂ければ分かりますが,酸で刺激した段階でゲノム再構成はほぼ観察されなくなっています.わずかに含まれるかもしれませんが,殆どの細胞は再構成の起きていない細胞になるはずです.この点,修正を出すなら著者らは説明する必要があるでしょう.STAP幹細胞だけではなく,Oct4-GFPで選別したSTAP細胞でも再構成の有無を調べてもらえればと思います.NGSデータと矛盾しないのなら,恐らく現在出版されているパターンとは異なるものになるでしょうから.

次に,前回のおまけの答え合わせですが,酸による刺激によって性転換が起こるという世紀の大発見というわけではなく,一つの実験として行っているのに,遺伝的なバックグラウンドが揃っていないことを示しています.
前回よりも細かい図でOct4の周辺を見てみるとよく分かります.
Oct4 surrounding sequence

つまり,CD45+細胞だけがOct4-GFPのトランスジェニックマウスで,それ以外は違う細胞を使っています.
調べた所CD45+以外の細胞にもGFPの配列はありました.従って,これらは論文に使われている,恒常的に蛍光を発するCAG-GFP細胞であろうと考えられます.
酸で刺激した細胞が元のCD45+細胞とは違うことを示すための実験なのに,明らかにDNAが異なる細胞を持ってくるというのは実験として大変稚拙で,STAP細胞とCD45+細胞に違いが観察されてもその原因が酸の処理が原因なのか遺伝子の違いによるのかが分かりません.名誉なことに引用していただいた慶応大学の吉村先生ならば「ネガコンとポジコンをしっかりとるのは研究者の基本だ」と叱られるところだと思います.

何故彼らは性別もDNAも違う細胞を使ったのでしょう.
実験というのはお金も時間もかかるものですから,研究の上でやむを得ずそうすることは無いわけではありません.例えばSTAP幹細胞作成の成功率が非常に低いから,わずかにとれたサンプルでしか観察できない,というような場合です.
しかし今回の論文では,CD45+細胞を集めてそれにストレスを与えて,更に数日特殊な環境において,という過程の中で,最も簡単に揃えられるのは最初のCD45+細胞です.その最もコストの安い細胞を,わざわざ他の細胞とは違うものにした上でで実験をして,CD45+細胞とそれを刺激したものは違う,と主張しているのです.性別もDNAも違うのだから,違いがあるのは当たり前なのに.
ここには私の一つの推測がありますが,残念ながら確実な証拠は時間が足りずに掴めませんでした.
政治的な敗北は単なる権力的な弱さゆえでなく,私の力の及ばなかったせいでもあります.

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 4時25分 (#2557979)

    We have established multiple STAP stem cell lines from STAP cells derived from CD45+ haematopoietic cells. Of eight clones examined, none contained the rearranged TCR allele, suggesting the possibility of negative cell-type-dependent bias (including maturation of the cell of origin) for STAP cells to give rise to STAP stem cells in the conversion process.

    CD45+として集められた細胞に含まれるrecombinationを起こしていない、何かよくわからない細胞からSTAP stem cellが作られる、という主張ですね。元論文にもrecombinationを起こした細胞がSTAP stem cellになるというdataはないので、(元論文はそう思わせるようでとてもまぎらわしいですが)、その点では嘘をついているわけではない賢明な主張と言えるでしょう。kahoさんのおっしゃるようにCAG-GFP細胞である、という確証は得られなかったのですね。それ以上のことはできないかもしれないですね。ただ、今回の論文がいい加減なものであるなら、STAP細胞は遠からず消えていくでしょう。

    画像データの使い回しは、今検証中でしょうが本当だったら問題外ですね。

  • 許せないです (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2014年03月07日 6時39分 (#2557998)

    全く分野外で関係ないコメントして恐縮なんですけど、今回のSTAPを振り返ると、NASAのヒ素細菌を思い出しますね。
    あの時も予算とるために、常識を覆す大発見として、マスコミを通じて大々的に報道しましたよね。
    あの論文確か未だに撤回されてないですけど、みんなあの時、「ああ、NASAやっちまったな」って思わなかったですかね。
    正直今も「NASA」と言って連想するのはあの事件だし、今後もそうだとおもうんですよね。
    この流れだと今回は、「ああ、理研やっちまったな」って海外の人から思われるんでしょうね。
    そして恐らく、今後も「ああ、あの理研か」って言われるんですよね。
    一番迷惑をこうむるのは、理研内部の、分野外の人ですね。

