今週の軍事関連ニュース (2014/02/14)
　

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一般ニュース

今日のニュースいろいろ
  • James Clapper Jr. 米国家情報長官 (DNI : Director of National Intelligence) と米国防情報局 (DIA : Defense Intelligence Agency) 長官の Michael Flynn 米陸軍中将が、米上院軍事委員会 (SASC : Senate Armed Services Committee) で世界の脅威見積もり (Worldwide Threat Assessment of the U.S. Intelligence Community) 最新版について発言。その中で Clapper 長官は、シリアの反政府勢力に 50 ヶ国から 7,500 名ほどの外国人戦闘員が入り込んでいると指摘。反政府勢力全体の規模は、75,000-115,000 名と見積もっているが、これが 1,500 を超えるグループから成っているとの説明。有力な組織としては、Al-Nusrah Front、Ahrar al-Sham、ISIL (Islamic State of Iraq in the Levant) を挙げている。そして、シリア情勢の混迷が、非国家主体の手に大量破壊兵器が渡る危険性を増大させているとの指摘が。このほか、東シナ海や南シナ海における中国と周辺諸国の領有権争い、中国やロシアの軍が情報主導の戦場への適応を図るとともに指揮統制の改善を進めているとの指摘、そして Edward Snowden 容疑者による機密文書暴露についても言及。(AFPS 2014/2/12)
  • 2013/1/31 に Norfolk を出航した USS Donald Cook (DDG-75) が、2014/2/11 にスペインの Rota に到着した。(DefenseNews 2014/2/12)
  • RIA Novosti が報じたところでは、ロシアが Vladivostok 近くの Uliss Bay にある海軍基地で、Mistral 級揚陸艦の受け入れに備えた施設建設を始めたとのこと。岸壁を 2,700m に延伸して 1,600m のバースを確保するほか、水・電力・通信関連の施設を更新する。太平洋艦隊司令官の Sergei Avakyants 中将によると、2015 年 10 月に竣工、2018 年初頭までに艦の受け入れ体制を整えるとのこと。なお、1 番艦 RFS Vladivostok は 2014/11/1 に領収予定、2 番艦 RFS Sevastopol は Saint-Nazaire の DCNS 造船所で 2014 年 10 月に進水の予定。(RIA Novosti 2014/2/11)

今日のニュースいろいろ
  • 韓国の Kim Kwan- jin 国防相が 2014/2/10 に、「北朝鮮の核実験が切迫していることを示す徴候はない」と発言。ただし軍関係者は、以前に核実験を行った北朝鮮北東部の豊渓里 Punggye-ri において、新たな核実験のための準備作業ができたことを明らかにしている。(SpaceWar 2014/2/12)
  • スペインの司法当局が、「チベットにおける大量虐殺、拷問、人道に対する罪に荷担した」として中国の江沢民 Jiang Zemin 元国家主席、李鵬 Li Peng 元首相、喬石 Qiao Shi 元公安局長、陳奎元 Chen Kuiyan 元チベット自治区党書記長ら 5 名について国際手配を要請した。この件について、中国政府がスペインに対して「強い不満」を表明、「中国の立場を無視した誤った行為」だと非難した。(SpaceWar 2014/2/11)
  • 2014/2/11 に 31 回目の "Cobra Gold" 演習を開始、タイの Camp Akatosarot で実施した開会セレモニーには米太平洋軍 (USPACOM : US Pacific Command) 司令官の Samuel J. Locklear III 米海軍大将が出席した。(AFPS 2014/2/11)
  • 米海軍は、USS Topeka (SSN-754) について、「Portsmouth Naval Shipyard (Portsmouth, NH) で実施しているオーバーホールが終了したら母港を Naval Base Guam に移転する」と発表した。実現すると、同地を母港とする 4 隻目の SSN となる。2013 年 4 月に、Ashton Carter 国防副長官 (当時) が「Los Angeles 級 SSN を 4 隻に増やしてプレゼンスを強化する」と発言しており、それを実現するもの。(US Navy 2014/2/10)
  • 「シンガポール当局が、Singapore Airshow へのインドネシア関係者の出入りを禁止した」との報道が流れたが、これについてシンガポール国防省は「インドネシア軍司令官の Moeldoko 大将、国防副大臣の Sjafrie Sjamsoeddin 退役中将、陸軍参謀総長の Budiman 大将、空軍参謀総長の Ida Bagus Putu Dunia 大将がショーに参加しないとの通告を受けた」と説明している。(Singapore MoD 2014/2/9)
  • イランの Abbas Araqchi 副外相が、「核問題協議の席において、弾道ミサイル開発に関する協議には応じられない。防衛関連の問題は協議の議題にならない」と発言した。(SpaceWar 2014/2/10)

