信用格付:相次ぐ下方修正、韓国企業に何が起きたのか

 ムーディーズ・インベスターズ・サービス、フィッチ・レーティングスなど世界的な信用格付け機関が最近、韓国を代表する企業の格付けを相次いで下方修正している。その理由はさまざまだ。中国企業との競争激化、消費低迷による収益性低下、実際の業績面での減収減益などだ。既に韓国の大企業上位10社のうち、LG電子、ロッテショッピング、ポスコ、GSカルテックス、KTの格付けが昨年末以降、1段階引き下げられた。

 格付け機関は企業の経営状況、今後の見通しに基づき格付けを決定する。韓国企業の相次ぐ格付け下方修正は、韓国企業が昨年に続き今年も苦戦するのではないかという見方が海外で広がっていることを示していると言えそうだ。

■主力企業で相次ぐ格下げ

 ムーディーズは先月4日、KTの格付けをA3からBaa1へと1段階引き下げた。引き続き投資適格の範囲内だが、リスクがほとんどないことを示すAクラスからは転落した。ムーディーズがAクラスの格付けを維持している韓国の民間企業は、サムスン電子、SKテレコム、LG化学の3社のみとなった。

 ムーディーズは先月6日にはLG電子の格付けをBaa2からBaa3に1段階引き下げた。Baa3は投資適格に相当する10段階で最下位の格付けだ。ムーディーズは翌7日にもGSカルテックスの格付けをBaa2からBaa3に引き下げた。

 ムーディーズはさらに先月28日、ロッテショッピングの格付けをBaa1からBaa2に1段階引き下げたほか、今月3日にはSオイルの格付け見通し(現在Baa2)を「安定的」から「弱含み」へと引き下げた。格付けを下方修正することがあり得ると予告した格好だ。昨年末にはフィッチがポスコの格付けをトリプルBプラスからトリプルBへと引き下げている。

金承範(キム・スンボム)記者
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