昨年3月の東京メトロ副都心線と東急東横線の相互直通運転開始で、最も恩恵を受けた街は新宿だろう。新宿三丁目駅に直結する「伊勢丹新宿本店」は新規顧客が急増、周辺の飲食店も繁盛している。このところ元気がなかった歌舞伎町でも新たな街づくり構想が浮上。神奈川や埼玉から一直線で結ばれた地の利を追い風に、にぎわいをさらに増しそうだ。
■ワインバーも満席
伊勢丹は新宿本店の案内パンフレットを大増刷した。今年度に印刷したのは45万部と例年の倍以上。パンフレットを必要とするのは、ほとんどが店に不慣れな新規顧客だ。訪れた客がカウンターから次々と手に取っていく。
「副都心線の相互直通運転の効果は予想以上だ」
瀧野良夫店長は驚きを隠さない。2013年3~12月の来店客数は前年同期に比べ約1割増と、高度経済成長期以来の伸び率を記録。新規のカード会員を分析すると、特に副都心線を使って行き来しやすくなった目黒区や品川区、大田区など「城南」と呼ばれる地域が目立つ。
「これまでは新宿駅から少し遠いのがハンディだったが、今では多くの人が『駅前の百貨店』として認識してくれるようになった」と瀧野店長は笑顔を見せる。今年からは城南地域へ折り込み広告を配布、東急田園都市線の中づり広告も展開している。
伊勢丹新宿本店は昨春、相互直通運転開始に備え店舗を大幅に刷新。旬の商品やライフスタイルを提案する情報発信スぺースも設けた。ファッションセンスの高い女性、外国人、白髪の老夫婦……。多様な客が生まれ変わった百貨店で買い物を楽しむ。
周辺の飲食店にもにぎわいが波及し始めた。
伊勢丹新宿本店、新宿
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