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産業・装備・調達

最近のニュースいろいろ
  • アメリカの情報筋によると、仏空軍が ISR (Intelligence, Surveillance and Reconnaissance) プラットフォームとして Beechcraft King Air に、さらに同国の特殊作戦部隊が ISR・低高度空中投下・ガンシップ用のプラットフォームとして C-130J×14 機の調達に、それぞれ関心を示しているとのこと。コンサルティング ファーム・ICA の Robbin Laird 氏は、米海兵隊がフランスやスペインの特殊作戦部隊と関係を深めている事情が背景にある、と指摘。ところで、フランスでは C-130 のアビオニクスを対象とするアップグレード改修について、Marshall Aerospace、Rockwell Collins Inc.、Sabena の各社に応札させる件を検討中との話も。ISR プラットフォームについては、すでに MQ-9 を導入していることもあり、無人化も検討している模様。(DefenseNews 2014/2/11)
  • 1 月半ばに、インドネシアの Purnomo Yusgiantoro 国防相、軍司令官の Moeldoko 大将、空軍参謀総長の Ida Bagus Putu Dunia 大将が会談した後で、F-5 の後継機として Su-35×16 機を調達するとの話が取り沙汰されている由。ただし、JAS39 Gripen、F-16E/F-60、F-15SE、F/A-18、Rafale も検討対象にするというのが軍司令官の説明。(DefenseNews 2014/2/11)
  • サウジアラビアとアラブ首長国連邦 (UAE : United Arab Emirates) が潜水艦の調達に関心を示しているとの話がある。このうち UAE は、ペルシア湾の哨戒に使用する 300-1,000t 程度の小型の艦に関心があるとの話。また、Fincantieri Sp.A が設立したジョイント ベンチャー・Eithad Ship Building が参画を考えているとの話も。(DID 2014/2/11)
  • Kalashnikov の CEO 兼共同所有者・Alexei Krivoruchko 氏は、2020 年までに生産を現在の 2 倍にあたる年産 15 万挺の規模に拡大して、売上を 4 倍の 240 万ルーブル (6 億 9,000 万ドル) に引き上げる計画があることを明らかにした。大きな需要が見込まれるインドについては、年産 5 万挺の能力を持つジョイント ベンチャーの設立を計画している。(DefenseNews 2014/2/11)
  • ウクライナの Ukroboronprom が、「SFTE Spectechnoexport とインド空軍 (IAF : Indian Air Force) が、An-32 の再生補修に関する新たな契約に調印した」と発表した。(DID 2014/2/12)
  • アラブ首長国連邦 (UAE : United Arab Emirates) の ADCOM Systems が開発した MALE (Medium-Altitude, Long-Endurance) UAV・United 40 ブロック 5 をロシアでテストするとの話があったが、これについて ADCOM Systems ではスケジュールが遅れていることを明らかにした。2 月に予定していたものをロシア側からの要請で延期、期日は未定となっているが、既存の合意はすべて有効だというのが同社・Tatyana Kirova 氏の説明。CEO の Ali Al Dhaheri 氏は 2013 年 12 月に「試験用の機体を今月中にデリバリー、試験がうまくいけばその後に発注に関する合意をまとめる」と説明していた。(RIA Novosti 2014/2/10)
  • BDS (Boeing Defense, Space and Security) の Chris Raymond 事業開発担当副社長は Singapore Air Show の席で、(シンガポールなど) 東南アジア諸国の F-16 を対象とするアップグレード改修市場に関心があると言明。この分野では、Lockheed Martin Corp. に加えて BAE Systems が参入して韓国で受注を獲得、この両社はアラブ首長国連邦 (UAE : United Arab Emirates) でも受注を競っているところ。(DefenseNews 2014/2/10)
  • 英国防省が 2013 年 12 月に、DSG (Defence Support Group) の民間売却について PQQ (Pre-Qualifying Questionnaire) を発出、2014 年 1 月末に締め切った。PQQ に回答した企業の顔ぶれは公表していないが、関係者によると Babcock、KBR (Kellogg Brown and Root Services Inc.)、Dyncorp International LLC、Rheinmetall AG、イギリスのサポート サービス企業・Carillion といった面々が含まれているとの話。また、各社とも自社が主導する企業聯合での応札を考えている模様。なお、各社ともこの件についてのコメントは拒否。(DefenseNews 2014/2/10)
  • ポーランドの新型軽戦車調達案件に関する技術対話について、国内外から 17 社が参入を表明。主な顔ぶれは以下の通り。
    • Polish Defense Holdings / OBRUM
    • PCO S.A.
    • KenBIT
    • Huta Stalowa Wola
    • WB Electronics
    • Etronika, ZM Tarnow
    • IMS-Griffin
    • M.K. Szuster
    • Aycomm and Radiotechnika Marketing
    • BAE Systems
    • Nexter
    • Thales
    • Rheinmetall AG
    • PSM Projekt System & Management
    • Saab AB
    Defence24.pl が報じたところによると、この後は 2 ヶ月かけて技術対話を実施した後、コンペティション用のプロトタイプを 2016 年までに製作する予定とのこと。(DefenseNews 2014/2/10)

