西予市宇和町で農業を営む中野 聡さんをご紹介します。
愛媛大学の農学部を卒業後、有機農業を推進する会社に就職。
各地を転々とされ、7年前に愛媛県に戻ってこられて農業を始められました。
農業をやろうと考えた理由を聞くと、「7年前までは有機農業を勧める側でしたが、そうしていくうちに自分が農業をやってみたくなったんです。」と話されました。
中野さんが取り組んでおられる農業は他の農家さんとは少し異なります。
それは、EM菌を使った有機農業。
「EM菌」とは、乳酸菌や酵母菌など80種の微生物を培養して土壌改良剤として開発されたいわゆる善玉菌の集合体で、主に農業に利用されています。
また、アンモニアやメタンなどを有用物質に変えるので、悪臭除去や水質浄化に有効とされ、生ごみの分解や川の水質改善などにも使われています。
河野さんはそのEM菌を自分で培養して農業に用い、お米やグリンピース作りをされています。
EM菌を使って育てられた河野さんのお米は、有機農産物の認証を受けています。
河野さんの畑に敷き詰められたもみ殻。
もみ殻を敷くことで雑草を防いだり、土に還るとふかふかの土壌を作ることができる。
今後中野さんが目指す農業は、地域の資源を余すことなく再利用する農業。
中野さんが目をつけたのは、柑橘栽培の盛んな西予市の明浜町や三瓶町のみかんの皮。
みかんジュースを絞った後の皮は産業廃棄物となるのですが、大量に排出されるみかんの皮を処分するのはなかなかの事です。
そこで中野さんは農業仲間と一緒に、そのみかんの皮をEM菌などを用いてぼかしや肥料に変え、農業に活かせないかと考えられています。
本来ならゴミだったものを再利用するエコな農業。
中野さん、これからも頑張ってくださいね!