【動画】SL整備士の育成=佐藤慈子撮影

 JR西日本が蒸気機関車(SL)の整備士の育成に力を入れている。SLが町おこしなどに脚光を浴び、2016年春にオープンする「京都鉄道博物館」(京都市下京区)では、整備風景を間近で見学できるようにするためだ。

 JR西は現在、梅小路蒸気機関車館で、営業路線やイベントで活躍する「やまぐち号」「北びわこ号」など、日本最多の19両を配備。京都鉄道博物館は梅小路蒸気機関車館と一体化させて新たに設けるもので、施設は約3万平方メートルあり、鉄道博物館としては国内最大規模で運営する。SLは施設の中まで引き込む。手で触れて体験乗車もできる。

 だが、JR西の悩みは担い手不足だ。車両修繕などに携わる同社員約3千人のうち、SL整備士は26人しかおらず、50歳以上が8割を超える。