急増が予想される都市部高齢者の介護ニーズに対応するには、都市・地方間の地域連携が必要となってくる。このような地域連携の先行事例としては杉並区・南伊豆町モデルが存在する。今後普及させるためには、「住所地特例」継続などの障壁を除去する取り組みが必須である。
都市部高齢化は「率」でなく「数」で見るべき
ついに4月から消費税率が5%から8%に上がる。政府債務(対GDP)が200%超に達する中、財政破綻の回避に向けて一歩前進だ。しかし、前回のコラムでも説明したように、これで財政問題が本当に解決できるわけではない。問題の解決には、財政・社会保障改革に向けたさらなる努力が不可欠である。
他方で、超高齢化への対応も待ったなしの状況である。2025年には団塊の世代のすべてが75歳以上になる。その結果、2000年時には900万人に過ぎなかった後期高齢者(75歳以上)が2025年には2000万人に達し、医療・介護ニーズが急増する。医療・介護のコストは前期高齢者(60〜74歳)よりも後期高齢者の方がずっと高い。
「高齢化は地方の問題」と思いがちだが、それは正しい見方ではない。むしろ、都市部高齢者の急増が問題であることが以下の図表1から読み取れる。「青色の棒グラフ」は2005年時の後期高齢者の数、「赤色の棒グラフ」は2005〜25年の増加数を表す。