■ウォン安で「低価格」が評価された韓国勢
自動車にとどまらず、デジタル家電のサムスン、LG電子など韓国の製造業は、品質や性能、ブランドが評価されていたわけではなく、韓国政府による通貨(ウォン)安政策に支えられた「低価格」で売り上げを伸ばしてきた。もともと開発力や技術力、製造力があるわけではなく、その弱さがウォン高によって露呈しはじめたわけだ。
韓国の有力紙、朝鮮日報(電子版)によると、米市場調査会社JDパワーが2月に発表した耐久品質調査の結果、現代自は31社のうち下位圏の27位に低迷、10年には10位を記録しただけに、この数年間の品質低下は目も当てられない状況に陥っている。
現代自は、すでに日本の乗用車市場からは撤退しているものの、品質が目に見えて向上するまでは「事故やトラブルが怖くて乗れない」(関係者)というのが世界中のドライバーの本音かもしれない。