アグレッシブなプレーでアピールしたグランパスの松田=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスは2日、若手中心の控え組がヴィアティン桑名(三重県社会人リーグ)と練習試合を行い、4−0で勝った。新人FW松田力(22)が右MFでテストされ、2得点の結果で“一発回答”。次節大宮戦(8日・NACK)での初先発を大アピールした。
ルーキー松田が練習試合で力を見せつけた。後半、セットプレーからのこぼれ球に食らいついて右足でネットを揺らす。さらに相手守備ラインの裏を突いてパスを受け、2点目をマークした。格下相手に違いを見せつけ、「こういう試合で結果を残し続けることが大切」と表情を引き締めた。
本来のFWではなく、2列目の右MFで起用された。西野監督は「サイドで使うことによって、彼の個性を違う形で生かせる」と説明。敗れた1日の清水戦では同じポジションのMF枝村がややインパクトに欠ける出来だった。松田のMFテストは今後をにらんでのものだ。
「中に入っていいと指示されていた。やりやすさを感じた」と松田は言う。右サイドに張り付かず、状況に応じてゴール前へポジションチェンジ。貪欲にシュートを狙う姿勢で2得点につなげた。献身的な守備でも貢献し、新ポジションへの適性を示した。
挫折も力に変えた。松田は清水戦での開幕スタメンを目標に掲げてきたが、主力組で出場し続けた2月の練習試合で無得点に終わり、結局は先発落ち。「結果を出せなかった自分の責任。だけど悲観的になる必要はない。まだリーグ戦は33試合も残っている」。すぐに気持ちを切り替えた。
連敗は許されない状況で迎える次節大宮戦。ルーキー松田が先発に抜てきされる可能性は、十分にある。 (木村尚公)
◆西野監督と小川、トークショー出演
西野監督とMF小川は練習後、NHK名古屋放送局主催のトークショーにゲスト出演した。西野監督は2−3で敗れた前日の清水戦をあらためて振り返り、「個人ではなく、組織として動けていた。次につながる試合」とポジティブに総括。2点目につながるクロスボールを上げた小川は、「高さはウチの武器。上げれば何かが起きる」と語った。
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