新日鉄住金の方向性電磁鋼板特許は無効=韓国特許庁
【ソウル聯合ニュース】韓国鉄鋼最大手ポスコが請求した新日鉄住金の方向性電磁鋼板の特許無効申し立てに対し、韓国特許庁が特許を認めないとする判断を示したことが18日、分かった。
ポスコによると、特許庁は4件の関連特許について、「すでに知られている技術と同じか類似しており、特許として認めることができない」と判断した。
米特許商標庁も昨年末、同じ特許に対し同様の理由で無効の判断を示している。
新日鉄住金は2012年4月、自社の方向性電磁鋼板に関する営業秘密と特許をポスコが侵害したとして、米ニュージャージー州の裁判所と東京地裁に提訴した。これに対しポスコは特許の無効を主張し、韓国と米国の特許当局に特許の無効申し立てを行った。
ポスコ側は「韓米特許当局の判断が裁判所での訴訟にもある程度影響を及ぼすと予想される」とし、新日鉄住金が特許を掲げポスコに方向性電磁鋼板の生産禁止や損害賠償を求めることは事実上困難になったとコメントした。
新日本住金が日米で起こした訴訟は現在審理中だ。
方向性電磁鋼板は幅広い分野で用いられる高付加価値鋼材。韓国業界では、新日鉄住金が独占してきた世界市場で2000年代に入りポスコがシェアを急速に伸ばしたことから、けん制の意図で訴訟を起こしたとの見方もある。