大阪府警:パワハラ4人懲戒…20代の部下、昨年自殺
毎日新聞 2014年03月06日 03時00分
日常的に大声で怒鳴ったり、買ったばかりの腕時計を水割りの中に落としたりするなど、部下への悪質なパワハラがあったとして、大阪府警は5日、四條畷署刑事課(当時)の男性警察官4人を減給10分の1(3〜6カ月)の懲戒処分にした。20代の部下は昨年9月に自殺し、府警は背景に上司からのパワハラやいじめがあったとみている。
捜査関係者によると、盗犯係の統括係長(49)=警部補=ら4人。統括係長ら3人は同日付で依願退職した。監督責任を問い、刑事課長(54)ら2人も内規に基づいて処分した。統括係長は府警に「体育会系の厳しい指導で一人前にしようと考えた。責任を感じている」と話したという。
自殺したのは男性巡査長で、昨年4月に四條畷署の盗犯係に着任した。統括係長らは以降、仕事のミスなどに対し、頻繁に「何回言ったらわかんねん」などと大声で叱責。うち1人は昨年8月、焼き肉店で焼酎の水割りが入ったグラスに巡査長の腕時計を落とした。店を出た後も、「やられたらやり返す。倍返しや」と無理に言わせたうえ、太ももを回し蹴りした。
別の1人は9月上旬に飲食店で、食べ終わった後の鍋の残り汁に、巡査長のスマートフォンの裏ぶたなどを入れた。いずれも統括係長らが同席していた。巡査長は9月中旬に自宅で自殺し、府警が調査を進めていた。【渋江千春】