    すっごいストーリーでっちあげておいて、間違ってたらグレーゾーンで逃れる。
    一体研究って何なのかなあって本当、悲しくなります。

    当事者も一流の研究者なのですから、責任と自覚を持ってほしいですね。

    • by Anonymous Coward

      「ああ、あの理研か」でなく「ああ、日本人の研究か(usan kusai...)」になってしまうだろう。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 13時39分 (#2558242)

    小保方たちは、STAP細胞から幹細胞ができたのではなく、もともと存在していた幹細胞が増えてきたと言いたいようだ。その説明で納得している(?)方々が一部にいるようなのではっきりさせておきたい。現在までのところ、「成体マウスの中に存在するpluripotent、totipotentな幹細胞」などというものの存在は、幹細胞業界の常識ではいっさい確認されていない。VSEL, spore like stem cell などは再現性がないためすべて主流派からは否定されている。もし小保方らがそれを再現性よく採取できるというならば驚きであり、Natureに値する。だから、「なーんだ、成体に存在した幹細胞がとれてきただけか」と納得してはいけない。

    • by Anonymous Coward

      そういう論文が「Natureに値する」のは “疑いの余地なく証明した場合” であって、この論文ではそのケースに該当しないのでは?

      • by Anonymous Coward

        私はこれまでのVSELやspore stem cellと同様、再現性がないと思っている。ただそれだけ。

        • by Anonymous Coward

          再現性がないのは、科学的に「あり」だと思います。科学はその繰り返しでしたから。ただ、ここで疑われているのは「ねつ造」。これを調べるには「ねつ造している」という立場にたって調査する必要があり、それは今回は理研では行われないのでしょうね。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 3時56分 (#2557977)

    分野が違いますが、これまでの疑惑を抱く部分や、分野を跨いだとしても、到底許容できない不正が疑われることについて、一科学者として、許せない気持ちです。
    野依先生をはじめ、理研の方々は一体何をやっておられるのですか?
    理研はまさに日本の研究の最先端を行くはずなのに。
    こんなのがまかり通るんですか??
    今こそ、日本の研究者の良識がとわれるのではないか?
    kahoさん、応援しています。

    • by Anonymous Coward

      研究者の良識ってなんなのかなあと思わなくもない。
      研究者だけの問題というわけでもない。
      構造的な問題だと思うけどな。
      ちょっと冷静になったほうがいい。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 5時04分 (#2557982)

    とても興味深く読ませていただきました。ポイントをついた重要な解析だと思いました。

    「内部告発」と考えて悩まれていると思いますが、これは内部でのみ手に入る情報をリークするのではなく、すでに公開済みのデータを再解析したものですよね?純粋に科学的な問題であり、「政治」とは関係ないと思います。論文発表済みのデータで解析・解釈に問題がある場合、発表後であっても(雑誌側と)著者側に説明責任が出てきます。網羅的解析データの生データ公開義務とはそういうものだと思っています。先に著者に連絡して訂正を促すのはとても親切ですが、直接雑誌に連絡しても全く問題ないと思いますが...

    分野が違いますが自分もNGSデータを扱うことがあるので、もし時間的余裕がある時に同じことをやってみようと思っていました。NGSもだいぶ普及してきたので、幹細胞研究者で機会があれば再解析しようと考えている人は多いでしょう。既にそれなりの数の研究者がデータのダウンロードくらいはしているでしょうし、その中にはkahoさんと同じ解析をしている人もいるでしょう。もしかしたら、Nature編集部に連絡している人もいるかもしれません。「むしろ話をした方々は全て私に賛同し応援してもらっており」と書いておられるので、kahoさんを含めNGSの専門家連名でNatureに問い合わせれば、Nature編集部側でも色々検討すると思います。成功者の足を引っ張るということではなく、「科学の健全性」を示す事例だと思います。

    kahoさんの解析が正しいとしても、Natureが総合的に判断して載せると決定すればそれは雑誌側の決定で覆しようがありません。TCR再構成が示せずreprogrammingの証拠が不足していようが、バックグラウンドの異なる細胞で比較したあまり信頼できないデータであろうが、です。もちろん、著者や雑誌への信頼が失われることになると思いますが...

