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12:40
届け、聖地・国立競技場パワー!

5日に行なわれた日本代表VSニュージーランド代表戦。この試合は、日本にとってもニュージーランドにとっても特別な意味のある試合でした。2014年初戦、2014年ワールドカップへ向けた強化、2018年ワールドカップへ向けたリスタート…もちろんそれも重要ですが、それは主題ではありません。

試合前日の監督会見で、日本代表ザッケローニ監督は語りました。この対戦カードは2011年に予定されていながら、東日本大震災の影響で流れたものであることを。だからこそ、今、ここで対戦したいと要望したことを。傷ついた日本がそうであるように、同様に2011年2月のクライストチャーチ地震で傷ついたニュージーランドもまた、厳しい状況から抜け出すチカラを持った素晴らしい国であるという確信を。

最後の国立競技場、最後の日本代表戦。その特別な日、何を目指したか。その答えが、ニュージーランドという対戦相手からうかがえるように思います。

今や主力の大半が欧州クラブに所属する日本代表にしてみれば、何もわざわざ日本に戻って、おそらくは再出発の新チームになるであろう「ワールドカップ非出場国」と対戦するまでもない…普通の「強化」という意味では、そう考えるほうが自然です。しかも、ワールドカップまで残り2試合という状況ですから。

しかし、この試合にかぎっては、日本代表は自分を強くするために集まったのではないでしょう。自分たちに託されたものを確認するために、そこにいたのではないでしょうか。そして、燃え盛る聖火のように、雨にも負けないスタンドのように、心に消えない炎を灯すために。

サッカーというのは、あってもなくてもいい仕事です。別になければないで生活に不便するわけではありません。ただ、サッカーがあることで夢を見られたり、勇気をもらえたりする、特別な仕事のひとつです。日本代表は社会において、そういう役割を担っています。給料は所属クラブから出ているかもしれないけれど、代表で頑張ることに実利はないかもしれないけれど、託された想いを受け止め、夢や希望を返していく役割が日本代表にはある。

あの日、流れたニュージーランド戦。その試合をやるというシチュエーション。

この試合でお別れとなる国立競技場。そこで試合をするというシチュエーション。

時代を超えて受け継がれてきた、のべ529万6291人の想い。

日本代表は、それを感じるために、あえて来た。

それを感じることが、自分たちに必要だと信じて。


先ごろ行なわれたソチ五輪で、こんなエピソードがあります。スノーボード・パラレル大回転で銀メダルを獲得した竹内智香さんの逸話です。竹内さんはトリノ五輪後の2007年から欧州に拠点を移し、スイス代表チームに帯同しながら武者修行したそうです。練習環境・指導力・競争…すべてが日本よりレベルが高い欧州への進出。まさに現在のサッカー日本代表選手のように。

しかし、2011年から師事したフェリックス・スタドラーコーチは、渋る竹内さんを説得し、2012年から再び日本に拠点を戻します。五輪で勝つためには、コーチやスタッフ、連盟やスポンサー、そして家族や友だち・ファンといった周囲の協力が欠かせない。応援と重圧を感じてこそ、メダルが獲れるのだ…そういう信念でもって。欧州に劣る環境面はすべて自分が整えるから…と竹内さんを説き伏せて。

フェリックスコーチがよく言う言葉があるそうです。

「4年に一度の舞台。そこで勝てる人は10万%以上の想いでそこに準備した人間。そして、その選手を10万%以上の想いで勝たせてあげたいと願うサポーターをひとりでも多く持つ人間」

聖地・国立には、「10万%以上」の想いが詰まっている。

「10万%以上」で自分たちが応えなければいけない理由が、ある。

それを胸に刻んでこそ、ワールドカップで戦える。

それを代表選手が感じ、それを応援する人たちが伝えることができた。

その意味で、この試合はスコアや内容を超えた価値ある一戦だったと僕は思います。

ということで、いい準備ができた日本代表2014年初戦の模様を、5日のTBS中継による「日本VSニュージーランド戦」からチェックしていきましょう。


◆10点くらい取って勝つかと思ったら、何やかんやで2点取られたよ!