今日の米軍調達 (Contracts 2014/2/11)
USTRANSCOM (US Transportation Command)
  • 以下の各チームは、国際空輸業務に関する修正契約を受注。
    • Alliance Contractor Team (Leesburg, VA) : $635,517,611 (HTC711-13-D-CC01/P00019)
      • American Airlines Inc. (Fort Worth, TX)
      • North American Airlines Inc. (Jamaica, NY)
      • US Airways Inc. (Phoenix, AZ)
      • World Airways Inc. (Peachtree City, GA)
    • Patriot Team (Tulsa, OK) : $804,788,084 (HTC711-13-D-CC04/P00010)
      • ABX Air Inc. (Wilmington, OH)
      • JetBlue Airways Corp. (Long Island City, NY)
      • Kalitta Air LLC (Ypsilanti, MI)
      • Northern Air Cargo (Anchorage, AK)
      • Omni Air International Inc. (Tulsa, OK)
      • Sky Lease I (Greensboro, NC)
      • Southern Air Inc. (Norwalk, CT)
      • United Airlines Inc. (Elk Grove Village, IL)
      • UPS (United Parcel Service, Louisville, KY)
    2014/9/30 まで。USTRANSCOM (US Transportation Command), Directorate of Acquisition, Scott AFB, IL
AIR FORCE
  • Exelis Systems Corp., Systems Division (Patrick AFB, FL) : Eastern Range と Western Range で実施する、射場/試験場向けのサポート業務について、延長修正契約を $38,299,490 で。原契約を 6 ヶ月延長、2014/7/31 まで。SMC (Air Force Space and Missile Systems Center)/PKL, Peterson AFB, CO (F04701-01-C-0001/P00928)
  • L-3 Communications Corp., Communication Systems - West (Salt Lake City, UT) : 衛星通信用端末機、試験/監視サブシステム、SETTS (Satellite Earth Terminal Sub-System) サイト モニタ/レドームを $17,919,946 で。アメリカ、イギリス、フランス向けで、後二者の FMS (Foreign Military Sales) が 67% を占める。2016/2/11 まで。AFLCMC (Air Force Life Cycle Management Center)/WIIK, Medium Altitude Unmanned Aircraft Systems, Wright-Patterson AFB, OH (FA8620-13-G-4051/#0003)
  • Lockheed Martin Aeronautics Co. (Marietta, GA) : テクニカル/エンジニアリング/兵站支援業務 (Technical/Engineering/Logistics Support Data, Reliability & Maintainability Program) について、修正契約を $8,049,493 で。フィールド サービス、兵站支援、地上整備システム管理担当、整備チーム、マニュアル、訓練を担当。2016/1/31 まで。AFLCMC (Air Force Life Cycle Management Center)/WLNNC, Wright-Patterson AFB, OH (FA8625-11-C-6597/P00199)
NAVY
  • DLS (Data Link Solutions LLC, Cedar Rapids, IA) : MOS (Multi-functional Information Distribution System on Ship) の近代化案件・MIDS MOD を $24,996,802 で。開発・製作・インテグレーション・試験・納入をカバーする。2017/2 まで。オプション契約分まで含めた総額は $66,294,150、20122/2 まで。SPAWAR (Space and Naval Warfare Systems Command), San Diego, CA (N00039-14-D-0004)
  • Sikorsky Aircraft Corp. (Stratford, CT) : VH-3D と VH-60N を対象とする保安・兵站支援業務 (ILS : Integrated Logistics Support) に関する修正契約を $10,906,165 で。2014/11 まで。NAVAIR (Naval Air Systems Command), Patuxent River, MD (N00019-07-D-0004)

