視聴率で逆転も!
落ちゆくTBSと絶好調テレ東の明暗
「万年最下位」と揶揄(やゆ)されてきたテレビ東京が歴史的な大躍進を遂げようとしている。
「2月になって、なんとプライムタイム(平日午後7時~11時)でフジ、TBSを抜き、民放3位を確保する週があったのです。それもマグレなどではなく“本物”と見られている」(放送記者)
今年4月で開局50周年を迎えるテレ東。好調だとはいえ、特に目新しい番組があるわけではない。
「制作費は他局の半分以下と言われます。旅やグルメ番組は基本的にタイアップ。出演者も『あの人は今』と言われそうなタレントが多く、高いギャラは必要ない。制作費を最小限に抑える姿勢は昭和から変わっていない」(同前)
その変わらぬ姿勢に、時代がマッチしてきたようなのだ。
「テレ東は視聴者のターゲットを中高年に置いた番組作りをモットーにブレずにやってきた。その間、少子高齢化の時代になり、プライムタイムに家にいてテレビを見ているのも高年齢層の割合が高くなった。テレ東には昭和を感じさせる懐かしい番組やのんびり旅などを楽しむ番組が多い。いい例が太川陽介・蛭子能収の『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』。最高で13%も視聴率をとるほどの人気です。若い人はほとんど興味がないと思いますが、高齢者たちにとっては楽しめて旅の参考にもなっているそうです」(テレビ雑誌編集者)
一方で、他局の“自滅感”も否めない。
「他局は同じような芸人が顔を揃えたバラエティに人気若手俳優のドラマと、どの局も“金太郎飴”のような状態。なかでも今年、下落が目立つのがかつての“民放の雄”TBS。関ジャニ∞の大倉忠義のドラマやダウンタウンのバラエティ番組などプライムタイムで視聴率1桁の番組が続出。昨年、『半沢直樹』ブームを作ったのが嘘のような低迷ぶりです」(芸能デスク)
この“下剋上”に芸能界も敏感に反応を示している。
「2日放送の過去の番組を振り返る50周年特番でテレ東にSMAPが18年ぶりに出演。今後もTOKIOの松岡昌宏ら他のジャニーズも出演予定です。テレ東は高齢化したジャニーズタレントが脱アイドルを図るには最適なテレビ局なのです」(芸能関係者)
テレビ界の異端児が見事に開花した。
※この記事の公開期間は、2017年03月05日までです。