直前まで激しく雨が降っていた関東地方。霞ヶ丘の名のように、白くモヤがかかった国立で、日本代表は2014年の初戦に臨みます。この試合を入れて残り2試合。5月の予備登録メンバーの発表前は、これが最後の試合。

ここまできたら、もう新戦力の融合だの、新たなオプションだの言っている場合ではありません。3年半かけて積み上げてきたものを信じること。信じられる気分で、大会前の試合を乗り切っていくこと。

とかくサッカーというのは番狂わせが起きやすく、内容と結果が一致しないことも多いスポーツ。ほんのわずかな不運で結果が伴わない試合がつづけば、たちまち自信が揺らぎ始めるスポーツでもあります。

日本代表はこの3年半で十分に実績を残しました。「強いチームに敵地で勝つ」という体験も積みました。昨年の欧州遠征ではシード国にも勝ちました。残り2試合というこの段階では、「やっぱり俺ら強いよな」という自信を保って、自分たちのサッカーを確認することのほうが得策です。今から急に、強くなったり、弱くなったり、しませんから!

↓聖地・国立で聴く最後の君が代!日本代表が燃えている!



本田△、頼むぞ!

香川、信じてるぞ!

酒井、宏樹のほうだな!

森重、しっかり!

蛍、チャンスだな!

岡崎、点を!

青山、諦めるな!

大迫、間に合ったな!

吉田、やらかすなよ!

川島、リラックス!

※さて、足りないのは誰でしょう?

※カメラに完全に無視され、まるでそこにいなかったみたいになってるキャプテンは誰でしょう?

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そして始まった試合。日本は4-2-3-1のおなじみの形。ウッチーのいない右SBには酒井宏樹、キャプテン長谷部が怪我、遠藤も状態万全でないという状況のボランチには山口蛍・青山敏弘というコンビが並びます。

試合はいきなり前半4分に動きます。左サイドに開いてボールを受けた香川が中央に戻りながら前を向くと、逆サイド大外から岡崎が「俺に出せ」とアピール。相手を左に寄せてから、右の大外へ。日本代表が3年半勝利を積み上げてきた得意の流れで、あっさりと先制点をあげて見せます。

↓日本代表の点取り屋(※エースという感じは微塵もないが…)の真骨頂!


裏に抜け出す

トラップ失敗

相手が安心したところを背中側から回り込み、足を出す

見えない角度からのシュート!

ニュージーランド:「きったねぇ!!www」

香川さんのパスはキレてるじゃないか!

受けるつもりのヤツがいれば、仕事はできるんだ!


日本代表のさらなる猛攻はここからが本番。直後の前半7分、本田△が相手をつっかけてボールを奪うと、はたいて香川へ。香川は相手DFが待つ中央でクルクルすると、何か引っ掛けられてPKを奪取します!

↓香川ユナイテッド、昨年9月以来、2014年はもちろん初となるゴールで追加点!


このPKゆるいね!

止められそうなシュートだけど、決まってよかった!

コレ止められたらますます落ち込むわw


↓ちなみにこのPKについて本田△さんは「譲ったつもり」だそうです!
――香川にPKを譲った。

「俺の方を見たから、俺は察したよ。俺も蹴りたかったけど、真司のあのシーンは俺よりも(蹴る気が)強かった。浪花節?そんな甘いもんじゃない。彼が乗ることで俺にもまた利益がもたらされる」

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/03/06/kiji/K20140306007719820.html

クルクルしてPK奪取

「アイツ、まさか蹴る気じゃないだろうな…」

「うわ、めっちゃ自分の仕事やでって顔してる…」

「ここは俺やるよー。俺が取ったPKだもん…」

「俺の方を見たから、俺は察したよ。俺も蹴りたかったけど、真司のあのシーンは俺よりも(蹴る気が)強かった。浪花節?そんな甘いもんじゃない。彼が乗ることで俺にもまた利益がもたらされる」

何だろうこの大人の気遣いで譲ってもらった感www

カカがPKとっても同じこと思ってそうwww


所属チームではもうひとつ波に乗れていないメンバーにとって、代表戦はリズムをつかむチャンス。代表戦では確固たる実績と、味方同士の強い信頼があります。香川ユナイテッドが1ゴール1アシストとくれば、次は当然ミラン本田の番。前半11分、右サイドからのFKの場面。当然ここは「俺が蹴り、俺が仕事をする」ゾーンです!

↓本田△のFKから森重のヘッドが決まって日本3点目!


おっ、森重決めたか!

得点がアピールになるとは思いませんが、気分よくメンバー発表を待てそうですね!


日本はその後、前半17分に岡崎のこの日2点目が生まれ、試合開始17分で4-0と大量リードします。香川が持つ⇒大迫がラインを押し下げる⇒本田△が空いたバイタルエリアで受ける⇒岡崎が大外から裏に走り込む⇒本田△ヒールで流す⇒岡崎決める、という4人の狙いがバッチリ噛み合ってのゴールは、日本の強さを見せつけるものでした!