今日の報道発表 (北米編)
  • Raytheon Co. の Space and Airborne Systems 部門が、電子戦関連製品を手掛ける部門を統合して、新部門・Electronic Warfare Systems (El Segundo, CA) を発足させた。NGJ (Next Generation Jammer)、自衛用電子戦装置、通信妨害装置、航空情報戦 (Airborne Information Operations) などの分野を手掛けることとしている。(Raytheon 2014/2/11)
  • Exelis Inc. は、同社製の AIDEWS (Advanced Integrated Defensive Electronic Warfare Suite) に最新版のソフトウェアとミッション データを導入した。チリ・オマーン・ポーランド・パキスタン・トルコ向け。米空軍が「実任務に対応可能」と認証したことを示す出来事だというのが同社の説明。(Exelis 2014/2/11)
  • Sikorsky Aircraft Corp. は、CH-53K 計画の進捗状況について発表した。プロトタイプ初号機 (GTV : Ground Test Vehicle) が 2014/1/24 にエンジンとローター ヘッドの運転を開始した。これを "Bare Head Light Off" と称し、計画の中では重要なマイルストーンになるとしている。この時点ではローター ブレードは取り付けていないが、後日、メイン ローターとテイル ローターのブレードを取り付けて運転を行う。ちなみに、安全に運用できるかどうかを検証するため、GTV には合計 1,300 点のセンサーを取り付けている。飛行試験用機×4 機は製作中で、年末に完成する予定。その後、3 年間に渡る飛行試験を行うことになっている。(Sikorsky Aircraft 2014/2/10)
  • QNA (QinetiQ North America) は GSA (General Services Administration) から、ITDS (Information Technology and Development Services) の BPA (Blanket Purchase Agreement) 契約を 6 年間・1,500 万ドルで受注した。PBS (Public Buildings Service) 向けの PB-ITS (Public Buildings-Information Technology Service) 案件で、EDRM (Enterprise Data Repository Management) システムと BIM (Building Information Modeling) サーバ サポートに関するもの。(QinetiQ North America 2014/2/11)