    Natureが現状を容認する場合、著者がわざわざ撤回するとも思えません、よね。「政治的に」は、Natureに載ったという事実は非常に大きいので。著者側に働きかけるのは、あまり有益ではないと思いました。

    ただ、まだkahoさんの解析も仮説の段階なので(客観的に検証されていない)「STAP細胞の非実在について」というタイトルは、少々刺激的な気がしました。とにかく、他の点でも問題が多い論文ですので、怒りたくなる気持ちも理解できます(自分も嫌な気分になっています)。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 7時56分 (#2558027)

    CAG-GFPがOct4-GFPの代わりに使われたとすると、実験自体が存在しないという決定的証拠になる、ということですよね?
    既にチェック済かもしれませんが、トランスジーンのベクターの配列がインプットに含まれているのではないかと想像します。CMVやトリのベータアクチンプロモータ(CAGは丹羽先生の師匠が20年以上前に作った人工プロモーター http://en.wikipedia.org/wiki/CAG_promoter [wikipedia.org] )なので、その配列を検出できればいいのでは?既にやっておられたら、申し訳ありません。
    頑張ってください。応援しています。

    • by Anonymous Coward

      Oct4-GFP以外のマーカーが使用されたことを精査すべきという意見に同意します。
      >調べた所CD45+以外の細胞にもGFPの配列はありました.従って,これらは論文に使われている,恒常的に蛍光を発するCAG-GFP細胞であろう考えられます.
      この部分についてもっと情報が欲しいです。データを公開して頂けないでしょうか。

  • 私は生物学・医学の門外漢ですが、理化学研究所が行った3月5日の
    stap細胞手技公開の発表には以下の手続き上の重大な欠陥があると
    考えます。
    *****
    理化学研究所の3月5日のSTAP細胞作製に関する実験手技解説の発表
    には科学者倫理の監査上の手続き上の重大な欠陥が二点あります。

    第一の手続き上の重大な欠陥は、当初の理化学研究所の小保方
    晴子他が発表した論文(Nature 505,641–647)に他者の論文の不正
    転載疑惑とそれに伴う実験不存在疑惑が指摘されており、まず古い
    実験機器や試薬を実際に使ったのか理化学研究所内部で倫理監査
    として調査・発表すべきだったにもかかわらず調査・発表して
    いない事です。

    第二の手続き上の重大な欠陥は、小保方晴子他が発表した論文
    (Nature 505,641–647)の共著者の若山照彦氏が山梨大学に移籍後は
    STAP細胞の作成ができなくなったという事について、3月5日に
    公開した実験手技解説で若山照彦・山梨大学教授がSTAP細胞を
    作成できたのか不明です。

    尚、Nature protocol exchangeで小保方晴子氏と連名で実験手技
    公開した笹井芳樹氏や丹羽仁史氏は、当然ながら、その公開した
    実験手技で小保方晴子氏と別個に公開した実験手技で1月末の論文
    発表後に作成できねばなりませんが、3月6日付け産経新聞記事
    [ STAP細胞を再現に成功 小保方さん、論文発表後で初 ]
    http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140306/wlf14030610070007-n1.htm [msn.com]
    によれば、3月5日に小保方晴子氏が1月末の論文発表後、新たな万能
    細胞「STAP細胞」の再現実験に初めて成功したと理研関係者が
    産経新聞記者に伝えたとの事で、笹井芳樹氏や丹羽仁史氏が
    小保方晴子氏と別個にSTAP細胞作製していない疑いも生じます。

    さらに、上記の3月6日付け産経新聞記事には、

    >理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダーが
    >1月末の論文発表後、新たな万能細胞「STAP細胞」の再現実験に
    >初めて成功していたことが5日、分かった。理研関係者が明らかにした。

