北陸道事故:「起きろ」の注意は亡くなった小野さん

毎日新聞 2014年03月04日 21時16分(最終更新 03月05日 00時42分)

事故で大破したバス。富山県警が報道陣に公開した=富山市内で2014年3月4日午前9時7分、成田有佳撮影
事故で大破したバス。富山県警が報道陣に公開した=富山市内で2014年3月4日午前9時7分、成田有佳撮影
押収物を運び出す富山県警の捜査員=仙台市泉区の宮城交通本社で2014年3月4日、山越峰一郎撮影
押収物を運び出す富山県警の捜査員=仙台市泉区の宮城交通本社で2014年3月4日、山越峰一郎撮影

 3年生は卒業し、2年生は修学旅行中のため不在で、1年生の367人が登校。午前8時40分ごろ、能崎校長が校内放送で「誰よりも金沢高校と生徒を深く愛した立派な先生だった」と語りかけた後、生徒と教職員らが1分間黙とうした。報道陣に公開された職員室では、小野さんの机に花がささげられ、すすり泣きがもれた。

 この後、能崎校長は取材に応じ、3日夜に富山県警高岡署(富山県高岡市)で小野さんの遺族と面会した時の様子を説明した。署内の一室から、小野さんの遺体と対面した遺族のおえつする悲鳴のような声が漏れたといい、小野さんの妻は「金沢高校で教師として勤務できたことを、主人は感謝しているでしょう」と話したという。能崎校長は「生徒思いの先生だった。宝物を失ったようだ」と語った。【竹田迅岐】

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