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校長室だより

校長室だより

平成26年3月6日更新

 3月を迎えました。 2月4日の立春を過ぎてもまだ寒い日が続き、各地で大雪の被害が出るほどでありましたので、やはり2月は冬といった感じですが、3月を迎えると一気に春になったという感じがします。3日は、五節句の一つ桃の節句(ひな祭り)で、ひな人形を飾ったご家庭も多かったのではないかと思います。
  学園では、先週末の2月28日(金)には高等学校第66回卒業式を挙行しました。毎年卒業式は寒い中で行われるのですが、今年は2月としては考えられないような穏やかで暖かいお日和をいただきました。今年の卒業生は214人でしたが、出席していただいた保護者は269人でしたから、50人近くは平日にもかかわらず、ご両親で出席いただきました。来賓も 50 名以上の方々にご臨席をいただき、厳粛かつ盛大に、麗しく挙行することができたことは誠に有り難いことでありました。
 当日は学園生として、最後の金光教本部への参拝をいたし、これまでの御礼とここからのお願いをさせていただき帰校してからの午前中は厳粛な式典、式典終了後は、生徒・保護者・来賓・教職員が一緒に、昼食をいただきながらの和やかな祝宴となりました。私たちにとっては毎年の挙行している卒業式なのですが、涙を流さずに終える卒業式はありません。今年も何度も涙が溢れてきました。年を取ると涙もろくなるといいますが、私だけではなく、周りにおられた方々も若い先生も同じように何度も涙を流していましたので、年のせいだけではないと思います。
  例えば、2部の祝宴の中で、「あしあと」といって入学以来の思い出を振り返り、紹介する中で、担当の高校3年生の担任をしていた男性のI先生が、卒業生の作った短歌を読み始めると、突然全く声が出なくなってしまいました。会場はスライドを映すためにライトを落とし、暗くしていたので、最初何がおこっているのかわかりませんでした。しばらくの沈黙のあと、他の先生が変わって読みました。司会席を見ると I 先生は目を真っ赤にして、大粒の涙を流し泣いていて、声が出せないほどになっているのです。日頃は生徒に怖がられるほどの大変厳しい先生でしたから、卒業生にとってもまさに鬼の目に涙で、びっくりするとともに、改めて先生の生徒に対する深い思いを感じたのではないかと思いました。
 ところで本校では、入学以来色々な行事の度に生徒が短歌を作ることにしています。以前の「校長室だより」でも卒業短歌を紹介したことがありますが、今回もその2部の祝宴の「あしあと」の中で紹介されたものを中心にいくつか短歌を紹介させてもらおうと思います。 母への感謝、友人や先生へのお礼、母校への思いなど、胸がジーンとくる秀作ばかりでありますが、中には噴き出してしまいそうなユーモアたっぷりの短歌もあります。

(卒業短歌)

・朝早く母が料理をする音は 僕専用の目覚まし時計

・卒業をこれほどまでに悲しいと 思えることは私の誇り

・ありがとう笑顔で卒業できるのは 家族と先生 学園生 ( みんな ) のおかげ

・校門を出てからやっと感謝する 誇りの母校母の弁当

・積み上げた六年間の宝物 部活に行事に何より仲間

・朝起きて母のぬくもりにぎりしめ 愛情弁当六年皆勤

・金光の澄んだ空にひと目ぼれ  永遠 ( とわ ) に私の自慢の母校

・六年間食べた弁当なくなって 気づく愛情母への感謝

・女の子よってこないよ六年間 見つけてみせるキャンパスライフ

・毎朝の母の見送り感謝して 笑顔で手を振り今日も始まる

・袖口がボロボロになったブレザーは 六年間の思い出つまる

・下校時にコンビニ立ち寄りおでん食べ 冷えた心が温もる時間

・友のこと思えば思えば寂しけど 学園の友は一生の友

・大切な二人の家族がくれたのは 変われる力と変わらぬ愛情

・回り道たくさんしたが最後には 親孝行ができるかなあ

・白球を追いかけ夢は儚くも 仲間との絆永遠に

  このように色々な体験を積みながら成長し、様々な思いを胸に巣立っていった卒業生たちですが、いつまでも「母校の心」や「合言葉―人をたいせつに 自分をたいせつに 物をたいせつに」の精神を忘れずに、これからの人生を歩んでいってもらいたいと願っています。

 さて、話は変わりますが、今週末の3月8日は金光学園では「スーパーサイエンスハイスクールでの国際化の取り組みについての発表会」を開催します。昨年に続いてのものですが、課題研究の発表をオールイングリッシュで行うものです。それぞれのグループが英語でポスター発表を行い、英語で質問を受け、それに英語で答えるという、かなりハードルの高い発表会です。学園生の発表は29グループありますが、全国からも九州、四国、関西、関東などからの 8校20グループの生徒たちも来校して発表に臨みます。
またその発表の質問も英語でしてもらうために、県内の ALT を始め、日本の大学へ留学してきている外国人留学生(岡山大、岡山理大、広島大、香川大、阪大、京大、九大など)にも来ていただくことになっています。おいでいただく外国人の方は、何と24カ国にも及び、その数はあわせて75人の予定であります。もちろんその他にも多くの大学の先生、高校の先生にもお出でいただき指導、助言をいただくことになっていますので、発表する生徒たちにとっては、大きなプレッシャーはかかりますが、大変貴重な場になり、素晴らしい経験をすることができると思います。私も今一生懸命英語での挨拶に取り組んでいるところです。ポスター発表の開会は、3月8日(土)13:30~ほつま体育館で行われます。興味や関心のおありの方は、当日受付もできますのでお出でください。また、この発表会の報告は後日、改めてホームページなどでもさせていただけると思いますので、その時はどうぞご覧ください。

 

 

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