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国際
【ウクライナ情勢】露大統領「武力行使の可能性消えた」 クリミア実効支配完了、投入兵力1万6千人
2014.3.5 07:31
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【シンフェロポリ(ウクライナ南部)=遠藤良介】ウクライナ南部クリミア自治共和国の重要拠点を掌握したロシアのプーチン大統領は4日、「武力行使の可能性は消えた」と記者会見で述べ、現時点で本格的な軍事介入には踏み切らない考えを示した。同自治共和国を併合する可能性についても「検討していない」と述べた。目的だった半島の実効支配が事実上完了しているのを受け、ロシアの介入を激しく非難してきた欧米諸国との間で落とし所を探る意向と考えられる。
プーチン氏は、2月下旬に親欧米派の暫定政権が発足したウクライナの政変は「暴力による政権奪取だ」との見方を強調。親露的な同国東部が「無法状態」となった場合には「あらゆる手段で(ロシア系)住民を保護する」とし、将来の軍事介入には含みを残した。
プーチン氏は自治共和国の中心都市シンフェロポリの議会や政府庁舎を占拠し、各地でウクライナ軍施設を包囲している部隊の撤収については明言を避けた。
クリミア介入をめぐっては3日、ロシア軍がウクライナ軍に対し、4日午前5時(日本時間同日正午)までに降伏しなければ攻撃を開始するとの「最後通告」を出したと報じられ、緊張が高まった。半島南部セバストポリに駐留するロシア黒海艦隊の本部はこの報道を否定したが、半島東端ケルチ海峡(幅4・5キロ)対岸のロシア領からは兵員の追加投入が行われた。
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