大阪市立中学128校で実施中の「選択制給食」で、髪の毛や虫などの異物混入が昨年4月~今年1月の10カ月間で計59件見つかっていたことがわかった。ずさんな衛生管理に市議会から批判の声が上がった。

 市議会委員会で待場康生議員(公明)が質問した。市教委によると、見つかったのは髪▽小さな虫の死骸▽糸くず▽輪ゴムなどで、米飯、野菜、揚げ物などに混入していた。市と契約する給食調理の4業者のうち、一つの業者で突出していたという。市教委担当者は「工場調理の際に混入したのでは。あってはならない事態だ」として業者への巡回指導などを強化している。

 中学校給食は橋下徹前市長が掲げた政策で、家庭弁当との選択制。市教委は4月以降に中1への全員給食へ切り替える方針だが、予算を審議中の議会からは慎重な声も出ている。(尾崎文康)