今日の報道発表 (その他編)
  • Lockheed Martin Corp. は米陸軍から、サウジアラビア陸軍航空隊の AH-64 が装備する M-TADS/PNVS (Modernized Target Acquisition Designation Sight/Pilot Night Vision Sensor) を対象とする補修作業 (Special Repair Activities) の契約を、2,200 万ドルで受注した。2014 年の第一四半期から 2017 年までの 3 年契約。(Lockheed Martin 2014/2/11)
  • Lockheed Martin Corp. は、世界最大規模 (62.5MW) の波力発電施設設置に関する契約を Victorian Wave Partners Ltd. との間で締結した。設置場所はオーストラリアの Victoria。(Lockheed Martin 2014/2/11)
  • Raytheon Co. は、ポーランドの中射程 SAM 調達計画 (WISLA) の技術対話に参加することを明らかにした。同社を含む 5 社が参加を認められたもの。Raytheon は PHO Polski Holding Obronny sp.z o.o.) との間で協業に関する LoI に署名済み、さらに 2014/3/18-19 にかけて Warsaw の Hilton Hotel で地元企業向けのパートナー カンファレンスを開くこととしている。ポーランド側と組んで Patriot の将来発展ロードマップを構築するとともに、開発にポーランド企業が参画できる分野を洗い出したとの説明。(Raytheon 2014/2/11)
  • Rheinmetall AG は、防空システム関連で総額 5,000 万ユーロの受注を獲得したと発表した。内訳は以下の通り。
    • インドネシア : Oerlikon Skyshield の追加受注分を 3,800 万ユーロで。訓練と兵站支援業務も契約に含む。2015 年末に完納の予定。
    • 欧州某国海軍 : Oerlikon Millennium 艦載自動砲×2 基を 1,200 万ユーロで。技術文書、スペアパーツ、整備・訓練・システム インテグレーション業務も契約に含む。2015 年にデリバリーの予定。
    ちなみに、Rheinmetall がドイツ軍向けに開発した Mantis 防空システムは、最近になって就役したばかり。軍施設や前線基地を防禦できる、最先端のシステムだとしている。(Rheinmetall 2014/2/11)
  • 韓国海軍 (RoKN : Republic of Korea Navy) の P-3C を対象とするアップグレード改修で、Rockwell Collins Inc. 製 Flight2 アビオニクスの採用が決まった。主契約社は Korean Air、その下に副契約社として L-3 Mission Integration が入っており、同社が Flight2 の採用を決めたもので、CNS/ATM (Communication, Navigation, Surveillance/Air Traffic Management) の機能を受け持つ。ロット I の 8 機をアップグレード改修して、ロット II の 8 機と仕様を揃えるのが、今回のアップグレード改修の眼目。(Rockwell Collins 2014/2/11)
  • IAI (Israel Aerospace Industries Ltd.) が Singapore Air Show の席で、重質燃料を使用する UAS (Unmanned Aerial System)・Super Heron HF (Heavy Fuel) を発表した。これまでは出力 115HP のガソリン エンジンを使用していたが、重質燃料油に対応した。外見的な変化としては、シュラウドの廃止や翼端部の上方への跳ね上げがある。「最新技術を盛り込み、MALE (Medium-Altitude, Long-Endurance) UAV の定義を書き換えるもの」とは Joseph Weiss 社長兼 CEO の弁。(IAI 2014/2/11, DefenseNews 2014/2/11)
  • SFTE Spectechnoexport と L&T (Larsen & Toubro Ltd.) が、インド向け防空システム×138 システムの開発・製作に関する契約に調印した。インド軍の SAM 調達案件に応札するためのもの。指揮管制装置は Kharkiv Automobile Plant、射撃管制システムは State Kyiv Design Bureau "Luch"、機関砲は Ukroboronprom 傘下の設計局 "Artillery Armament" が手掛ける。(Ukroboronprom 2014/2/10)

