(cache) アンネの日記と図書館焚書 - 酔っ払いのうわごと

2014-03-01 104日目

■[朝日新聞][社会]アンネの日記と図書館焚書

(cache) （社説）アンネの日記―社会の良心も傷ついた:朝日新聞デジタル

http://megalodon.jp/2014-0301-0948-34/www.asahi.com/paper/editorial.html

<<抜粋･太字･着色は管理人による>>

　本を破いて、読めないようにする。それは、人間にとって最も大切な「考える」という営みそのものを否定することだ。

　いかなる思想で書かれた本であれ、決して許されない。

　東京や横浜の図書館などで相次いで「アンネの日記」や関連書籍が破られている。憤りを通り越して、悲しい。多くの人がそう思っていることだろう。

　政治や思想、歴史をめぐっては日本にも険しい論争がある。しかし、論敵の書物をこの世から葬り去ろうとまで考える人間はそうそういないはずだ。

朝日新聞は、『書物をこの世から葬り去ろうとまで考える人間はそうそういない』と言います。そうあって欲しいという気持ちは私も同じです。私も本の虫と言われたほどの読書好きでしたから。しかし、現実には、『書物をこの世から葬り去ろうとまで考える人間』が存在するのです。それも図書館に務める司書なのに。

『Wikipedia:船橋市西図書館蔵書破棄事件』をご存知でしょうか。平成13(2001)年に、この図書館に努めていた女性司書が、保守派の著作を廃棄してしまったという事件です。産経新聞を購読しているか、当時からネットを利用していた人しか知らない可能性もあるのですけれど。この事件を大きく報道したのは産経新聞だけでしたから。おそらく「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が初めて検定を通った事に反応したのだと思います。

ナチスと略さずに翻訳すると、国家社会主義ドイツ労働者党だと言う事も忘れてはなりません。日本のサヨク・リベラル派は、ナチスは言論を弾圧したと言います。しかし、サヨク・リベラル派の方が言論弾圧との親和性が高いのです。ソ連やシナ、北朝鮮が、そうであるように。船橋市西図書館の女性司書も蔵書を廃棄する事に躊躇いは無かったのでしょう。逆に、保守派の本などを読んだ人は道を間違えると思って、良い事をしたつもりかも知れません。メディアの論調を見てもサヨク・リベラル派ほど独善的だと思いますから。

因みに、この女性司書は絵本作家でもありました。そして自らが務める図書館に自分の書いた絵本を30冊以上も購入させていたのです。これは当時ベストセラーだった『最いの中心で愛を叫けぶ』などよりも多い冊数でした。この絵本は、賞を受けているので冊数が多くなった可能性はあります。しかし、その賞を授与する団体はサヨク・リベラル派のお仲間だったりするのです。身内に賞を与え、その本を全国の図書館で購入する。当然ながら、著者には印税が支払われます。出版社も設けられる事でしょう。これをサヨク・リベラル派による図書館利権だと言っても間違いでは無いと思います。

しかも、図書館利権は、これ以外にも存在するのです。例えば、サヨク・リベラル派の雑誌の購入とか。今どき、小さな本屋では『世界』(岩波書店)を目にする事はありません。売れないからです。岩波書店は、返品も出来ない買取だからでもあるのでしょうけれど。それなのに公立の図書館に行くと必ずと言って良いほど置いてあります。図書館が購読を止めたら『世界』は休刊になるのではないのでしょうか。それ以外のサヨク・リベラル派で読者の少ない雑誌もですけれど。

　どの民族も、どの国民も、文化や宗教を問わず、等しく人権が保障されねばならない。日本はその普遍的な原則を自国民のみならず、世界に浸透させるよう力を尽くす国でありたい。

この事も知れれていませんけれど、国際連盟時代、第一次世界大戦後に日本は人種差別撤廃を提案しています。杉浦千畝氏などによるユダヤ人救済は、この思想が元になっているはずです。それなのに、どうして日本の学校教育では教えられないのでしょうか。私は、ここにも昔の日本は「悪」であるという教育をしたいサヨク・リベラル派の陰謀を感じてしまいます。日本に人種差別が無いと、関東大震災の朝鮮人の死や戦時中の暴行を説明できなくなるからです。

社説全文は以下

(cache) （社説）アンネの日記―社会の良心も傷ついた:朝日新聞デジタル

　本を破いて、読めないようにする。それは、人間にとって最も大切な「考える」という営みそのものを否定することだ。

　いかなる思想で書かれた本であれ、決して許されない。

　東京や横浜の図書館などで相次いで「アンネの日記」や関連書籍が破られている。憤りを通り越して、悲しい。多くの人がそう思っていることだろう。

　政治や思想、歴史をめぐっては日本にも険しい論争がある。しかし、論敵の書物をこの世から葬り去ろうとまで考える人間はそうそういないはずだ。

　気に入らないなら破り捨てるのではなく、言葉を尽くして批判しなければならない。書かれていることをふまえなくては、批判は成り立たない。どんな思想や歴史観に立つ人からも非難される行為である。

　犯人は１人か、複数か。狙いは何なのか。どのくらいの確信犯か。まだわからない。

　アンネの日記は２０世紀の記憶を伝える遺産だ。動機はどうあれ、この行いは収容所で命を落としたアンネ・フランクをはじめ、ナチスに迫害された犠牲者をおとしめた。今なお後遺症と闘うドイツやイスラエルなど世界の人々をおとしめた。

　日本は近隣国と歴史認識などをめぐる火種を抱え、欧米からも疑念の目が注がれている。

　その中での出来事ゆえに、歴史を否定したり、民族差別を肯定したりする思想が日本の社会全般をむしばんでいるかのような印象をもたらしかねない。

　菅官房長官が「恥ずべき行為だ」と断じたのは危機感の表れであろう。当然の認識だ。

　日本は大戦でドイツと同盟を組んだとはいえ、その戦中も外交官の杉原千畝が多くのユダヤ人を救った国でもある。

　当時のナチスの人種根絶やし政策を憎む気持ちは国民の間に広く共有されているはずだ。この愚かな行いは、そういう人々の気持ちを踏みにじった。

　どの民族も、どの国民も、文化や宗教を問わず、等しく人権が保障されねばならない。日本はその普遍的な原則を自国民のみならず、世界に浸透させるよう力を尽くす国でありたい。

　警視庁は社会的影響の大きさも考え、捜査本部を設けた。器物損壊事件としては異例だ。傷ついたのが本という「器物」だけではなく、この社会の良心であることを物語る。

　一方、各地の図書館には関連本が多く寄贈され始めている。書物を破ることはできても、その書物を尊ぶ民心を揺るがすことはできない。人びとの自然な対応がそれを証明している。

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