女子SPでの浅田真央の演技=ソチのアイスベルク・パレス(撮影・大里直也)【拡大】
フィギュアスケート団体の女子ショートプログラム(SP)で、浅田真央(23)=中京大=は冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の転倒が響き64・07点で3位。首位はユリア・リプニツカヤ(15)=ロシア、2位はカロリナ・コストナー(27)=イタリア=だった。日本は合計24点の4位で、上位5カ国で争われるフリー進出を果たした。
銀メダルで涙があふれたバンクーバーから4年。フィギュアスケートの浅田真央選手(23)が五輪のリンクに戻ってきた。8日(日本時間9日未明)、団体の女子ショートプログラムに登場したが、ジャンプミスで得点を伸ばせず「五輪の雰囲気に思った以上に緊張した」と硬い表情だった。
「選手村ではわくわくするけれど、試合では緊張感がある。あらためてこれが五輪なんだと感じた」と神妙に話した。チームを上位5カ国によるフリーに進めたが、2度目の大舞台はほろ苦いスタートになった。
直前にロシア選手がほぼ完璧な演技を見せ、会場に熱気が残る中、紫と藤色の衣装をまとって姿を見せた。
ふうっと息を吐いて滑り出し、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。流れに乗り切れないまま演技を終え、悔しそうに唇をかんでうつむいた。
「(チームの仲間には)『ごめんなさい』という感じ」と浅田選手。リンクサイドに戻り、鈴木明子選手(28)に背中をなでられると苦笑い。日の丸を掲げて応援していた町田樹選手(23)と握手を交わした。(共同)
佐藤信夫コーチの話「(浅田は)慣れない団体というのもあったのかもしれない。(五輪での練習拠点の)アルメニアでは振り出しに戻って、淡々とやっていきたい」