    とあり、小保方晴子氏と理研は1月31日に研究専念を理由にマスコミを
    締め出して研究専念していたにもかかわらず、10日程度でできる
    STAP細胞作製に筆頭研究者が30日以上経てから初めて再作成とは、
    そもそも1月に発表した当初の論文(Nature 505, 641-647)
    の不完全さを示すものであり、また実験手技解説をNature protocol
    exchangeでするのも時期尚早と思われます。

    さらに、理研のホームページの実験手技発表記事に、
    http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140305_1/ [riken.jp]
    >今後、さらにより体系的な実験手技解説も準備し、
    >整い次第、学術誌やオンライン媒体等で発表していく予定です。

    とあり、すでに「逃げ」を打ってる疑いがあり不完全な実験手技解説
    である可能性があります。

    *****
    浅見真規(vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp)

    • by Anonymous Coward

      wakayama らは公開されたプロトコールにほぼ近い形で行っていて樹立できないそうです。

  • 脂肪組織とか骨髄には未分化な細胞が含まれている場合があって、もしかすると誤認ではないかと思ってしまう。
    よんでみたところ、その未分化な細胞を除くメソッドやプロトコルが書いてないので混入は確実。
    • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 13時29分 (#2558235)

      成体マウスから胎盤やキメラまでつくれるtotipotentあるいはpluripotentな幹細胞を再現性よく分離できるのならそれはノーベル賞級の発見だ。CD45+の細胞の中にそのような細胞が一定数混ざっているというならNatureに値する。しかし、現実には過去にそのような幹細胞が成体にも存在すると主張をする連中はいたが、Vacantiのspore like cellをはじめとしてどれも再現性がないことで有名。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 3時06分 (#2557971)

    > 私が孤独な戦いをしているというわけではないということです.
    > むしろ話をした方々は全て私に賛同し応援してもらっており,
    > 数の上では私の方が圧倒的なマジョリティだと思っています.
    kahoさんが変に貶められる立場にはならないか心配だったのですが、これなら大丈夫そうですね。

    当方、数物系の研究者でこの分野の世界のことは明るくないのですが、内部でこれ以上やっても無駄なら
    どこかの段階でSTAPに関する疑問や問題点を論文形式にまとめて、arxivかなにかにあげてみるのは手なんじゃないでしょうか?
    うちの分野ではarxivには査読誌投稿中の論文もがんがんあげられますし、論文は関連分野のほぼ全ての研究者が目を通します。
    "政治的なこと"があるので難しいかもしれませんが、研究者としては極めてフェアなやり方だと思います。
    (アクセプトまでの時間が早いレター形式とかで査読誌に出すのもありでしょう。)

    理研の上層部はなんであれ、理研の"研究者"の健全性を示すいい機会になると思います。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 7時48分 (#2558023)

    科学の土俵においては地位的な上も下も関係ないはずで、政治的な勝ち負けってのはおかしな話ですね。

    理研は上下関係とかフランクな組織だと思ってましたが、CDBはそうではないんですかね。

    別ポストのコメントであったOS関係は他のセンターでも知られてる話で、その辺りも含めて自浄作用が働かないなら理研はもうクソですわ。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 8時24分 (#2558039)

    大丈夫です。もし小保方氏がこのまま研究者として学会などで発表する機会があれば、私はそう言った場で疑問を直接投げかけます。良くあることですよ、学会では。そういう場なんです。そこで政治も何も無いですよ。

    さて、私は別のアプローチで実験んオートの精査を進言しようと思います。

    公開されている詳細手順では、彼らはSTAPのコロニー確認のステップまでの実験を50回繰り返したと言っています。そのうち40回成功、10回失敗だと。

    理研は、もう一回小保方氏が成功したなんてプレスより、この50回分の実験ノートを公開すれば良いだけです。最も、あの内容の実験を労力とコスト、何より必要な時間を考慮すると、50回本当にやったのかは疑わしい。あの書き方だと、新生児マウスを用意するステップからの実験を50回ということになるので、相当時間がかかる。それに加え、「こうすると出来ない」、「ああすると出来ない」という記述から、条件設定実験までしてるんですから、さらに時間がかかる。

    誰か他の人が手伝った、やったと言うなら、今の状況考えると理研は「小保方氏だけでなく、他の人間がやってもできた」というでしょう。

    • by Anonymous Coward

      ちなみに小保方氏は実験ノート書いてないってさ

      • by tamanegi (38323) on 2014年03月07日 11時03分 (#2558165) 日記

        それホント?
        一般論として、計算系ならともかく、実験系の研究室で実験ノートが
        無いってことありえるの? 生物系だとそーゆートコもあるんかな?

