2014年3月5日水曜日

気をつけてほしい転載と引用の違い






 

 最近転載禁止の話が盛り上がっているのでこういう方向の記事を書こうと思います。意外に転載と引用のラインが微妙な位置にいるような気がします。ですが、この転載と引用とはまるで別物。今回はその違いについての記事です。なるほど。と思ってもらえれば幸いです。





転載 

いわゆるコピーですが、著作権法第30条では著作者の許可が不要な「私的使用のための複製」を認めています。その範囲を超えて著作者に無断で”複製”すると著作権法違反として権利侵害にあたります。
私的使用とは、「個人的に、または家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使用すること」と定義されています。”個人的”とは、家族、親戚、友人などの狭い範囲に限られます。
したがって、他人が作った作品やホームページをIDやパスワードを使ったクローズドの環境下で利用する場合や、企業や大学内のイントラネットで特定の人が利用する場合でも、”個人的”範囲を超えて著作権侵害となります。

「○○新聞に次のような記事があった」「インターネットで次のようなページを見つけた」として、記事やウェブページを丸写しにしたようなものは『引用』で はなく、『転載』に該当し、著作者の許諾が必要です。また、このような記事やページを引用して解説を少し付け加えただけのもの、自説を強調するため、他説 に反論するために他人の著作物を引用する場合にも、自分の意見は極わずかしかなく、ほとんどが他人の著作物(量的に他人の解説がほとんど)という場合など は『引用』ではなく、『転載』に該当します。審友会http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/2534/quotation.htmlより


 「既刊の印刷物の文章などを写し取って、そのまま他の刊行物に載せること。」
つまり、複製といっても差支えはありません。ただ、この転載そのものについては禁止されているわけではなく著作権法第30条で「私的使用のための複製」は認められているようです。
ただし、その範囲を越えるとアウトです。
私的使用とは 「個人的に、または家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使用すること」と明記されておりますが、ブログなどは不特定多数の人数が見ることにあたるため、私的使用を行使することは不可能なようです。
  しかし、著作権というのは親告罪(権利者が主張してはじめて犯罪になる)ものなので、このあたりがグレーゾーンと言われる所以だったりします。
しかし、権利者が怒れば確実に追求できるので、もし無断転載された場合はしっかりその権利を持っていることを証明できれば相手に責任を負わせることができます。 





引用

 「人の言葉や文章を、自分の話や文の中に引いて用いること。」つまり、自分の論を形成するために他人の文等を用いること。とあります。引用最大の特徴はなんといっても「権利者に許可を得なくても使用可能」という点です。その代わり以下のルールが設けられてます。

1)引用することが、オリジナルな文章(本文)を表現するために必要であること
  他人の文章などを引用することで自分のオリジナルな文章がクリアになる(補強される)、など引用することが有用であることが求められます。
2)自分のオリジナルな文章が主(量的にも質的にも)であり、引用部分が従であること
  引用部分が大半でオリジナルな文章が少ない場合には、引用ではなく、『転載』(無断転載)となって著作権の侵害に該当することになります。引用は必要最小限であること。
3)引用部分とその他の部分が明確に区別できること、そして、引用文は改変しないこと
  この部分を引用していますということがはっきりわかるように、引用文を「 」や“ ”でくくって示すなどが必要です。メールの世界では、>マークをつけて、他の人の発言を引用していますね。
  データの一部を変更したり削除したり、タイトルを変えて引用することは、「改変」にあたり(同一性保持権の侵害)、著作権者の承諾が必要となります。
4)引用された著作物の出典が明示されていること(著作権法第48条)
 http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/2534/quotation.html

 このオリジナルな文章。というのが最大のキーポイントでしょうか。ようするに自分の話を形成するために使うのが引用であって、限度を超えると無断転載になってしまうのです。この線引きが微妙といえば微妙なのですが、どう見ても論の補強のために使われてないな。と判断されるとそれは無断転載だ。と思われるかもしれません。







まとめブログにおける引用・転載の例
 せっかくなのでロブ速で表現してみたいと思います。基本的にまとめブログは転載の嵐で完成しています。この点に関しては広告がついてるとかついてないとか関係ないです。基本的には権利者の黙認によって救われているだけであって、怒られて当然の行為ではあるのです。
http://blog.livedoor.jp/notaffiliate/archives/1957071.html

引用は






>>5の人が行ってる書き込みは引用の例だと言えると思います。




ですので結論から申しますと、まとめブログは引用だからセーフ!ってのはありえないです。むしろ引用と呼べる部分がほとんどないと思います。
まとめると


・転載と引用は別
・引用ならば別に無断でやっても問題なし。
・しかし引用も限度を超えると転載とみなされる。
・引用は自分の論を補強する際のみ許される。

 というところでしょうか。





http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/2534/quotation.html
 http://www.asahi.com/policy/copyright.html
 http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/2534/quotation.html
 http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/153504/m0u/%E8%BB%A2%E8%BC%89/

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