大昔に似たような記事を書いたことが有るのですが、数年たって様変わりしましたので、再度まとめました。単にアプリを列挙するだけじゃなんなので、個人で学術誌を購読する場合の金額も記しておきます。
しかしまとめておいてなんですが、アカデミックな組織に属している人々がわざわざアプリを使って論文を読む必要性ってあんまりないんですよね、pdfをダウンロードしてタブレットで読めば良いだけですし。
誰得記事になってしまいましたが、まあ興味がある人はリファレンス代わりにどうぞ。
総合誌
このアプリを使えばNatureとその系列誌の電子版がそれぞれ月額500円で読めます。このアプリに機関ライセンスは適用できません。参考までに、Natureの個人定期購読代は月々払いで4,650円、年間払いで53,500円です。このアプリでScienceを読むためにはデジタル版の個人購読が必要 (年$238)です。機関ライセンスは適用できないようです*1。
米国アカデミー紀要 (PNAS) の個人購読費用は年$230です*2。このアプリには機関ライセンスが使えます。
化学系専門誌
機関ライセンス使えます。個人購読するためにはACSに会員登録をする必要があります*3。非会員の論文購入は1報$35です。Angewante Chemie International Editionの購読にはライセンスが必要です*4。個人だと年$588のようです*5。機関ライセンス使えます。
RSCの個人購読が出来るかはよく分からないのですが、その場合は£3,000〜4,000なのでしょうか?機関ライセンス使えます。
JBCの購読代は年$2,795です*6。機関ライセンス使えます。
生物系専門誌
このアプリを使えばCell Pressの論文を30日間無料で試し読み出来るそうです*7。定期購読代は年$371です*8。機関ライセンス使えます。JCBの定期購読は年$500、JGPは年$275のようです*9。機関ライセンス使えます。
医学系専門誌
NEJMの個人購読は年17,896円です。日本から購読を申し込む場合は南江堂を仲介する必要があります*10。JEMの定期購読は年$310のようです*11。機関ライセンス使えます。
終わりに
しかしこうして金額も調べてみると、やっぱり専門誌ってバカ高いですね。学会登録が必要な場合もありますし、研究やめた人が趣味で読むなんてことは難しいですね。それを考えると、先日の「Nature電子版が月500円で読める*12」と言うニュースがいかに革新的だったか、よく分かるのではないかと思います。
NatureJournalsのように、閲覧制限をつけた廉価版アプリが普及すれば、誰もが幸せに論文を読めるようになりますね。オープンアクセス誌もアプリの開発に力をいれて欲しいものです。今後の潮流に期待します。
関連する記事
*1:Join AAAS and get a Digital Science Subscription
*2:http://www.pnas.org/site/subscriptions/rates2014.xhtml
*4:Angewandte Chemie International EditionのiPadアプリ登場! ぜひお試し下さい
*5:Subscription Information - Wiley Online Library
*6:JBC - Non-Member Subscriptions
*10:http://www.nankodo.co.jp/yosyo/search/detail_zassi.asp?T_PRODUCTNO=N58K