毎日4万9千人が行き交う福岡空港の装いが5年後の2019年春、大きく変わる。新しいターミナルビルができて、おみやげ店やレストランが充実し、展望デッキは緑の多い公園になる。滑走路を含めて空港まるごとを民間企業が運営する案もあり、さらに使い勝手がよくなる可能性も秘める。

 ■ターミナルを集約 地下鉄から出発口まで直結

 いまの福岡空港は、羽田、成田に次いで国内で3番目に利用者が多い空港でありながら、出発と到着の窓口が行き先や航空会社によって異なり、わかりにくい。1969年にできた最も古い「第1ターミナル」に加え、「第2」「第3」を建て増したためだ。

 「あれ、どっちだっけ?」

 大きなキャリーバッグを抱えた旅行客が時計を気にしながら、三つあるターミナルビルを行ったり来たり。発着便を伝える電光掲示板の前は、細かな文字を確認しようとする人でいつも混み合っている。

 新しいビルができれば、ターミナルは一つにまとまる。ビルの管理会社で、福岡県や福岡市、九州電力などが出資する「福岡空港ビルディング」の計画によると、地下鉄の改札から2階の出発フロアへは、直通のエスカレーターでつながる。ガラス張りの天井からは太陽の光が降り注ぎ、吹き抜けで明るくなる。3カ所に分散する駐車場も一つの立体駐車場にまとめ、移動しやすくなるはずだ。