三重県朝日町で昨年8月、同県四日市市の中学3年女子生徒の寺輪博美さん(15=当時)が殺害された事件で、強盗殺人容疑などで逮捕された県立高校3年生だった少年(18)が「女子生徒は偶然見つけた。1人で犯行に及んだ後、そのまま帰宅した」との趣旨の供述をしていることが3日、分かった。
疑問視されていたのが、逮捕日が卒業式の翌日だったこと。これには理由があった。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリスト小川泰平氏が語る。
「在校生が事件を起こした場合、警察は逮捕時期を配慮する。1月には容疑者としての目星がついていたはず。卒業式後の逮捕は、在学中の逮捕とは雲泥の差がある」
事件の注目度は高い。逮捕で大きく騒がれることは予測できるし、実際にそうなった。「年末年始は就職活動や受験を控え、高3にとって人生を左右する大切な時期。警察が介入して学校を動揺させる権利があるのか考えなければならない」。
事件は凶悪だ。少年が第2の犯行を重ねたり、自殺する可能性もある。それも承知の上で「警察は生徒の行動確認を必ずしていたはず」と小川氏。校内でも人気だった少年が逮捕となれば、学校中に動揺が広がる。
「同級生が受験で失敗したり、企業の面接で『あなた、アノ生徒と同じ高校なの?』と心証が悪くなる可能性がないと言い切れますか?」(同)
少年を取り調べで落とすことにも役立つという。「逮捕状もなく、任意での事情聴取。学校に籍があると『また学校行きたい』と頑張ってしまうもの。取調官は『卒業式まで待ったんだ。昨日今日特定して来たわけじゃない。君だけじゃなく学校の皆のことも考えたんだ』と言える。仲間のことを言われると弱いもの」
教師への配慮もあるそうだ。「在校生が逮捕されたら、生徒のことを教育委員会に詳細に書類化して報告する必要がある。卒業したからもう関係ないわけではないが、先生たちの負担も減る」。会見した県警の刑事部長が逮捕日について「最良の日を選んだ」と述べたことには、そんな背景があったようだ。
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