ロシア軍 クリミア各地でウクライナ軍に降伏迫る

3月4日 4時07分

ウクライナ南部のクリミア自治共和国では、ロシア軍が各地でウクライナ軍を取り囲み、基地や施設を明け渡して降伏するよう迫っています。

このうち、中心都市シンフェロポリから南におよそ２５キロ離れたペレバリノエ村では、３日、ウクライナ軍の基地をロシア軍の兵士とロシア系住民が取り囲んでいました。
ロシア系住民の話によりますと、この基地にはウクライナ軍の沿岸警備に当たる部隊の司令部が置かれ、ロシア軍が基地を明け渡して降伏するよう求めているということです。
基地の門は閉じられていましたが、正面の入り口の両脇にはすでにロシア軍の国旗が掲げられ、ロシア軍が基地の中のウクライナ軍に対して圧力をかけていることがうかがえました。
基地の周辺にはロシア軍の軍用トラックなど数十台が並び、自動小銃で武装したロシア軍の兵士が周囲の警戒に当たっていました。
また、シンフェロポリ市内にある別のウクライナ軍の施設にも３日、ロシア軍の兵士が２台のトラックに乗って訪れ、ウクライナ軍の部隊に対して基地を明け渡すよう迫っていました。
施設の外に出てきたウクライナ軍の大佐はＮＨＫの取材に対して、「われわれはロシア軍を挑発するなという命令を受けている。できるかぎり持ちこたえたい」と話していました。