今日の米軍調達 (Contracts 2014/2/10)
DLA (Defense Logistics Agency)
  • Vermilion Valley Produce Co., Inc. (Danville, IL) : 野菜・果物類を $12,937,595 (価格修正条項付き) で。陸海空軍・海兵隊・農務省の学校向け、2018/8/9 まで。DLA (Defense Logistics Agency) Troop Support, Philadelphia, PA (SPE300-14-D-P246)
  • Racoe Inc. (Celina, TN) : 戦闘服のトラウザーズについて、オプション 1 契約分を $8,709,452 で。海兵隊向け、2015/2/13 まで。DLA (Defense Logistics Agency) Troop Support, Philadelphia, PA (SPM1C1-13-D-1022/P00009)
AIR FORCE
  • Alion Science and Technology Corp. (McLean, VA) : 調達業務に関わる技術・分析支援業務の修正契約を $12,851,147 で。対象部門は以下の通り。
    • Joint Strike Fighter Program Office
    • SAF/FML (Congressional)
    • Air Force Program Executive Office, Aircraft & Space Launch
    • AFLCMC (Air Force Life Cycle Management Center)
    • Air Force Scientific Advisory Board
    • その他の空軍司令部麾下部門
    現在、2013/1/1-2015/1/31 を対象とするオプション 4 契約があり、それに対する延長修正。全体で 2001/1/1-2015/12/31 までとなる。Air Force District of Washington Contracting Directorate, Strategic Sourcing Division, JB (Joint Base) Andrews, MD (FA7014-07-C-0009/P00116)
ARMY
  • Hellfire Systems LLC (Orlando, FL : AGM-114 Hellfire の FY2014 オプション契約分を $157,362,903 で。サウジアラビア、ヨルダン、インドネシア向けの FMS (Foreign Military Sales) 案件を含む。2016/11/30 まで。Army Contracting Command, Redstone Arsenal (Missile), Redstone, AL (W31P4Q-11-C-2042/P00068)
  • Weeks Marine Inc. (Covington, LA) : φ30in までのものを浚渫できる 'cutterhead' 浚渫機を $9,570,000 で。2014/7/25 まで。Army Corps of Engineers, New Orleans District, New Orleans, LA (W912P8-14-C-0023)
USSOCOM (US Special Operations Command)
  • Oregon Iron Works Inc. (Clackamas, OR) : 隠密作戦用の戦闘艇 CCM (Combatant Craft Medium) Mk.1 を受注。2011 年 9 月に同社を含む 2 社が開発・試験・製作・配備・維持の契約を受注したもので、その後のフェーズ II 試験・フェーズ III 試験を経て同車の採用が決まったもの。同社の累計受注額はオプション契約分まで含めて $400,000,000、2021/12 まで。USSOCOM (US Special Operations Command), Tampa, FL (H92222-11-D-0080)

今日の報道発表 (北米編)
  • Raytheon Co. と米陸軍は YPG (Yuma Proving Ground, Yuma, AZ) で、M982 Excalibur Increment Ib を対象とする追加試験 (First Article Test) を実施した。M109A6 Paladin と M777 を使い、7-38km の射程で合計 30 発を発射して、ミスディスタンスは平均 1.6m だったとして、これで Excalibur の精確さを立証できたとしている。なお、Excalibur 計画には BAE Systems Bofors AB が協力している。(Raytheon 2014/2/7)
  • 2014/1/31 に、AC-130J Ghostrider が初飛行を実施した。2013 年 1 月から、MC-130J Commando II を改修して仕立てた機体で、「MC-130J の熟成に AC-130 の戦闘能力を組み合わせた機体」との説明。米空軍特殊作戦軍団 (AFSOC : Air Force Special Operations Command) では、総額 24 億ドルで MC-130J×32 機の AC-130J 化改修を行う計画。(USAF 2014/2/9)

