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【グラニュース】


西野グラ、果敢な攻撃見せた! 希望の船出

2014年3月2日 紙面から

名古屋−清水 清水に逆転負けし肩を落とし引き揚げる名古屋イレブン=豊田スタジアムで(畦地巧輝撮影)

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 西野朗新監督(58)を据えた新生名古屋グランパスは、悔しい逆転負けのスタートとなった。1日、本拠地・豊田スタジアムに清水を迎えたJリーグ開幕戦。前半はエースFWジョシュア・ケネディ(31)と新主将DF田中マルクス闘莉王(32)の得点で2−1とリードしたが、後半は攻めきれぬうちに追いつかれ、勝ち越された。それでも攻守に見せた新しい姿に、指揮官も「立ち上げてから一番いいゲームだった」と前を向いた。

◆清水3−2名古屋

 負けた。6年間のピクシー時代が終わり、西野新監督のもとで生まれ変わろうとするグランパスの初陣。期待と不安が入り交じった90分間の末に突きつけられた現実は、12年ぶりとなる開幕黒星だった。それでも、逆転に次ぐ逆転のドラマの中に、確かな光が見えた。

 前半5分にいきなりの失点。内容も結果も伴わなかったプレシーズンをひきずるかのような立ち上がりだった。しかし、真っ赤なゴール裏に浮かび上がった「攻」の一文字に後押しされるように、選手たちは果敢だった。高い運動量で前線から積極的にボールを奪い、小気味よいパスワークで相手を崩す。前半20分にDF本多のクロスからケネディが開幕戦5戦4発となる同点弾。さらに同36分に小川のクロスをケネディがつなぎ、闘莉王が押し込み逆転に成功した。これが新たなグランパスのサッカー。そう印象づけた前半だった。

 「絶対にこのスコアでは終わらない。3点目を取りに行け」。後半開始時にそう選手を送り出した西野監督。しかし、紙一重のチャンスをものにしたのは清水だった。残り20分、急激に運動量が落ち始めると、後半28分に相手CKでDF平岡をフリーにしてしまい、失点。さらに同35分に警戒していたFWノバコビッチに決められ、再逆転を許した。

 懸念していた若い最終ラインは不安定さを残した。後半36分の永井と松田を同時投入した勝負の采配も、再逆転を許した後では後手を踏んだ。最後は闘莉王を前線に上げたがいたずらにFWの枚数を増やすだけで連続性がなく、昨年までと同じ残念なパワープレーとなってしまった。

 それでもなお、停滞からの前進を表現し、昨年よりはるかに期待感を抱かせた西野グランパス。「結果は残念だけど、悲観する内容じゃない。見ている人も感じてくれたと思う。一歩ずつ良くしていけたら、必ず面白いチームになる」。MF小川がそう確信していたように、苦しみの先にある輝く未来を、信じる価値はある。 

  (宮崎厚志)

 

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