鏡の法則

鏡の法則”というのをご存知ですか?


あなたが抱えている問題、悩み、いらだち、いやなこと、など
全ては他の誰かのせいではなく、自分にも問題があるはずというものです。


あなたは、自分の寝ぐせが鏡に映ったとき
鏡を直さないですよね?
直すのは、あなた自身の髪の毛ですよね?


鏡の法則とは何かに問題があるとき 
自分に直すところがあるのでは?という例えを表したものです。


鏡の法則に当てはまるのは
外見だけに限らず、心の持ち方だったりします。

 


こんな話があります。


かつて、自分はかなりの“卑屈な男”でした。


何かと他人のせいにしたり、文句をつけたり、悪いのは自分じゃない! 
世の中が悪い、だとか、あいつが悪い。とか・・・


ある時、友人と飲んでいたとき

『オマエのその卑屈な考えは、いったい何が原因なんだ?』
という話になりました。


色々二人で真剣に探っていくと
どうも私は父親が嫌いなことに原因があると言いました。


確かに自分は

『俺が女にモテないのは、ブサイクだからだ!
  ブサイクな顔に生んだ父親のせいで、女にモテない人生なんだ』とか
暗い青春時代だった自分は、ブサイクな父を恨んでいました。


『親父がブサイクなせいで、自分までブサイクじゃないか!
 クラスの女の子には馬鹿にされるし
 俺は、親父のせいでつまらない人生になっているんだよ!』
と、言ってケンカもしました。


自分は父が嫌いで、たまに実家に帰っても
父とはろくに話をせず、一緒に酒を飲んだことがありませんでした。
いつも話をするのは母親でした。


そんな自分でしたが、友人は

『お前が父親を嫌うのは、よく分かった。
   じゃあさ、
  お前が父親に感謝すべき点、してもらって嬉しかったことを話してくれ』


『そんなのねーよ』


友人は雑談を交えながらも私を待ってくれました。


『よーく、考えてみろよ。
 小さなことでもいいから。50個は言ってな。今日はそれまで帰らんから!』


『え~、めんどくさいな~』

と言いながらも、私は昔を振り返ってみました。


そうすると私は
小さかった頃父とキャッチボールをして楽しかったことや


子どものころに大地震が起きたとき
父が飛んできてくれて私の上に覆いかぶさってくれたのを思い出しました。


雨の日も父は駅まで私を無言で送ってくれました。
私の誕生日にはいつも父は酒を送ってくれました。 


50個ぐらい並べる前に私は気づいてしまいました。


親子関係は険悪だけど
実は父は、はじめから私にやさしかったんだと。
私が一方的に父が大嫌いで避けてただけだったんだと。


突然、私は父にすまない気持ちになりました。


その夜、父に電話しました。
『お父さん、元気?』


これまで自分が悪かったことをあやまり
ありがとうと言い、電話を切りました。


寝ようかと思ったとき母から携帯に電話がありました。


『ちょっと!、お父さんに電話で何を言ったの!』


『え、別に何も言ってないよ、悪かったと言っただけだよ』


『お父さん、ずっと泣いてるんだけど・・・』


このようなこともあり
私は人に支えられて生きている。など
感謝の気持ちを忘れてはいけないことを気づかされました。


それ以来卑屈な考えをしなくなったと思います。
感謝とプラス思考、楽天的になれたと。


今、はっきり言えます。
『外見がブサイクだから、モテないんじゃない。
 何かのせいにしていた自分の心がブサイクだったからモテなかったんだと』 

 


何かに、不満や憤りを感じたとき
鏡の法則を思い出してみるのもいいかもしれません。