今日の報道発表 (その他編)
  • Thales は英国防省から、英海軍 (RN : Royal Navy) の 23 型フリゲートが対潜戦 (ASW : Anti Submarine Warfare) で使用している Sonar 2050 を対象とするサポート業務の契約を受注した。期間は 5 年間。(Thales 2014/2/10)
  • 英海軍 (RN : Royal Navy) の Sandown 級機雷掃討艇・HMS Pembroke が、所定の予算とスケジュールの範囲内で入渠整備 (SP(D) : Support Period (Docking)) を終えて、Babcock の Rosyth 造船所を離れた。この作業は、SSSA (Surface Ship Support Alliance) の一環となる COM (Class Output Management) チームの担当で、これを Babcock が主導する構図。入渠に際して、艦の能力や居住性などを改善するための改修を実施した。DII (Defence Information Infrastructure) に対応したほか、ペイント コーティングのリニューアルも実施。(Babcock 2014/2/7)
  • Iveco Defence は仏国防調達局 (DGA : Delegation Generale pour l'Armement) から 2014/1/24 に、軍用トラック×250 両を受注した。計画名称は PPT (Porteurs Polyvalents Terrestres)、Soframe (Lohr group) が率いる企業聯合に Iveco (CNH industrial Group) が参画する構図。同じ 8x8 のシャシーを共用する PPLOG (Porteur Polyvalent Logistique) と回収型の PPLD (Porteur Polyvalent Lourd de Depannage) からなり、2016 年からデリバリー開始の予定。計画をローンチしたのは 2010 年のことで、PPLOG×150 両、PPLD×50 両を受注して 2013 年 7 月からデリバリーを開始、いずれも装甲キャブと耐弾・耐地雷防禦を備える。今回の追加受注分は非装甲キャブだが、装甲キャブとの相互交換は可能。(Iveco Defence 2014/2/10)
  • Raytheon Co. は韓国の DAPA (Defense Acquisition Program Administration) から、AGM-65G-2 Maverick を 3,100 万ドルで追加受注した。韓国空軍 (RoKAF : Republic of Korea Air Force) 向けの DCS (Direct Commercial Sales) 案件。(Raytheon 2014/2/10)
  • Boeing Co. が、トルコから 16 億ドルで 4 機を受注している B.737 AEW&C (Airborne Early Warning and Control) "Peace Eagle" のうち、初号機のデリバリーについて発表。機体は運用拠点となる Konya AB に搬入、年内に 2-3 号機が続き、2015 年に 4 号機をデリバリーして完納となる予定。また、地上支援セグメント、要員の訓練、ミッション サポート、システム整備も契約に含む。(Boeing 2014/2/10)
  • オーストラリア国防省麾下の DSTO (Defence Science and Technology Organisation) が IBM Australia と、サイバー セキュリティ分野を対象とする戦略的アライアンスを編成、政府側からは科学技術主任の Alex Zelinsky 博士が、IBM Australia からは Glenn Wightwick ディレクターが、それぞれ合意文書に署名した。関連技術開発のために両者が協力するという眼目。アナリティクスやコグニティブ コンピューティングといった分野も対象とする。(Australian DoD 2014/2/10, IHS Jane's 360 2014/2/9)
  • AgustaWestland は、AW189 が 2014/2/7 に EASA (European Aviation Safety Agency) の形式証明を取得した、と発表した。近いうちに、まず Bristow Group 向けの 2 機をデリバリーするとのこと。(AgustaWestland 2014/2/10)

インド関連のいろいろ
  • A.K. Antony 印国防相が議会向けに、印空軍の航空機に関して以下の説明を行った。
    • 2013/12/20 に IOC (Initial Operational Clearance) を達成した LCA (Light Combat Aircraft) こと Tejas は、部隊配備に向けて進行中
    • MiG-21 と MiG-27 は 14 個飛行隊が現役にあるが、LCA と入れ替わりに、今後数年の間に退役の予定
    • FGFA (Fifth Generation Fighter Aircraft) は 2013 年 6 月に予備設計フェーズを完了
    • MiG-29、Jaguar、Mirage 2000、An-32、Mi-17 といった機体はアップグレード改修を進めている
    • Kiran Mk.I を代替する IJT (Intermediate Jet Trainer) は IOC 達成期日を何度も変更しており、Kiran Mk.I の運用を延長せざるを得ない状況。しかし同機も疲労が進んでいるため、Regional Centre for Military Airworthiness (Aircraft) が寿命延長 (Total Technical Life) を勧告。今後は段階的に数を減らしながら 2017-2018 年頃まで運用する予定
    なお、LCA 計画の開発費用について印国防省では、796 億 5,560 万ルピー (10 億 9,000 万ドル) で、これには 15 機分の製作費用と生産施設の立ち上げ費用 (年産 8 機規模) を含むとしている。さらに、JAS39 Gripen NG の開発費を引き合いに出して「あちらはプロトタイプ機 5 機の製作費用を含めて 18 億ドルかかる」「LCA は 60% が国産である」などと説明。ただし一方で、LCA 計画のフェーズ II が 2008 年 12 月の完了予定を 2015 年 12 月に遅らせているほか、艦上型についてもフェーズ I が 2010 年 3 月の完了予定を 2014 年 12 月に遅らせている。(Indian MoD 2014/2/10, Indian MoD 2014/2/12)
  • 一方、2007/12/18 に MoU に調印した SRSAM (Short Range-Surface to Air Missile, 最大射程 15km) については、DRDO (Defence Research and Development Organisation)・DDP (Department of Defence Production)・MBDA が開発を、MBDA と BDL (Bharat Dynamics Ltd.) が量産を担当する図式。一方、最大射程 25km・指令誘導の中射程 SAM・Akash は DRDO による開発が完了、陸・空軍が BDL と BEL (Bharat Electronics Ltd.) に量産契約を発注。(Indian MoD 2014/2/10)
  • Tata Motors は DefExpo India 2014 展示会に、水陸両用の 8x8 装輪装甲車・Kestrel と、LAMV (Light Armoured High Mobility Vehicle) なる偵察車輌を出展した。前者は DRDO (Defence Research and Development Organisation) と共同開発したもので、兵員 12 名の搭載が可能。ペリスコープ×3 基・前後の監視用カメラ・さらに側面にそれぞれ 3 ヶ所ずつの銃眼を設ける。後者は Supacat の支援を受けて開発したもので、機甲部隊の前方で偵察にあたる車両だとしている。このほか、LPTA 1623 4x4 BSIII ベースの中型回収車 (MRV : Medium Recovery Vehicle)、左ハンドル型の兵員輸送車 (Tata APC LHD : Armoured Personnel Carrier Left Hand Drive) も出展。(Tata Motors 2014/2/6)
  • Saab AB は、インドのハイテク企業・Kalyani Group との間で、インド軍向け短射程 SAM システムを対象とするパートナーシップを締結した。VSHORAD (Very Short Range Air Defense) については RBS 70 NG ベースの製品を、SRSAM (Short Range Surface to Air Missile) については Giraffe AMB レーダーと RBS 23 BAMSE ミサイルを提案しており、これらの動きと関連するもの。(Saab 2014/2/10)
  • 印海軍のパイロットが操縦する MiG-29KUB が 2014/2/7 に、INS Vikramaditya で初着艦を記録した。(RIA Novosti 2014/2/7, DID 2014/2/11)
  • Brahmos Aerospace では、Brahmos を使った初の連射を実施したことを明らかにした。数秒の間隔を置いて 2 発を連続発射したもので、アラビア海で印海軍の INS Trikand を使って実施した由。(RIA Novosti 2014/2/6)
  • ロシアの Alexander Kadakin 駐印大使は DefExpo India 2014 展示会の席で、FGFA (Fifth Generation Fighter Aircraft) 計画について「ロシア側はすべての契約上の義務を履行する」「ときどき、ロシアが義務を履行しないと報じる出版物があるが、それは気にしていない」「インド側からの公式なクレームはない」と発言。(ITAR-TASS 2014/2/7)

