外務省HP:「岸田外相は右派から距離」米AP記事掲載
毎日新聞 2014年03月03日 20時22分
外務省のホームページに、米AP通信が岸田文雄外相を「右派的発言から距離を置く」と紹介する記事が掲載された。右派が強いとされる政権内での発信力不足を指摘されてきた岸田氏だが、穏健派として発信を始めたとの観測が出ている。
記事はAP通信が2月24日に配信し、外務省は3日後に「寄稿・インタビュー」欄に掲載した。岸田氏は、NHKの籾井勝人会長の従軍慰安婦に関する発言や、百田尚樹経営委員の「南京大虐殺はなかった」との発言を「こうした発言によって日本政府の見解に誤解が生じるとしたならば、大変遺憾である」と強く批判した。
AP通信は一連の発言が「日本政府が右傾化している証拠であると見なされ」たとする一方、岸田氏は日本政府の歴史認識は変わらないと語ったと伝えた。
穏健な保守主義者が多いとされる派閥「宏池会」を率いる岸田氏。周辺からは「これまで何も言わなすぎた」との声も出ている。【竹島一登】