2014年3月5日22時02分
東日本大震災の被災地、宮城県南三陸町を舞台にしたドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」で「やらせ」が発覚した問題で、博報堂社員の梅村太郎監督らが5日、フェイスブックの映画公式ページで「ドキュメンタリーを逸脱したものだというご指摘は真摯(しんし)に受け止めたい」とのコメントを掲載した。
梅村監督は、被災者の女性にラジオを聴く演技をさせていたことについて、「ドキュメンタリーとして許される範囲の『演出』として考えておりました」と説明。「(女性が)電波が届かない地域にお住まいでしたので、ラジオ番組を録音したCDを提供し、聴いて頂いていた」とした。女性に対しては、「現在はご心労をおかけしておるとのことを、大変申し訳なく思います」と謝罪した。
今後については、「できることなら、『映画で東北を知る支援』を続けていきたい」としている。
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映画でナレーションを担当した俳優の役所広司さんは同日、公式ブログで「出演された女性の方に、新たな苦しみを与えてしまったこの映画は、今後二度と上映されるべきものではありません」と述べた。役所さんは、自身も何かの役に立てればとボランティアで作品に参加した気持ちをつづったうえで、「この映画作りに参加した人間として、とても悲しく思います。この映画が世に出てしまったことが残念でなりません。作品の身の引き方として不足、欠点のないよう締めくくって頂きたいと心から思っています」と書いた。
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