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人事・組織

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戦争・紛争

最近のニュースいろいろ
  • 2014/2/10 にアフガニスタンの Kabul、Pol-e-Charkhi 刑務所の近くで自動車爆弾攻撃があり、NATO の仕事をしている民間契約業者 2 名が死亡した。(SpaceWar 2014/2/10)
  • レバノンの治安当局が 2014/2/10 に、シリア空軍機が同国の Arsal に二度の越境攻撃を仕掛けたことを明らかにした。ただし、この攻撃による死傷者はなかったとのこと。2014/1/17 にはシリア側からの砲弾が Arsel に着弾して 8 名が死亡。2013 年 12 月にも二度の越境航空攻撃があり、このときにはレバノンの対空砲部隊が撃ち返した。さらに、Arsal の Wadi Hmeid 地区では脱走した元シリア陸軍大尉 Radwan Mahmud Ayyush、それと Mohamed Othman の両名を、不正入国容疑で逮捕する事件も起きている。(SpaceWar 2014/2/10)
  • 英国防省が初公開した統計データによると、英空軍 (RAF : Royal Air Force) の要員が米空軍の MQ-9 Reaper を使って、アフガニスタン戦域でこれまでに、タリバンに対して合計 39 回のミサイル攻撃を実施したとのこと。アメリカの MQ-9 をイギリスの要員が運用して兵装を発射していることが明らかになったのは、これが初めてのこと。英国防省では、MQ-9 のオペレーターはイギリスの交戦規則に従って任務に就いている、と説明。(Guardian 2014/2/9)
  • シリアの Faisal Muqdad 副外相が、2014/2/10 に Geneva で開催する次の和平会議について、シリア政府側が参加すると言明。(SpaceWar 2014/2/7)

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こぼれ話

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AFPS : American Forces Press Service
JDW : Jane's Defence Weekly
DID : Defence Industry Daily

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