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中国 治安維持費が国防費と同規模に
3月5日 14時37分

中国政府が5日始まった全人代=全国人民代表大会に提出した予算案のうち、警察の治安維持対策などに充てられる予算は、国防費と同じか、上回る規模になったとみられ、習近平指導部の国民の反発を力で抑え込む姿勢が鮮明になっています。

中国政府が5日、全人代に提出したことしの予算案によりますと、警察の治安維持対策などに充てられる「公共安全費」は、中央政府分だけで2050億人民元余り(日本円でおよそ3兆4000億円)で、去年の執行額に比べ6.1%増えています。
地方政府分を含めた全体の予算については明らかにされていませんが、全国の公共安全費は執行額ベースで2011年以降、国防費を上回る状態が続いていて、ことしも国防費と同じか、上回る規模になったとみられています。
中国では、官僚の腐敗や不正に対する国民の不満が広がり、各地で抗議行動が相次いでいるほか、政治の民主化や言論の自由を求める市民がインターネットなどを通じて結び付きを強めています。また、西部の新疆ウイグル自治区では、抑圧的な民族政策への反発が背景とみられるウイグル族と治安当局との衝突が後を絶ちません。
社会に不安定感が増すなか、習近平指導部は共産党の一党支配を維持するために国民の反発を力で抑え込む姿勢を強めています。

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