        • by Anonymous Coward

          ねーよwwww学部生でも実験ノート必須だ。

          • by Anonymous Coward

            本当に実験ノートないのなら、完全にアウトです。懲戒対象になります。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 8時39分 (#2558047)

    それから、前の日記にあった反証論文をpeer review誌に、とありますが、お薦めしません。今までNature姉妹誌などに反証論文を何度か掲載していますが、普通の論文を通すよりずっと難しい。意地になって最後までやってましたが、コストも時間も猛烈にかかります。

    Natureの編集部と文部科学省の窓口にデータと共に実名でかけあうことです。

    • by Anonymous Coward

      私もNatureにeditorialかcommentaryで取り上げてもらうように投稿される事をおすすめいたします。これが最もscientificでしょう。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 8時55分 (#2558059)

    SNPを見ればジェネティックバックグラウンドが判るのではないかと思っていました。
    すでに性別、Oct4-GFPかCag-GFPかと言うこともわかっているのでそれほど重要ではないかもしれませんが、
    例えばSTAP-SCとESが同じジェネティックバックグラウンドで、TSやCD34+が別のジェネティックバックグラウンドであれば、
    STAP-SCは実はESのコンタミじゃないかと言えるのではないかと思いますが、どうでしょう。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 10時05分 (#2558116)

    声を上げてもNatureは撤回要請をしないでしょうか?
    Natureが理研を庇うとは思えません。同業者ですが、kahoさんから出ている情報と似たような話は入ってきています。
    問題が根本的に解明されることを望んでいます。

    • by Anonymous Coward

      現在はどのようになっているかわかりませんが、Natureには読者からの反証データを掲載して、その著者に返答を載せることがあります。ですのでeditorあてにKahoさんがデータと文章を送ればDebateの形で最も科学的に論議しあえると思います。ネット上での反証では周辺の科学者は引用も難しい。ぜひ正式にNatureにデータを添えて疑問をなげかけていただければ、と思います。Retractionとまではいかなくてもそうやって引用されなくなった論文はいくつか知っています。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 10時17分 (#2558125)

    同じ研究所にいらっしゃるんですよね。
    久保方さんご本人に書き込まれている内容を話されたのでしょうか。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 12時00分 (#2558196)

    研究所の部局でお金と人事を個人が絶対的に支配したらどうなるか、という古典的な例ですね。「競争資金の集中的投下」をやるための制度設計が、理研でも根本的にできてなかった、ってことだと思います。

    女性研究者を育てるアファーマティヴアクション制度が一種の喜び組として運営されたり、不正や捏造を見ても見ぬ振りをする風習になったり等、ここや他所で報告されている無惨な事象は、すべてその帰結にすぎないとも言えるのではないかと。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 13時57分 (#2558265)

    kahoさんが本文中で示されたデータから、
    「CD45+細胞だけがOct4-GFPのトランスジェニックマウスで,それ以外は違う細胞を使っています」
    との結論に至る理由がわからないのですが、どなたか説明できますか?

    Oct4-GFP TgマウスはOct4プロモータにGFPをつないだトランスジーンをゲノム上に複数個有するマウスだと理解しています。
    解析例はChIP-Seqのinput リードをマウスのリファレンス配列にマッピングした結果だと思いますが、
    Oct4プロモータ領域の配列だけが極端に多く読まれている、ということでしたら先の結論も納得できるのですが、そのような図には見えません。

    私は理研とは全く関わりがありませんし、小保方氏の論文についても懐疑的ですが、気になったのでコメントさせていただきました。

    • これについて回答します.
      論文中にはどのマウスを使ったか書かれていませんので正確には分かりません(こういう不備も多い論文です)が,一般論としてレポーター遺伝子(今回はGFP)を導入する場合はターゲットの遺伝子の上流のプロモーターだけではなく,周辺(上流下流両方)のエンハンサー配列も一緒に導入します.そのためプロモーターだけでなく,もっと広い範囲の配列が観察できます.
      実際JAX labや理研BRCで入手できるOct4-GFPマウスはエンハンサー領域も含めた導入がされていることがデータベースからわかります.

