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国際
【ウクライナ情勢】「干渉やめよ」「政権崩壊あおった」 米欧と露、安保理で非難合戦
【ニューヨーク=黒沢潤】ウクライナ情勢の緊迫化を受け、1日開かれた国連安全保障理事会の緊急会合では、欧米理事国とロシアが非難の応酬を展開した。緊急会合は2日連続。双方は先月、内戦が続くシリアへの人道支援強化を目指す決議採択で歩調を合わせたが、ウクライナ情勢ではロシアが「当事国」ともなっているため、協議の着地点は見えないままだ。
「ロシアは今こそ、ウクライナへの干渉をやめるべきだ」。パワー米国連大使は安保理会合でこう強調した。ライアルグラント英国連大使も軍を本格投入する法的根拠を明らかにするよう迫った。
他の欧米理事国もロシアに批判的で、国連と欧州安保協力機構(OSCE)による監視団や調停団を直ちに派遣するよう求めるパワー氏に賛成の立場を示している。欧米理事国としては「20世紀に世界各地で起きた侵攻や主権侵害がもはや許されないことをロシアに決然と示す」(安保理筋)狙いがある。
安保理会合に出席したウクライナのセルゲイエフ国連大使は、安保理に「できる限りの対策」を講じるよう要求した。ただ、監視団派遣などの決定には決議が必要となる。ロシアが拒否権を持つ以上、ロシアが自国に不利とみなす要素を含む決議案であれば廃案になることは確実視される。
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