イネニカ
ケイ酸カルシウム水和物「イネニカ」とは?
イネニカはこのように作ります
「ケイ酸カルシウム水和物」??ちょっと聞き慣れない言葉ですよね?

これは、ケイ石と石灰を水蒸気で・・・ケイ石と石灰をそれぞれ粉砕したものに水と発泡剤と固化材をいれると、反応してちょうどお菓子のケーキ作りのスポンジケーキを作る様にふくらみます。それを、ちょうど大きな圧力鍋の様な大きな釜(オートクレーブと言います)に入れて、水蒸気の圧力で反応させて出来る結晶鉱物なんです!
出来上がったものは、一つの大きなブロックなので、それを破砕して篩いにかけ、粒度を揃えて製品となります。
結構、簡単・原始的に出来てるんですよ・・・!
これは、自然界にもある鉱物なんですが、非常に長い年月をかけないとできません!それを人工的に作ったものが、このイネニカです。ですから、とても安全にしかも効率よくケイ酸成分を稲に供給してくれます。
この結晶体を難しい鉱物名でいうと、トバモライト結晶鉱物といいます。


では、その効果について説明しましょう!

有効成分は可溶性ケイ酸とカルシムです。水蒸気で柔らかく反応させていますので、非常に水に馴染みやすく、すなわち、水に溶けやすいので稲へのケイ酸補給は従来のケイ酸質資材に比べると格段に高く、従来の約半分の散布量で、同等の効果が狙えるいわば省力型のケイ酸補給材となります。

もう一点は、イネニカは土壌改良材として開発されてきた製品です。ゼオライトを代表とする土壌改良材としての効果が狙えます。比表面積が大きく(1g/50m2)、CEC(塩基置換容量)と言って、これは、肥料成分を保持する力を言いますが、そういった肥料成分を保持する特性があります。そのため、土壌中の微生物相の改善や基肥の流亡を防ぎ、多量の空隙による多量の酸素供給など、さまざまな土壌改善をこのイネニカで可能にしてくれます!またカルシウム(微アルカリ)の効果によって、残存する稲株や多量の根、わらなどの分解に寄与します。 しかも、従来のケイ酸資材の半量で十分まかなえる、画期的なニュータイプの肥料だといえるのはこのためです。


●従来のケイ酸肥料とはケイ酸の吸収が違います!


上グラフは従来のケイ酸肥料120kgに対し、イネニカを80kg(反当り)で稲を栽培し、経時的に稲体のケイ酸濃度を測った結果です。 稲体がもっともケイ酸を必要とする時期(出穂前30〜40日頃)に十分水田に行き渡るため、その時期から資材特性に差が出ます。

 
●止め葉が立つ
止め葉は収量と米の味、品質を大きく左右する大きな要因です。イネニカを施した水田の止め葉は「葉面積が大きく、しかも“ピン”と立っている」と言われます。
 
●ケイ酸吸収と屑米率
ケイ酸が吸収されると、葉表面に蓄積され、ガラス化する事によって光合成が促進されると言われます。その結果 、登熱歩合が向上し屑米率が下がります。
 

●どっしり型の稲作りに…

●直立姿勢を良好に…

下位関節の短かい葉身は直立型となり、ケイ酸吸収によってさらに強硬となった止め葉を立たせます。太陽光の透過率を高め、風通しを良くする事によって病気の発生を抑え、登熱歩合、品質、食味を向上させます。

●健全な稲作りに…

  • 丈夫な茎葉を作る事=“どっしり”とした健全な稲作りはあらゆる病害に抵抗力をつけ、被害を軽くします。
  • 無効分げつを抑え、下葉の枯れ上りを防ぎます。
  • イネニカ表面の気泡形状によって多量の酸素が土壌中に供給されます。そのため根張りを良くし、根腐れ、秋落ちを防止します。

・耕起前に散布し、土と良く混合することが最適です。
・使用量の標準は次の通りです。

10アール(1反)当り 稲作 3〜6袋[60〜120kg]
畑作 4〜8袋[80〜160kg]

 

 

●イネニカ
[wt%乾物ベース]
全ケイ酸
カルシウム
マグネシウム
CEC
55.0
25.0
1.5
0.3
50〜80meq

 

 

可溶性けい酸  17.0%
アルカリ分  17.0%