↓これは華麗だな!日本代表強いじゃないか!


よーし、練習は終わりだ!

このイメージのまま本番へ行くぞ!


勝敗という意味ではこれで決着。久々の試合でしたが、「うん、強いな」という確認ができたことで、日本側にも安堵感が広がります。欧州から飛んできての試合ですし、今日はもうこんなもんでいいでしょう。あとは個々の気になる点を微調整する時間。

気分をスッキリさせたい人はゴールを狙ってゴリゴリすればいいですし、あまり出場時間がもらえていない人はこの機会に周囲と合わせるのもいいでしょう。右サイドからカットインして中央を崩す形にトライするとか、右に寄せてから左で決めるという組み立てをやってみたりとか、ボランチを経由せずDFから縦パス入れるとか。もしそれが成果につながらなかったとしても、ベースとなる形はすでに出来上がっているのですから、何の心配もありません。

↓キャプテンとウッチーも仲良く高見の見物です!

怪我だから家で寝ててもいいんだろうけど、そうじゃない!

この場で感じてほしいものがあるんだ!


その後、前半終了間際に1点を返されますが、これは相手が無理やり蹴ったボールが酒井宏⇒山口とピンボールみたいに跳ねて、たまたま相手の前にまたこぼれたというアクシデント的なもの。シュートもゴールライン際から逆サイドのサイドネットに突き刺すという見事なものでしたし、気にしてもしょうがありません。

後半に入ると、メンバーチェンジなども多く行なわれ、後半頭で4人を変更。酒井OUT酒井IN、青山OUT遠藤IN、山口OUT細貝IN、岡崎OUT清武INとして右サイドを重点的にチェックします。もっとも、メンバーを替えると弱くなるというのがこの3年半の特徴でもありまして、試合は一気に低調に。ま、疲れもあるでしょうし、前半で4点取った試合ですし、ノンビリとテストをすればいいでしょう。


↓主審もノンビリしたくなったか、後半10分に交代!


主審:「イテテ…」
主審:「足が痛いです…」
主審:「替わってください…」
第4審判:「え、僕日本人ですけど?」
第4審判:「日本人が日本戦裁いて大丈夫ですか?」
主審:「いいからいいから…」

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さて試合もこんな調子ですし、僕もこのあたりからすっかりリラックスモード。晩ご飯を食べながらの観戦です。この日はお惣菜のカキフライをもぐもぐしていたのですが、不思議なことにおにぎりが食べたくなってきたのです。何故だろう無性におにぎりが食べたい。どうしてもおにぎりが食べたい。

↓改めてVTRを見直すと、謎のサブリミナル広告が!


な、何だ、この「とどけ、勝ちにぎり」って看板…!

しかも午後の紅茶と一緒に飲めだと…?

いや、紅茶と米は合わないだろ…。


↓ザッケローニ監督もおにぎりと午後ティーを熱心に宣伝していた!

コーヒー売ったり、おにぎり売ったり、意外にザックも仕事してるなwww

そして、香川はコンビニおにぎりとかペットボトル飲料とか発泡酒とか、庶民的な商品がよく似合うwww


↓疲れたサラリーマンが会社帰りにフットサルしてるだけにしか見えないwww


台所で「シャー」と言う、マンチェスター・ユナイテッドwww

昼ご飯は営業車の中で、午後ティー飲んでおにぎり食うイメージwww

生活感半端ないwww

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後半35分にニュージーランドに2点目を取られるというアクシデントもありましたが、試合はそのまま4-2で終了。2失点目もDFがファウル気味に押された結果ですし、今日はあんまりバチバチやっても仕方ない試合ですので、これはスッパリと忘れましょう。あっという間に4点取って、試合を決めたのですから、何の問題もありません。

とかくサッカーでは、すべてが完璧にいかないかぎり「課題」とやらを見つけて反省したがる人が多いですが、世の中に完璧なんてものは、そもそもありません。日々「及第点」であればいいのです。今日の試合は、怪我なく終われれば十分。しかも勝ったのですから十二分。国立の大観衆からパワーをもらえましたし、いい準備になったのではないでしょうか。何の不安もなく、堂々とワールドカップに向かってほしいものですね。

↓4-2でも日本代表には余裕の笑顔が!おぉ、心強いぜ!

あと1点取られても勝ちだからな!

得点より失点が少なければそれでいい!


↓サポーターと聖火が日本代表を見守っているぞ!

チカラをもらって、心を燃やせ!

いざ本番へ!


最後の国立でのナイスゲーム!期待がグッと高まりました!