      また,レポーター遺伝子の発現がよく分かるように,マルチコピーで導入されることもよくあります.
      今回の図はOct4のプロモーター及びエンハンサーがゲノム中に複数挿入されていることを示すものです.
      それ以外にもGFPの配列も存在するため,論文で使われているもののうちOct4-GFPであろうと考えました.

      --
      kaho
      • by Anonymous Coward

        kahoさん

        上記質問をした者です。ご回答ありがとうございます。

        その後、理研が公開したプロトコルにGOF18-GFPマウスを使用したと書かれているのに気づき、
        Oct4のコード領域を含む18kbの領域が制御領域として使われていることを知りました。

        トランスジーンにOct4のExon配列が含まれるはずがないとの思い込みがあり、先の疑問を抱きましたが、
        私の理解不足でした。どうかご容赦ください。

      • by Anonymous Coward

        STAP論文ではこの論文をマウスを作成した論文として引用していました。
        http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12781694 [nih.gov]
        Dev Biol. 2003 Jun 1;258(1):209-25.
        Identification and characterization of stem cells in prepubertal spermatogenesis in mice small star, filled.
        >we have established transgenic mice carrying EGFP (enhanced green fluorescence protein) cDNA under control of an Oct4 18-kb genomic fragment containing the minimal promoter and p

    • by Anonymous Coward

      Dr. Knoefplerのブログのコメントに以下のリンクがありました。これはKahoさんがゲノムデータから解析した事実はすでに著者らが公表しているということでしょうか?
      何故Strainの異なるマウスから得たサンプルをコントロールとして使用したのか、全くわかりません。少なくとも実験系としてはきちんとコントロールされておらず、低レベルの杜撰なデータ解析であることは明らかです。

      CD45+cell(derived from Oct3/4::gfp C57BL/6)
      http://www.ncbi.nlm.nih.gov/biosample/2393440 [nih.gov]
      ESCell(derived from C57BL/6 x 129/sv )
      http://www.ncbi.nlm.nih.gov/biosample/2393446 [nih.gov]
      STAP Cell(derived from C57BL/6 x 129/sv)
      http://www.ncbi. [nih.gov]

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 15時18分 (#2558314)

    STAP論文のpublicly availableなChIP inputをショットガンシーケンス様にアラインし直したところ興味深いことが解った、という一連の日記を興味深く拝見させていただきました。どなたかもおっしゃっていますが、学術雑誌のエディターおよび研究者コミュニティーへの提言ということで、査読論文ではなくてコメンタリーとしてpublishされることをおすすめします。NATUREでしたらBrief Communication、SCIENCEならLettersというセクションがそうなのかな。

    学術誌では、既に発表された論文の信憑性に大きな問題があると思われたとき、それを批判しさらには否定するデータをのせたコメンタリーを研究者が実名で発表することはよくあります。内部告発よりも効果的ですし、研究者として正攻法だと思います。例えば、植物分野ですが、2005年にNATUREに突然変異が不可思議なメカニズムで野生型に自動修復するという論文が掲載されたのですが、それは交雑の頻度があがったことによる(野生型花粉のコンタミ)とする反論が2006年にやはりNATUREにBrief Communication Arisingという形で掲載されています。同じような形で発表することも可能だと思います。参考まで。
    http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7110/abs/nature05251.html [nature.com]

  • by Anonymous Coward on 2014年03月07日 18時14分 (#2558416)

    ・コントロールの取り方が間違っている。(それでも大問題ですが)
    ・成熟したT細胞由来では無い。
    の2点は分かりました。
    成熟したT細胞以外からstap細胞ができていて実在する可能性はないでしょうか?

    • by Anonymous Coward

      その可能性は全く無いわけではないですが、それを証明するにはバックグラウンドを同じくするマウスを使用して、細胞分離から分化誘導(あるいはセレクション)まで行ったことを示す必要があります。

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あつくて寝られない時はhackしろ! 386BSD(98)はそうやってつくられましたよ? -- あるハッカー

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